観劇日1月18日 シアタードラマシティ 13:00~
ロミオ・藤原竜也 ジュリエット・鈴木杏
キャピュレット・壌晴彦 僧ロレンス・瑳川哲朗 キャピュレット夫人・立石凉子
乳母・梅沢昌代 マキューシオ・鈴木豊 モンタギュー・妹尾正文
ティボルト・横田栄司 パリス・月川勇気 他
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平日なのに満員。おまけに補助席まで出ていた。
チケット発売日当日に売り切れたとは聞いていたが・・・藤原竜也さん効果だろうか?
私の席は後ろから数えた方が早い席だったが、ど真ん中。
舞台全体が良く見える。
今回は開演まで舞台装置を隠しておくためか、舞台から客席に向けて
ライトが照らされており、その光で装置が見えないようになっていた。
舞台装置は3層構造になっており、舞台の床(1階)は台形、
2~3階は柵のないバルコニーがコの字型に張り出している、と言ったらよいのだろうか?
1~3階をつなぐ階段は上手下手の両端にあるだけ。
(壁を登るための足置きのようなものがある部分に見えないように付いていて
バルコニーの場面はそれを使って登っていくのだ)
そして一番度肝を抜かれたのは舞台装置前面全てに
色んな人の顔写真がびっしりと貼りつけられていること。
蜷川さんいわく「愛に死んでいった若者達の遺影」なのだそうだ。
開幕時にはその写真に照明があてられ、まるで霊魂のさまよっている
不思議な世界に引きずり込まれる感覚に陥った。
ロミオの藤原さん、ジュリエットの鈴木さんの若さが前面に押し出された舞台だった。
1幕は互いに恋焦がれている状況を体一杯に表現していて
若さゆえのストレートさというか、周りが何も見えず突っ走っていく様子がよく描かれていた。
ロミオが恋の喜びに耐えかねて(?)足をジタバタさせて転げまわったり
ヘラヘラ喜んでいるさまにはビックリしたが、若者の心を表現したらこうなるのだろう。
鈴木さんのジュリエットは「美しい」というより、可愛く健康的なジュリエット。
印象としてはロミオより芯の強い女性のように思えた。
有名なバルコニーのシーンは、かなり良かったと思う。
「ああ、ロミオ・・・」のセリフも心の吐露と言う感じで自然に感じた。
二人が愛をささやく場面では、これでもかというぐらい幸せ一杯、ラブラブモード。
若いっていいわね~、ここまで相手のことしか見えない恋愛にドップリ浸かれるとは。
私はそんな感覚忘れてしまったわ・・・なんて少し寂しくなる。
2幕はロミオが追放されることを聞き、ジュリエットが泣き叫びながら
セリフを言うところはすさまじい迫力。思考力というより感情だけが口からほとばしり
喉から搾り出すような低い声には、鬼気迫るものがあった。
こうやって書いていくと色々見所はあったのだが、
私の個人的意見としては、全体的に少しぼやけた感じがしてしまった。
残念ながら「とてもよかった」とまで思えなかった・・・
シェークスピア独特の長セリフが早口でまくしたてられ、セリフが聞き取りづらく
私自身消化不良になっているのか
ロミオの友人であるマキューシオ達の下品さに閉口してしまったからか
よく分からないのだが、何だかモヤモヤしたものが残った。
「ロミオとジュリエット」はあまりにも有名だから話の結末はもちろん承知していた。
だが、分かっているからこそ二人が死に至る流れに説得力が感じられず
違和感を覚えてしまったのかもしれない。
キャピュレット家とモンタギュー家の確執というのは描かれているものの
何だかさらっと描かれすぎている感じがしたのだ。
もっと両家に流れる「憎しみ」というものがしっかりと描かれていたら
説得力のある舞台になったのかもしれない。
前述した3層構造の舞台装置を「縦」として使い、バルコニーのある2階、3階の部分を
「横」として使い視覚的に面白いものとなっていただけに、少し残念。
俳優さんでは瑳川哲朗さんと、壌晴彦さんの演技が印象に残った。
特に瑳川さんはセリフ回しがとてもお上手だ。
ただまくし立てられるのではなく、一つ一つの言葉が生きており、きちんと聞こえてくる。
「ペリクリーズ」でも拝見したが、重厚な演技のできる俳優さんだと思う。
終演後はスタンディングオベーション。
大多数の観客が絶賛し、拍手が鳴り止むことはなかった・・・
そんな中でも一人冷静な私だった。
ロミオ・藤原竜也 ジュリエット・鈴木杏
キャピュレット・壌晴彦 僧ロレンス・瑳川哲朗 キャピュレット夫人・立石凉子
乳母・梅沢昌代 マキューシオ・鈴木豊 モンタギュー・妹尾正文
ティボルト・横田栄司 パリス・月川勇気 他
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平日なのに満員。おまけに補助席まで出ていた。
チケット発売日当日に売り切れたとは聞いていたが・・・藤原竜也さん効果だろうか?
