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完全犯罪 加田伶太郎全集

2018年05月27日 | ミステリ
そういえば、加田伶太郎「完全犯罪 加田伶太郎全集」(創元推理文庫)。
新潮社の福永武彦全小説「加田伶太郎全集」、新潮文庫「加田伶太郎全集」にも入っていなかったので、
なにをトンチンカンなことを。入ってましたね。
タイトル作の「完全犯罪」を。
クイーン「Yの悲劇」の与えた影響は計り知れない。
福永武彦全小説「加田伶太郎全集」にはSF「地球を遠く離れて」が収録されています。
この作品が発表されたのは、SFマガジン創刊1年前の1958年、発表誌は別冊小説新潮。
星新一が別冊宝石に転載という形で登場したのが1957年、
筒井康隆が同じようにデビューしたのが1960年なので、
「地球を遠く離れて」がいかに早かったが分かります。
が、SFマガジンの創刊1年前というだけで、それまでSF小説がなかったわけではなく、
SF小説のようなものはたくさんあったのではないか? という疑問もあります。
話題になった「発酵人間」は1958年の発行でしたから(ダジャレ)。
「地球を遠く離れて」はファーストコンタクトものですが、読んでいると
「2001年」のアンサーソングでは?とか(「2001年宇宙の旅」の日本公開は1968年)、
スタニスワフ・レムを読んでいたのか?とか、いろいろ想像がわいてきます。
「深夜の散歩」収録の「推理小説とSF」を読むと、
「恒星プロクシマへ行く話」とあるので、実際はもっと先までのプロットが存在していたのか。
未来なのに日本語で書かれている理由も捻ってあるので、都筑道夫が喜びそうです。
たしか「銀河盗賊ビリイ・アレグロ」で相棒ダイジャの名前がなんとか、って後書きに書いてましたね。

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