つれづれすけっち

ワタシらしく。 ワタシなりに。

「キレイ~神様と待ち合わせした女~」酒井若菜さん降板

2005-06-30 23:16:37 | 感激!観劇!
気にはなっていたが未見の劇団「大人計画」の舞台で、初演時話題になった舞台の再演、しかもミュージカル!ということで早々にチケットを手に入れていた「キレイ」。7月に東京、8月には大阪で上演される。その舞台で主演の一人であった酒井若菜さんが体調不良のため降板とのこと・・・かなりショック!クドカンのドラマなどで個性光る演技を見せてくれていたから、舞台での活躍を楽しみにしていたのだが・・・非常に残念。
インタビューでの酒井さんのコメントが今でも目に焼き付いている。「逃げることはできないし、成功を収めるのが大前提」「自分で抱えきれなくなりそう」とか「怖くて怖くて仕方がない」という言葉の一つ一つから思いつめた心境がうかがえた。初舞台で主演であることと、しかもそれがミュージカルであるということはかなりの重圧だっただろう。体調不良というのもそういうプレッシャーからきたものだったのだろうか?
どういういきさつで降板されたのかのかは分からないが今は体をいたわることが先決だ。舞台に挑戦するのはこれからでも出来ることだと思うし、もう少し心に余裕が出てから再チャレンジしても決して遅くはないと思う。
代役は鈴木蘭々さんがつとめるそうだ。

是非、今度は心も体も万全にして舞台に挑んでほしい。楽しみに待っていよう。

「MOZART!」祭りの後・・・

2005-06-27 22:31:05 | 感激!観劇!
「MOZART!」がとうとう昨日千秋楽を迎えてしまった。
26日は友人と梅田の某所にいたのだが、その間も茶屋町方面が気になって気になって仕方がなかった。終演後、楽屋口で出待ちをしてみようかとも思ったが、私は入り待ち出待ちはしないことにしている。一度楽屋待ちをしてしまうと理性を失い、毎日劇場前に張り付く自分が安易に想像でき、怖くて仕方がないのだ。しようと思えば毎日劇場前で待つことができるからこそ、あえて踏みとどまっている。それでも26日は終演時間が近くなるとそわそわしてしまった。
「今日は千秋楽なんだから1度ぐらいいいじゃない」とを囁く「私」がふいに登場してきた。「でも今日出待ちしたら明日から寂しくなるに決まってる。寂しさを増大させるだけ」と押しとどめようとする「私」も出てきての押し問答が続く。そして最終的に私が下した結論は「茶屋町方面と逆の方向に移動する」こと。友人とのたわいもないおしゃべりであっという間に時間は過ぎていき、気がつけば終演から数時間が経っていた。

大阪公演の23日間はあっという間だった。観に行ったのは2回(公演回数で言うと3回)だったが本当に素晴らしい作品だった。「エリザベート」も「レ・ミゼラブル」も大好きだけど一番心に響いてきたのは今回の「モーツァルト!」だった。他の2作品と比べると時代を全く感じさせない作りで、扱うテーマが現代にダイレクトにリンクし、共感を覚えるところが非常に大きい。楽曲は少し難しいが、聞きこめば聞き込むほど味が出てくる、そんな感じ。
このミュージカルをさらに素晴らしいものにしているのが、モーツァルト役をWキャストで演じる井上芳雄さんと中川晃教さんのフレッシュさ。初演は拝見していないが、初演ライブCDと聞き比べると2人とも目覚しく成長していることが伺えた。そして2人は全く違うモーツァルト像を見せてくれる。井上さんは人間臭さ溢れるモーツァルト。バカ騒ぎをしている中にふと見せる所在のなさというか虚しさ、寂しさが痛々しい。中川さんは才能に満ち溢れる天才モーツァルト。才能溢れるゆえ世間からの妬みを受け、孤独感にさいなまれ、家族関係にもきしみが生じてくる。自分ではどうしようもできないもどかしさを体当たりで演じていた。全く違うアプローチでそれぞれの個性が光るモーツァルトだが、どちらが正しいとか優っているとか、そんなことは言えない。言えることは2人のモーツァルトを見れば、さらに立体的なモーツァルト像が見えてくる、ということだ。

これから東京公演のあと全国縦断していくこととなる「モーツァルト!」。ステージを重ねることでどんどんカンパニー全体が進化していくことだろう。
素晴らしい公演をありがとう!そしてこれからも全国の観客に感動を与えていってほしい!!


