テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

ぼくとママとおまわりさん

2007-02-16 | (トホホ映画)
 BSオンラインの解説はこう。

 <8歳の少年ツァツィキは、ロックスターを目指す母と二人暮らし。まだ一度も会ったことのない、ギリシャで猟師をしている父に会うのが夢だ。ある日、プールで出会った警官のゲランがツァツィキの家に間借りすることになり、ツァツィキは母とゲランをくっつけようとするが、なかなかうまくいかない。やがてツァツィキは母と共にギリシャへと旅立つが・・・。スウェーデンでは数々の映画賞を総なめにし、大ヒットした。>

 “お薦め度”なんてのを点け始めたら、なんだか低い点数の映画は紹介しづらくなりましたな。特に、内容が親子愛とか子供が可愛い作品とかになると、必ずと言っていいほど感激する人もいてネ。
 今回のスウェーデン映画もそう。

 シングルマザーのお母さんと小学校低学年の男の子の話。昔、ギリシャに遊びに行っていた頃に知り合った現地の漁師の男性との間に出来た息子に、お父さんの若い頃の写真を渡しているスウェーデンの若いママ。この女性はバンド活動をしているみたいで、同じバンドのベース担当の男性といい仲になっている。
 ひょんな事で男の子は白バイの警官と知り合い、アパートを探しているその警官は、男の子の家が間借人を探しているのを知り下宿することになる。
 警官とママとベースの男性との惚れてるのか惚れてないのか分からないような関係と、男の子が学校でいじめっ子と闘ったりと、何処かで見たような話が続く。人物描写が表面的で深みがないし、出来事の描き方も捻ったところがなくて段取りを追っているという感じしか受けない。最初に見た時は途中で止めました。

 数日置いて、再度早送りで続き(前回は3分の1くらいしか見てない)を見ました。終盤、息子がパパに会いたいというので母子でギリシャに旅行に行くわけですが、昔は格好良かった父親は風采の上がらない漁師のままで、母子は最初は会わないで帰ろうとするのだが・・・という流れです。
 母に黙って父親と仲良くなる息子。勿論、自分が子供だとは名乗らない。母親も最終日の夜、息子に黙って父親に会いに行く。そして、チビちゃんも母親の後を付けて二人が会っているのをそっと見守る。
 とってもイイ話なんですがねぇ・・。ここもいまいち盛り上がりませんでした。

 男の子は可愛くて、変に表情を作ってないのが好感がもてるのに、周りの大人がつまらなくて、ラストの警官とママとの仲直りも余韻は出てこない。

 お薦め度は限りなく★一つです。


 (原題:TSATSIKI MORSAN OCH POLISEN)
 〔製作〕アン・イングヴァール
 〔監督〕エラ・レムハーゲン
 〔原作〕モニ・ニルソン・ブランストレム
 〔脚本〕ウルフ・スターク
 〔撮影〕アンデルス・ボーマン
 〔音楽〕ポプシクル  ほか
 〔出演〕サミュエル・ハース、アレクサンドラ・ラパポート、ヤコブ・エリクソン ほか
 (1999年・スウェーデン)〔スウェーデン語/字幕スーパー/カラー〕

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