お祭り 歴史探索の旅   ~尾陽雑記抄~

活動拠点をやいと屋知足斎の日記に移しました

筒井町天王祭(2010)

2010年05月30日 12時00分01秒 | 山車祭り


ご無沙汰しております、どうたぬきです。
今年も筒井町天王の季節がやってきました。6月4,5,6日です。今年はブログ紹介記事を丸投げ有能な人材にお願いしました。
それでは筒井町のファンタジスタ、河童丸さんの筒井天王紹介をどうぞ!!


~名古屋開府400年祭に寄せて~

 今年2010年は名古屋が熱い。
 百年に一度の大不況と言われながらもこんなお祭をやっちゃう名古屋。昔からそうですよ。第八代将軍徳川吉宗の質素倹約令に歯向かって贅沢三昧をし経済を発展させた尾張藩主徳川宗春に始まり、日本中が不景気と叫んでいたのにトヨタ様は黒字だわ、万博はやっちゃうわ……まあ、そんな名古屋バブルもリーマンショック&トヨタショックのコンボで一昨年弾けましたが。そういえば、国が事業仕分けしている中、名古屋では市民税減税のために奮闘している姿って、吉宗と宗春に何となく似てません? 敵対関係が違うんで他人の空似程度のものだとは思いますけども。

そして今年はもう一つ熱いものがあります。大河ドラマから始まり、世に言う歴女をターゲットにブームを巻き起こしている坂本竜馬! 昔から人気とはいえ、誰かヒーローを欲しているこんな世相を反映しているのではないでしょうか。

ところで皆さん、坂本竜馬が生まれた年と湯取車が筒井町に来た年が近いってご存知でしたか? どちらも天保の初期の出来事なんだそうです。少し後には役人である大塩平八郎が乱を起こすんですから、少なくとも幕府は財政難で傾き切っている時代です。そんな時代に山車を買う筒井町……。名古屋って昔から中央が財政で苦しんでいるときに楽しげなお金の使い方しますよね、なんて思ってみたり。

 さて、坂本竜馬といえば「日本を洗濯いたしたく候」という台詞が有名ですが、これは「日本を変える」というよりも「汚れを落として日本本来の姿を取り戻したい」ということの比喩ではないかと思います。開国という新しい色に染まるにしても日本という生地がしっかりしていれば、流されることなく布が持つ本来の良さは生きてきますから。確かに彼は新しいもの好きで革新派というイメージを持たれていますが、古いものを切り捨てることに躍起になっていた明治時代の人々とは一味違う、言葉にするなら「温故知新」を体現した人物だったと信じたいですね。

 そう考えると、今も残る伝統的なお祭って実に坂本竜馬的だとは思いませんか? 街の様相は変わり規制も厳しくなってはいるものの、時代に合わせながらずっと同じことを続けているわけです。伝統という言葉を免罪符に「古き良き」にこだわっていてお祭自体が立ち行かないなんて本末転倒。形を変えつつ、大事な芯だけは曲げずに伝える。
「伝統だから大事なんじゃない。大事だったから伝統として続いてきたんだ。じゃあ大事なんだから次の世代にも伝えてやろう」っていう人々の営みの結果です。どのような変化を迫られてきたのかはわかりませんが、ここまで伝えてきてくれた先人たちには感謝です!

 結局、どんな時代に生きていようとやりたいことは同じなんです。「食う・寝る・祭る」。そのために何をしなくちゃならないのか、物事の表層だけじゃなく本質や目的を見ることが大切です。400周年というと長い歴史に思えますが、「食う・寝る・祭る」ために生きてきた人達がそれだけいた、そして我々もその一部なんだということ。山車はその思いの依り代に過ぎないのかもしれません。
 俺たちが引いている山車は文化財じゃない。お祭そのものだ。
 山車が練り歩いているのはアスファルトじゃない。名古屋という土地なんだってことですね。

 分不相応に偉そうなことばかり書き連ね、大変失礼いたしました。


今年は日曜日(6月6日)夜の湯取車奉曳のコースが大幅に変わります。
順次、地図を追記していきますので、あわせてご覧ください。





湯取車本陣(山が置かれる場所から若干離れています)


神皇車本陣(ここに山が置かれます)

6月4日(金)宵祭
神皇車、湯取車 曳き出し 19時45分 
出合い 21時




4日出合いの場所 21時(神皇車、湯取車人形奉納、どんてん)

5日夜湯取車曳き出し12時30分 神皇車曳き出し13時30分 出合い(2輌共に湯取車自町内曳き)14時
桜通で高牟神社の方向へ向けての人形奉納16時
筒井小学校で休憩後16時30分 曳き出し
18時それぞれ山車蔵、本陣へ到着



5日昼出合い(14時)


桜通で高牟神社方向へ人形奉納(16時)

5日夜 神皇車 湯取車 19時30分曳き出し(それぞれ自町内曳き)
出合い 21時
納め22時



出合いの場所(4日夜と同じ)



6日午前中
湯取車曳き出し 7時50分(自町内曳きの後、物部(石神)神社へ向かう)
神皇車曳き出し 10時

2輌合流(出合い)10時15分
2輌揃って徳川園へ 徳川園到着10時45分
(徳川園山車揃え)

徳川園出発12時その後筒井小学校で休憩



物部(石神)神社(湯取車8時30分到着 人形奉納)


徳川園

6日午後 筒井小学校より14時出発 筒井商店街曳き(神皇車自町内曳き)
東警察署で休憩 出発16時15分
代官町奉曳き



東警察署



6日夜神皇車曳き出し19時10分
湯取車曳き出し19時30分
20時出合い (その後2輌揃って筒井商店街 奉曳き)
21時千秋楽
22時それぞれ納め


注 夜のコースが例年と違います


20時出合い(ここより西へ2輌揃って曳かれます。) 21時千秋楽の場所