「MOZART!」大千秋楽

2005-06-25 15:43:39 | 感激!観劇!
いよいよ、明日は千秋楽!前売は完売ですが、当日券が(補助席を含めて)64枚限定で出るようです。販売は一人1枚のみ。明日の朝10時から発売とのこと。きっと争奪戦になるんだろうなぁ。

「MOZART!(井上バージョン)」観劇記(ネタバレあり)

2005-06-23 00:28:11 | 感激!観劇!
6月21日 梅田芸術劇場メインホール 12:30開演
モーツァルト:井上芳雄 レオポルト:市村正親
コロレド大司教:山口祐一郎 
ヴァルトシュテッテン男爵夫人:香寿たつき ナンネール:高橋由美子 
コンスタンツェ:西田ひかる シカネーダー:吉野圭吾 
セシリア:阿知波悟美 アルコ伯爵:花王おさむ
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今回の席は実質3列目の下手。オペラグラス不要でしっかりキャストの表情が見て取れる。
2回目の鑑賞だったが、今回一番胸に響いてきたのは「“幸せ”って何?」ということ。
モーツァルトの輝かしい天賦の才能は傍からすると非常に「幸せ」なことだが、モーツァルト自身は当初才能(アマデ)と折り合いを付けながら生きていたものの、次第に自分の中で増大する才能に潰されそうになりながら、しまいには狂気の沙汰に追い込まれていく。父レオポルトも息子モーツァルトを天才に育て上げたという誇りを持ち幸せに満ちているようだが、大人になったモーツァルトは自分の意のままにならず、お互いの心はすれ違っていく。他人からは幸せと思えることも、本人には決して幸せとはいえない。ナンネールもコンスタンツェも同様に・・・
じゃあ、幸せって何?
♪目には見えなくて、言葉でいえない、壊れ易くて、移ろいやすいもの、愛情ではなく、才能でもなく、成功でもない・・・何か。
この歌詞、言い得て妙。かなり深い。
幸せって「心の平穏、満足感」なのかな、と思う。いくらいい服を着ても、お金を持っていても、モーツァルトのように人が羨む才能を持っていても、それだけでは幸せとは言えないのだ。幸せの代わりにもなり得ない。だが私達は心が不安定だと無意識に“欲”に走る習性がある。それが幸せであると思い込んでしまうから。それを維持するために、欲望はさらに増加する。
「ボロは着てても心は錦」、こうなれないのが人間の悲しいところ。
今は“欲”について否定的な見方をしたが、実際欲望のない人なんていないはず。今の状態からさらに上へ、上へという向上心だってある意味欲望だ。欲望を達成した時に感じる「幸せ」は一瞬のもの。幸せは時間が経つと幸せと思えなくなる。だからさらなる幸せを求めていく・・・エンドレスだ。