私の席は後ろから数えた方が早い席だったが、ど真ん中。
舞台全体が良く見える。
今回は開演まで舞台装置を隠しておくためか、舞台から客席に向けて
ライトが照らされており、その光で装置が見えないようになっていた。
舞台装置は3層構造になっており、舞台の床(1階)は台形、
2~3階は柵のないバルコニーがコの字型に張り出している、と言ったらよいのだろうか?
1~3階をつなぐ階段は上手下手の両端にあるだけ。
(壁を登るための足置きのようなものがある部分に見えないように付いていて
バルコニーの場面はそれを使って登っていくのだ)
そして一番度肝を抜かれたのは舞台装置前面全てに
色んな人の顔写真がびっしりと貼りつけられていること。
蜷川さんいわく「愛に死んでいった若者達の遺影」なのだそうだ。
開幕時にはその写真に照明があてられ、まるで霊魂のさまよっている
不思議な世界に引きずり込まれる感覚に陥った。
ロミオの藤原さん、ジュリエットの鈴木さんの若さが前面に押し出された舞台だった。
1幕は互いに恋焦がれている状況を体一杯に表現していて
若さゆえのストレートさというか、周りが何も見えず突っ走っていく様子がよく描かれていた。
ロミオが恋の喜びに耐えかねて(?)足をジタバタさせて転げまわったり
ヘラヘラ喜んでいるさまにはビックリしたが、若者の心を表現したらこうなるのだろう。
鈴木さんのジュリエットは「美しい」というより、可愛く健康的なジュリエット。
印象としてはロミオより芯の強い女性のように思えた。
有名なバルコニーのシーンは、かなり良かったと思う。
「ああ、ロミオ・・・」のセリフも心の吐露と言う感じで自然に感じた。
二人が愛をささやく場面では、これでもかというぐらい幸せ一杯、ラブラブモード。
若いっていいわね~、ここまで相手のことしか見えない恋愛にドップリ浸かれるとは。
私はそんな感覚忘れてしまったわ・・・なんて少し寂しくなる。
2幕はロミオが追放されることを聞き、ジュリエットが泣き叫びながら
セリフを言うところはすさまじい迫力。思考力というより感情だけが口からほとばしり
喉から搾り出すような低い声には、鬼気迫るものがあった。
こうやって書いていくと色々見所はあったのだが、
私の個人的意見としては、全体的に少しぼやけた感じがしてしまった。
残念ながら「とてもよかった」とまで思えなかった・・・
シェークスピア独特の長セリフが早口でまくしたてられ、セリフが聞き取りづらく
私自身消化不良になっているのか
ロミオの友人であるマキューシオ達の下品さに閉口してしまったからか
よく分からないのだが、何だかモヤモヤしたものが残った。
「ロミオとジュリエット」はあまりにも有名だから話の結末はもちろん承知していた。
だが、分かっているからこそ二人が死に至る流れに説得力が感じられず
違和感を覚えてしまったのかもしれない。
キャピュレット家とモンタギュー家の確執というのは描かれているものの
何だかさらっと描かれすぎている感じがしたのだ。
もっと両家に流れる「憎しみ」というものがしっかりと描かれていたら
説得力のある舞台になったのかもしれない。
前述した3層構造の舞台装置を「縦」として使い、バルコニーのある2階、3階の部分を
「横」として使い視覚的に面白いものとなっていただけに、少し残念。
俳優さんでは瑳川哲朗さんと、壌晴彦さんの演技が印象に残った。
特に瑳川さんはセリフ回しがとてもお上手だ。
ただまくし立てられるのではなく、一つ一つの言葉が生きており、きちんと聞こえてくる。
「ペリクリーズ」でも拝見したが、重厚な演技のできる俳優さんだと思う。
終演後はスタンディングオベーション。
大多数の観客が絶賛し、拍手が鳴り止むことはなかった・・・
そんな中でも一人冷静な私だった。