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日本ミステリー小説史 松谷警部と目黒の雨

2014年10月06日 | ミステリ
日本ミステリー小説史 堀啓子
著者の専門分野は明治文学で好きな作家は尾崎紅葉だそう。
そこから派生する形で黎明期の日本創作ミステリの歴史を書いてます。
なので、明治期の黒岩涙香から硯友社あたりの話がほとんど、
「新青年」が登場するのは3分の2を過ぎたあたり、
戦後の横溝正史や高木彬光の活躍はもう残りが10分の1ぐらいのところ。
そのあたりの戦前偏重とタイトルの齟齬はどうなんでしょう。
古い話が好きなヒトには楽しい反面、
創作ミステリ出現前の話なので興味のあるヒトってそんなにいないのでは。




松谷警部と目黒の雨 平石貴樹
創元推理文庫書き下ろし、です。
「笑ってジグソー、殺してパズル」「誰もがポオを愛していた」で
本格マニアのハートを撃ちぬいた平石貴樹ですが、
これは下手な警察ミステリみたいになっちゃってガッカリ。
推理過程がきっちり書かれているのは
「笑ってジグソー~」「誰もがポオ~」と同じではあるのですが、
コタツに入ってパック酒飲みながら解決するってのはどうなのか。
それもいいとして、肝心の推理の入り口で、
傘の濡れている原因がお酒なのか雨なのか、
見た目と匂いで判別できるのでは?と思った次第。

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