2018年12月26日(水) オフの日

2018-12-26 18:36:58 | 日記
今日もオフで連休。

12月後半としては依然として暖かい。
風もなく穏やかな天気。
今日は年末のお墓参りと、正月用の買い物に車で出かけた。


☆ ☆ ☆

毎度書いていることだけど、
朝日新聞でも「文化・文芸」欄には面白い記事がある。

今日もそうで、注目したのは芥川賞作家・磯崎憲一郎氏の「文芸時評」。
この記事の真ん中あたりで「若手言論人の旗手」的存在である
落合陽一古市憲寿の対談内容を「想像力・身体性の欠如」と痛烈に批判していて衝撃的で興味深かった。
(古市憲寿の『平成くん、さようなら』は芥川賞候補にもなっている!)

正直この記事を読んで、
山本七平の「日本人は生命としての人間を重視しない」(先の戦争の敗因として)
という言葉を思い出したが、
今の若者の感覚っておしなべてこんなものなのではないかと思ってしまった。
この平成の30年間で倫理観なんて大幅に変わって(後退して?)しまっただろう。

傍若無人の人格破綻者集団・自民党がほぼ独裁的に政治権力を握ってしまっている現状。
彼らが国民の生命を大切に考えているなんて到底思えないし、
それにぶら下がっているテレビはテレビでくだらない番組ばかり垂れ流して、
「一億総白痴化」に向けてせっせと励んでいるようにしか見えない。
若者がこの程度の生命倫理観しか持ち合わせていないのは無理からぬ事のようにも思える。

「この程度」なんて書いてしまったが、
じゃあ自分自身がどの程度の生命倫理観を持ち合わせているのかと問われれば
甚だ心もとないということも確か。
こういうことをじっくり考えてみたいという気持ちはある。
例えばこんな新刊を材料に → 松田純『安楽死・尊厳死の現在』(中公新書)

落合氏と古市氏の議論は確かに軽過ぎてかつ乱暴で嫌悪感を催すものではある。
人間の生き死にまで効率最優先で考えればいいというもんじゃないだろう。
記事後半の東浩紀氏に関する言説に触れるとほっとした気持ちになる。

いずれにしても
こういう難しいけど重要なテーマについて談論風発を喚起すると言うのか、
なにしろ「時代の寵児」とでも言うべき2人の若手論客をこきおろしているわけなので、
今回の記事は個人的にとても興味深く読ませてもらった。