つれづれすけっち

ワタシらしく。 ワタシなりに。

「アイーダ」観劇記(ネタバレあり)

2005-01-30 21:46:50 | 感激!観劇!
観劇日1月28日 大阪MBS劇場 18:30~
アイーダ:濱田めぐみ  ラダメス:福井晶一  アムネリス:森川美穂
メレブ:有賀光一  ゾーザー:大塚俊  アモナスロ:川原洋一郎
ファラオ:岩下浩  ネヘブカ:今井美範
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
劇団四季観劇第2弾!
「美女と野獣」と同様テーマとして「愛」を扱っているのだが愛の激しさが違う。
「美女~」が雄大な人類愛とすると、
「アイーダ」ではより人間的な愛、息も詰まりそうな男女の愛が展開された。
以前観劇した「ロミオとジュリエット」のような若々しい愛とはまた違う、
酸いも甘いもかみ分けた大人の恋愛。

報われぬ恋というのは、どうしてこれほど燃え上がり、苦しいものなのだろうか・・・?
観劇直後、こう感じた。
古代エジプトの話ではあったが、男女の愛の形は古代も現代も全く変わりはない。
舞台全体を通して愛の激しさが私の心にストレートに飛び込んできた。

濱田めぐみさんの歌唱力はス・ゴ・イ!!脱帽ものだ!
完璧で力強い歌唱力、伸びやかな声、低音の響きも素晴らしい。
まさにアイーダそのもの。濱田さんの声からはアイーダの背負う運命、意志まで感じる。
聡明で、どんな時も理知的にポジティブに行動するアイーダをしっかり演じていた。
最後までヌビアの王女という姿勢を崩さない演技、歌い方であったが
ラダメスとのラストのシーンの歌声を聞いた時、心が苦しくなった。
今まで低音を響き渡らせていた歌声とは一変、とても美しい高音でささやくように歌ったのだ。
この時、アイーダがヌビアの王女ではなく「一人の女性」になれた瞬間なのだ。

福井晶一さんの歌も伸びやかでステキだった。
聞いていて「野獣の役もいけそうだなぁ」なんて思っていたのだが
後でパンフレットを見てみたら、「美女と野獣」にも出演されたことがあるようだ。なるほど。
とても誠実なラダメスを演じておられて好演だった!
もう一人のキャスト、阿久津陽一郎さんの声もCDで聴いたのだが
私個人としては福井さんの声の方が好き・・・
ラストの「100回生まれ変わってもきっと見つけ出してみせる」というセリフが忘れられない。

森川美穂さん!この名前を聞いた時、ものすご~く懐かしくなった。
かなり昔、まだ中?高校生の時にラジオで何度かお声を聞いたことがあり
当時から歌の上手い方だった。
そして何と言ってもトークが結構面白い。歌っている時とのギャップがこれまた面白い方なのだ。
かなりお笑い系のノリのいける方だったことを覚えている。
歌はもう難なく歌いこなしておられた。昔聞いた時と同じ声。本当に懐かしかった~!
ただ、ミュージカルというよりやはりポップス系の声ではあったが
安定感があり、高音もそれほど無理せず出しておられたのはさすがだ。
カーテンコールの時、衣装をわざとヒラヒラさせながら袖に引けようとした森川さん、
お笑い系(?)は健在!和ませてもらいました。

他のキャストの方も素晴らしく、ゾーザーを中心に踊る場面は圧巻!
ヌビア人たちの歌声も良かったし、アムネリスのファッションショーも楽しかったし
本当に心の底から揺り動かされるような舞台だった。
ただ、素晴らしい曲ばかりなのだがかなり難しくて一回では頭に残らない。これが残念。
でも聴けば聴くほどいい曲ではある。さすがエルトン・ジョン。
もうちょっと簡単で終演後鼻歌が歌える感じだと良かったのだが・・・

現代の博物館から始まり、博物館で終わる演出。
「オープニングが現代の場面とは!」と最初はビックリしたが、
最後の博物館の場面になって、ラストにつぶやくラダメスの言葉の意味が分かる。
つらいラストの中にも一つの救いが。

「アイーダ」は2月の千秋楽を迎えた後、5月から京都に場所をかえアンコール上演する。
京都劇場にもまた足を運んでみようかな。