キャストについては気になった方だけピックアップ。
●井上芳雄さん
若い人の成長には目覚しいものがある!まず、演技力と歌唱力がグンとアップ。そしてこれはご本人もインタビューでおっしゃっていたが、声が(大人の声に)変わっていて、以前にも増して一層芯のある声になっていた。そして声が強くなっていたのが印象的。初演の際は高音部の発声がきついようで裏返っていたところがあったが、今回は裏返ることなく完璧に歌えていた。想像を上回る素晴らしさ!歌、演技の表現力の幅が広がっていた。演技に関しては蜷川さんのしごきのおかげかしら?絶対あの地獄が現在の井上さんの力となっているはず。
井上さんのモーツァルトは心底女と、遊びが大好きな“人間”モーツァルトだった。「チョッピリ・オツムに~」「並みの男じゃない」ではバカ騒ぎが大好きなモーツァルトらしく、ハジけた演技で楽しませてもらった。踊りもお上手!
●香寿たつきさん
初めて拝見したが、立ち姿がとても美しい!凛としてドレスをさばく姿もよく、男爵夫人の品格をしっかり兼ね備えていた。それと素晴らしい歌唱力。柔らかい中にも芯の通った声で、しかも伸びがあってステキ。「星から降る金」では号泣してしまった・・・低音部の歌い方は久世さんと似ているところがあり、宝塚男役を経ている人はああいう発声になるのだろうか。
●山口祐一郎さん
今回気付いたのだが、「神が私に委ねたもの(トイレシーンの歌)」と「神よ何故許される」の調がCDと比べて変わっている・・・低くなっているのだ。私の勘違い?そうは思えないのだが、山口さんも少し音が取りにくそう。以前の高さの方がいいと思うんだけど。そして「神よ~」の「愚かな男が作り出す!」のところが完全にシャウトになっている。ものすごく大きな声で迫力満点だが、かなり怖い。子供がいたら泣き出すのではないか?!と思うほど。私としては初演の時のようにちゃんと歌ってほしかったな。あと、トイレシーンの挙動不審さは一体どこまでエスカレートするのだろう・・・?!
●市村正親さん
市村さんの歌には、もうずっと泣かされっぱなし!「心を鉄に閉じ込めて」の冒頭、ぴんと背を伸ばしバイオリンを構える姿はレオポルトのこれまでの実直な人生そのものだ。レオポルトの心情は痛々しく、観ているこちらまで辛くなってくる。

マチソワしま~す。

2005-06-21 16:13:23 | つれづれ
今「モーツァルト!」マチネ終演しました。井上さん素晴らしかったぁ~!で、急遽ソワレも観ることに・・・中川さん2回目です。2階席一番前ゲットしました。
ウィーンじゃなくても金には翼が生えてる・・・

久しぶりのJR

2005-06-20 17:12:36 | つれづれ
朝、複雑な気持ちで電車に乗り込んだ。現場に近付くにつれ車内には重たい空気が。私も涙が・・・でも電車は何事もなかったかのように現場を通過。
大阪発の時刻表を手にしたがほとんど変わってないような気が。

これは買わなきゃ!「MOZART!ハイライト・スタジオ録音版CD」

2005-06-19 23:58:39 | 感激!観劇!
みなさんご存知だと思うが、「MOZART!」再演キャストが参加したスタジオ録音版CDが発売されることとなった!
この1枚(?)で全てのキャストの声が聴けるのはかなりおいしいのではないか。
一番の目玉は福岡公演でバルトシュテッテン男爵夫人を演じる一路真輝さんの「星から降る金」が収録されていること。さすがに福岡までは観に行けないし、一路さんをこの役に配役すること自体かなり贅沢なことだと思っている私は是非是非聴きたい!!
それと、帝劇公演から参加される木村佳乃さんと井上芳雄さんが歌う「愛していれば分かり合える」が収録されているのも楽しみの一つだ。

その一方で、コロレド大司教演じる山口祐一郎さんのソロが2幕の「神よ、なぜ許される」だけというのは悲しい!他に山口さんのお声が聴けるのは、ラストの「モーツァルト!モーツァルト!」だけとは・・・「どこだ!モーツァルト!」も収録してほしかったなぁ。

発売に対する詳細は未定で、7月下旬~8月上旬に決定するらしい。発売は8月中の販売を目指しているそうだが、よく考えたら一路さんの男爵夫人は舞台でのお披露目よりCDのほうが先になるんだ・・・
何だか不思議な感じ。

