2016年11月26日(土) 夜勤を前に

2016-11-26 13:03:15 | 日記
なぜ日本は経済的には一応世界の先進国であるにも関わらず、
国民の幸福度が低いのか?

なぜ北欧の国々は「福祉先進国」と呼ばれ、
国民の幸福度が高いのか?

北欧についてはほとんど何も知らないに等しいが、
色々知ってみたいという好奇心はある。

この新刊、ちょっと読んでみたいなぁと思った。

朝日新聞の書評より。評者は自分と同い年の加藤出氏。



『限りなく完璧に近い人々――なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?』
(著)マイケル・ブース
KADOKAWA


■等身大の姿、皮肉も込めて描く

 スウェーデンとデンマークに最近行ってきた。両国の社会保障は手厚いため、失業や老後の不安が原因で貯蓄する人は少ない。それゆえマイナス金利政策で預金金利が低下しても、日本のように高齢者の心配が高まる現象は起きていない。
 働く時間の短さも驚きだ。昨年発表の調査では、デンマークの労働時間は週31・2時間だった。日本語の「カロウシ」が彼の地では最近話題である。それなのに彼ら1人あたりのGDP(購買力平価ベース)は日本より遥(はる)かに大きい。
 国連の「世界幸福度レポート」では、デンマークを筆頭に北欧が上位を占めている。どうして北欧はそんなに優れているのか?実際は社会に歪(ひず)みが生じているのでは?と思っていたところ、本書に出くわした。
 英国人でデンマーク人女性と結婚し、コペンハーゲンに住む著者は、「欧米メディアが伝えるバラ色の北欧に関する報道の偏り」を正したいという思いで本書を書き始めた。アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンを旅し、問題も抱えている北欧の等身大の姿をユーモアと皮肉を込めて描写している。
 とかく一括(ひとくく)りにされがちな北欧だが、気質の違いや、ライバル意識、互いを馬鹿にするジョークなど興味深い話題が次々と出てくる。経済や社会制度の専門家ではない著者だが、人間観察眼は鋭く、他には見られない北欧論となっている。
 最終的に著者は、「西欧諸国は、自分たちの経済を破滅に追いやった野放図な資本主義に取って代わるものを求めている」だけに、北欧は「完璧」ではないが、彼らの「生き方、優先順位のつけ方と富の扱い方、社会をより良く公正に機能させる方法、仕事と私生活のバランスをとり、効果的に教育を身につけ、互いに支え合って生きる方法」に見習うべきだと結論づけている。
 「働き方改革」が必要な我々にも、本書が示唆する点は多いと思われる。
    ◇
 Michael Booth 英国サセックス生まれ。トラベルジャーナリスト、フードジャーナリスト。






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