横浜27団ローバー隊

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死んだ体と死

2007-09-01 01:05:04 | 投稿

おじいさんは旅支度の姿に血脈(けちみゃく)という宗教の系図みたいなものを持って棺(ひつぎ)のなかに入った。血脈には、最初にお釈迦様の名前が載り、次に代々の法師の名前が列挙してある。今回の菩提寺の住職の名前が末尾に書かれてあり、その下の最後におじいさんの戒名が加えられていた。

住職いはく「おじいさんは亡くなりはしたが、今後は、お釈迦様以下たくさんのお弟子さんたちが守ってくれます。」と話してくれた。ありがたいなあと思った。死んだあとも守ってくれるんだと私は心の中で繰り返しつぶやいた。

死んだ体は確かに冷たくて動かない。この体が誰であるかを理解し、もうすぐ焼かれてなくなるとことを疑わない。我々は事実として受け止める。事実だ。みんなでお骨を拾うし、お墓に入れるのだから、すべて事実だ。でもだ。体の中の魂というものも死ぬのだろうか?それを証明した人はいるのだろうか?証明できるのだろうか?

千の風に乗ってと歌ったら、それはなぐさめの旋律なのだろうか?本当に風に乗って舞ってどこかにたどり着いているのではなかろうか?土壌や植物や動物に付着して再生しないものだろうか?魂のパワーで好きなところに行けたり好きなものに癒着しないのだろうか?これを輪廻と説明したら、違うと言いきれるだろうか?この説を証明できないくせにこの説を軽蔑できるだろうか?

これが宗教なのだろうと思う。輪廻で他の生き物に生まれ変わったり、復活したりすると聞いても信じる人と信じない人がいても不思議ではない。

七色の虹の構成物は証明されていると思う。でも虹に付着する中に魂の塊や粉末が付着しているものだから、古代から現代にいたっても我々は虹を見て感動するのかもしれない。夕日にあるかも蜃気楼にあるかも星にあるかも。

科学と宗教は反意語であったらあったで良い。国語学者が決めるのだから構わない。でも決して天秤ではない。私の身内や人生で知り合った魂らは、全部今も生きていると思う。千の風に乗って世界中に飛び交っていると信じる。そしていつも私を守ってくれている。私もいろいろ祈っている。守られて祈る、それが私の宗教だ。

 


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1 コメント

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Unknown (吉川 純)
2007-09-03 21:55:21
偉大な科学者は、宗教の敬虔な信者が多いと昔何かで読んだことがあります。「深く知れば知るほど、大いなる何者かの存在を認めなくてはならない。」らしいです。
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