「ラストプレゼント」日本リメイクバージョン

2005-06-18 00:02:01 | つれづれ
「ラストプレゼント」。この映画には思い入れがある。
初めて観た韓国映画で、イ・ジョンジェさんの存在を知り、その後彼のことが頭から離れなくなったきっかけもこの映画だったのだ。
その映画が日本でリメイクされるということでビデオにとって見たのだが・・・
う~ん。
ストーリーは映画の流れをほぼ忠実に追っていたので、頭の中で映画の場面を思い浮かべながら見ていた。私はそんな見方をしていたからまぁまぁ面白かったが、それでも途中で寝てしまった。映画を見ていない人はどう感じたのだろう?
配役について。イ・ジョンジェさんの役が堂本剛くんなんて・・・違~~~~う!第一、見た目が若すぎて、結婚し子供が一人いそうな感じに見えない。菅野美穂さんは以前より痩せて、病身の役には違和感なかったが、やはり妻、そして子供を持つ母には見えなかった。生活感が感じられないのだ。詐欺師の役は陣内孝則さん。いや~、これは正解!韓国版では「冬のソナタ」キム次長でお馴染みのクォン・ヘヒョさん(という名前だったはず)だったが、陣内さんをキャスティングするとは。顔の感じも似てるし身振りまでそっくり。でも昔のギャングみたいなスーツにサングラスといういでたちはヘン。日本のドラマではしっくりこない。忠実に作っているのは認めるけど。

残念ながら堂本剛さんは「売れないお笑い芸人」には見えなかった。どちらかというとまだ駆け出しの新人芸人という感じ。売れてないはずなのにそれほど悲壮感も漂ってなかったし。映画では仕事がないためナイトクラブのショーで仕事をするしかなく、そこのオーナーとケンカして鼻血を出してしまうエピソードがあったが日本版ではなし。それと、芸人の両親に結婚を反対されたことや、いつもは気丈な妻が亡くなった母の墓前で、夫を残して自分の命が果てることを嘆くシーンもなかった。このエピソードはストーリーに深みを持たせるところだったから、しっかり描いてほしかった。日本は韓国のように儒教社会ではないから、重要視されなかったのだろうか?
後半部分、妻と昔のクラスメイトが再会するところからラストにかけては良かった!映画同様じーんとさせられた・・・

もう一度リメイクするとしたら、イ・ジョンジェさんの役は佐々木蔵之助さんで見たい!!
彼なら売れない芸人の悲しさを十分表現できると思うんだけど。



お絵かきツールへの対抗!

2005-06-15 22:51:03 | つれづれ
gooブログに「お絵かきツール」機能が加わったので、喜び勇んでダウンロードしようとしたら・・・何とWIN98はダメみたい(大泣)
あぁ、古いPCは見捨てられたのか・・・
お絵かきツールがなくっても絵は描けるんだ!ということを証明(?)するためペイントで描いてみました。
PC使い出してからかなり経つが、ペイントを使ったのは実は初めて。
「モーツァルト!」のコロレド大司教(山口祐一郎さん)です。
似てないけど・・・

これからも機会があればペイントでお絵かきしてやるぞ~!
でもやっぱりお絵かきツール使ってみたいなぁ。


「MOZART!(中川バージョン)」観劇記(ネタバレあり)

2005-06-12 14:58:57 | 感激!観劇!
6月7日 梅田芸術劇場 12:30開演
モーツァルト:中川晃教 レオポルト:市村正親
コロレド大司教:山口祐一郎 
ヴァルトシュテッテン男爵夫人:久世星佳 ナンネール:高橋由美子 
コンスタンツェ:西田ひかる シカネーダー:吉野圭吾 
セシリア:阿知波悟美 アルコ伯爵:花王おさむ
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待ちに待った「モーツァルト!」。
初演は観ていないので、今回が初鑑賞。初演の時はスケジュールが合わず観られなかった。仕事帰り、開演中のドラマシティの前を通って「あぁ、観たかったなぁ」なんてため息をついていたっけ。「モーツァルト!」CD(井上バージョン)は持っていたので、歌はバッチリ頭に入っての鑑賞。
ドクトルとコンスタンツェが登場するオープニングは、下手側での演技で結構さらっと流していた。上手側は少し観づらかったし、もうちょっとじっくり観せてほしかった。そして西田ひかるさんの台詞回しがかなりあっさりしすぎなような気がした。
「神の~申し子~♪」からはもう一気にモーツァルトの世界へ!衣装が豪華で観ているだけでも楽しい。劇中の貴婦人のカツラは圧巻!頭に船を載せてたりするからスゴイ・・・(船のカツラは2幕でしたが。あれが当時は流行だったらしい。)シンプルな舞台セットとの組合せがこれまた面白い。
このミュージカルは「エリザベート」と似通った部分を多く含んではいるが、テーマが現実的で非常に分かりやすい。親子、主従、男女、「自らの意志」と「逃れられない運命」という対極した関係が複雑に交錯していくのだ。約250年前の話だが、現代の私達にも通じるテーマで、同じ目線で見られるのがいい。
●中川晃教さん
「SHIROH」で彼の歌声を聴いて以来、中川さんにかなり注目している私。モーツァルトはまさに適役!あの伸びやかで、澄み切った声。ず~っと聴いていたいと思わせる声。天才肌の中川さんとモーツァルトが同化して見えてしまうほどだ・・・2幕後半で見せたあの体を震わせながら半泣き状態になっての演技は、見ているこちらまで引き込まれていた。
●市村正親さん
さすが、市村さんは巧い!!子を思うがあまり過剰なまでに守りの姿勢を貫く姿や、自分の果たせなかった夢を才能あるモーツァルトに託す親バカぶりは現代にも通じるもので、観ていて説得力のある演技だった。「心を鉄に閉じ込め」は聴いていて思わず涙が・・・
●山口祐一郎さん
コロレド大司教、合ってますね。楽曲がすこし単調なので山口さんの声の良さが生かせ切れてないような気もしたが、厳格で迫力あるコロレドを好演。でもトイレの場面って・・・!あんな場面があるとはビックリ。お腹の調子が悪くなった時の演技では観客の笑いをしっかり取っていた。それと召使(愛人?)達といちゃつく「お取り込み中」の場面は、かなり色っぽかった山口さん。モーツァルトに邪魔され、イラついている背中にはけだるい色気が漂っていてこれまたステキ。でも大司教がこんなことしていいの?!あの時代は何でも有りだったのだろうな。私はコロレドが一番人間臭く描かれているような気がした。
●久世星佳さん
CDを聴いていたときも正直「う~ん・・・」だったのだが、生で聴いても微妙だった。さすが宝塚の男役トップだっただけに存在感はあるし、低音は美しいのだが高音が。CDでもかなり危なっかしいところがあったのだが、再演では歌い方を変えていた。「星から降る金」のさびの部分「よーぞーらーの星から降―る」のところなど「よ~ぞ~ら~の」の歌い方が、何だかヘンに放物線を描くような音の下げ方をしていた。これってちょっと・・・それと曲の最後「旅に~出~~る~」のところ。一つ前の歌詞「(険しい道を)超~え~て」から高音になるのだが、CDではここがかなりヤバかった。何と今回は音を下げて(違う音にして)歌っていたのだ!これって歌えないからこう変えたの?俳優の力量に合わせて、曲を変えてしまうというのは納得いかない。ナンバーをしっかり歌える俳優を起用してほしいものだ。
●その他のキャスト
ナンネールの高橋由美子さんはかわいらしいし、歌声もしっかりしていていい。安心して聴いていられる。コンスタンツェの西田ひかるさん。歌は上手いが声が小さく迫力に欠ける。マイクなのでボリュームを調整しているはずだが、聞き取りにくい。全体的に声がこもった感じだったので、パンチがあればもっと良かった。演技はあっさりめ。もう少ししっかり演技をしても良かったのでは。
一番観ていて楽しかったのはシカネーダーの吉野圭吾さん。どうしても「SHIROH」の重ちゃんを思い出してしまうのだが、重ちゃんに起用されたのもシカネーダーがあってのことだし。踊りが素晴らしく、身のこなしも美しい。まさにエンターテイナーを地でいっていて適役だった!

「モーツァルト」行ってきます!

2005-06-07 11:01:59 | つれづれ
今日は待ちに待ってた「モーツァルト!」MY初日、そして初鑑賞!
朝ラジオを付けたら、西田ひかるさんが劇場の隣にある放送局の番組にゲストに出演されていて、嫌でも気分が盛り上がってきます。
家族から向けられた視線はちょっと冷たかったけど…楽しんできま~す!

「オペラ座の怪人」観劇記

2005-06-04 00:22:34 | 感激!観劇!
5月20日 四季劇場「海」18:30開演
オペラ座の怪人:高井治 クリスティーヌ:佐渡寧子
ラウル:佐野正幸 カルロッタ:種子島美樹
メグ・ジリー:松元美樹 マダム・ジリー:西島美子
ムッシュー・アンドレ:林和男 ムッシュー・フィルマン:青木朗
ウバルド・ピアンジ:半場俊一郎 ムッシュー・レイエ:深見正博
ムッシュー・ルフェーブル:岡本隆生 ジョセフ・ブケ-:岡 智
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座席は2階席前から5列目のほぼど真ん中。
2階席なのに舞台が近く、観やすかった。例のシャンデリアもよ~く見える。
私は「オペラ座~」を映画→舞台という順序で観ている珍しいパターンかもしれない・・・
以前旅先からも書き込んだが
「オペラ座の怪人は凄いらしい」というのは本当だった!
本当に素晴らしかった~~~~!!
もう、オーバチュアから泣いていた。何故だろう?あの楽曲を聴いていたら、知らぬ間に涙が頬を伝っていた。素晴らしい旋律がダイレクトに私の中に響いてきたのだ。恐るべし、音楽の力!
そして素晴らしいキャスト、歌、舞台装置が一体となった、三位一体パワーがこちらにまでしっかり伝わってきた。決して安っぽく感じさせない、重厚な雰囲気。

まず、キャストについて。
怪人役の高井さん。高井さんの声はかなり前にTV(ミュージックフェア)で聴いたことがあったのだが、その時はあまりいい印象がなかった。歌い方に気持ちがこもっていないように感じてしまったのだ。が、今回拝見して、イメージがガラッと変わった。舞台を通して聴いてみると高井さんの良さが十~分分かった。やはりクラッシック出身だけあって高井さんの歌にはファントムとしての説得力があった。そして仮面の有無でガラッと変わる人間性の違いを見事に見せてくれたのが印象的。仮面を外した時の、あの情けない一人の男に戻った時の悲哀と言ったら・・・
クリスティーヌの佐渡さん。拝見するのは初めてだが、歌声は「アイーダ(CD)」」で承知済み。声質から言ってアムネリス役よりもクリスティーヌの方が断然合っている!佐渡さんもクラッシックの経験があるため、深みある声が聴いていて心地いいし、何より上手い。しかもかなり色っぽい。
ラウル役の佐野さん。去年、京都劇場での「美女と野獣」以来。お久しぶりです~、という感じ。佐野さんも歌はお上手。ラウルの颯爽とした雰囲気もとってもお似合い。だが、ちょっと気になったのはメイク。もともとしっかりした顔立ちの方だから舞台メイクをしっかりすると少し怖いものがあるような。もう少しあっさりメイクでもいいのでは?
他の方も皆素晴らしかった。特にカルロッタとピアンジの歌声を生で聴けて幸せだった・・・

舞台装置について。
「ちょっと灯りをつければ昔の亡霊も逃げ出すことでありましょう」というオークショナーの声でシャンデリアに灯りが点り、オーバチュアの演奏とともにぐんぐんと劇場の天井に上がっていく様は鳥肌モノだ。それとともに舞台のフレームがオペラ座のきらびやかさを取り戻していく様子は涙無くしては観られない。
それとファントムがクリスティーヌを地下に誘う場面。よくあれを舞台上で表現できたものだ。地下へ地下へと降りていくところや、霧の中をボートが進むところもよく出来ている!

ファントムって殺人まで犯しているのに、何だか憎めないんだなぁ。最後はかわいそうに思えてならなかった。特にファントムが2人を逃がし、ファントムの後ろをクリスティーヌとラウルがボートに乗って、歌いながら地上に帰っていくところ。あれほど残酷な場面はないのではないか。
そしてエンディング、ファントムの仮面だけが残り・・・今もどこかでファントムは生きているというラストには少しホッとさせられた。

あぁ、どうして京都で上演された時に観に行かなかったのだろう!と悔やまれてならない。
また是非もう一度観たいものだ。