非論理的、非科学的アパマンハム 7K1JRC/JR2NQC/K1JRC

ベランダアンテナから世界に電波を。目指せDXCC HONOR ROLL! 
理論良く分かりませーん!

クランプコア連装の結果(追記)

2016-05-18 15:58:32 | ノイズ対策

クランプコアで受信環境を整えると事を前記事で書きましたが、記事アップ後にその機会に恵まれました。

当局ではLP-PAN2+CWSkimmerの組み合わせのため、監視できるバンドはひとつに限られ、しかもCWSkimmerの仕様上、中心周波数±12KHzの24KHz幅しか監視することが出来ません。

ちょうど18MHzが開ける夕方の時間帯ですので、リグを18080KHzに合わせて18068~18092KHzを監視することに。さっそくエジプトを掴みました。

もちろん全国で同じタイミングでSS0ZLMを掴んだ局は他にもおられると思います。ただ、公開RBNスキマーではまだ掴んでいない状態ですので、この局の出現を知られる可能性はまだ低め?

ついでに世界中のRBNスキマーがどれだけ掴んだかを見てみました。

公開RBNスキマーという位置づけで同時刻帯で掴んでいるのは、世界中で当局のみでした。

今回はSNR18dBですので世界中に溢れんばかりの非公開スキマー局(こちらの方が一般的でしょう)や、地道に耳ワッチされている局には掴まれていることと思います。

ただ、この段階ですぐに呼べばパイル炎上前で、経験上はQSOに至る可能性がかなり高いです。

ちなみに今日は仕事も休みで水戸黄門の時間ですので、もちろん御老公様を優先しました(^^)

前記事にも書きましたが、クランプコアで低ノイズ受信環境を整えてからはSNR0~5dBという低レベルでの早期察知の機会が多くなり、これによりパイル前のCQ出し始めでのQSOが実現されDXCCが増えたことは事実です。


クランプコア連装の結果

2016-05-18 07:32:32 | ノイズ対策

クランプコア(パッチンコア)を同軸ケーブル上に50個弱追加しました。

これでベランダの給電点から無線機までの同軸ケーブルは、全てクランプコアに覆われた状態です。

何個あるかは数えていませんが、ざっと200~250個といったところでしょうか。

これ以外にも同軸以外のケーブル類へのクランプコア、トロイダルコアが100個弱はあるでしょうから、シャック周りの対策に使っているコアは300個以上はあるかと思います。パソコン内部の全ての配線にも対策しているので、正確な数は正直不明です。

 

何をもって対策に成功したと言えるかは分かりませんし、自己満足的な部分も多々あるのでしょうね(笑)

とりあえず、同軸ケーブル全てにシールドした結果を残しておきます。まずはコモンモード電流測定。7~28MHz(200W)での結果です。

リグの出口では概ね1mAで、リグ背面からの接地ライン上は0.8mA。電源ラインはリグの出口付近で3mA程度です。

同じラインでも場所を少し変えただけで数値は変化しますので、上記数値は概略です。上記以外にもリグに繋がっているラインは10本程度ありますが、いずれも5mAを超えるものはありませんでした。もちろんこれら全てのラインには漏れなく強固にコモンモード対策を施しています。

以前からそうなのですが、一番大きいのはパソコン用の大型モニタの電源ライン。これは10mAちょっと流れています。これでも相当低減させた感じですが・・・・・ここまでやればあとはインターフェアが出ていないことを祈るのみです!

 

受信ノイズに関しては、21MHzCW(帯域1.2KHz)でリグの強い方のプリアンプ(20dB)効かせた状態で更に外部プリアンプを最大利得(20dB)にして、Sメーターがちょうど8~9を指します。つまり上乗せ40dBでS8~9まで振れることになります。このようなことから、普通の状態では変なノイズが聞こえることは無く、信号だけが綺麗に聞こえる感じです。リグ内蔵の強い方のプリアンプだけを効かせた状態でも、Sメーターはぴったり0に張り付いています。この対策を始める前は、いつもS9ノイズに悩まされていましたので、超大な進歩だと思っています。

単にパッチンコアをはめるだけなのだから、受信ノイズが増えたり受信状況が悪化することはないのでは?と考えていましたが・・・・・・・先日、とある研究者の方の論文を読んでおりましたら、クランプコアを増やした結果、かえってノイズが増大した旨の論述がありました。

コア装着後、1時間ほど試しにスキマー受信してみた結果です。アンテナはいつものベランダアルミパイプですが、特段問題なく受信できています。(MUFが24MHz付近の時刻帯ですので好条件下での受信です)

 

次に送信です。こちらの方も各バンドで試してみましたが、7MHzCWでアメリカ西海岸と10分ほどのCWチャットや、18MHzではアフリカ西海岸のCT9のパイルも苦労せずに抜けることが出来ましたので、特に変な影響が出ているということはなさそうです。今朝は10MHzで9H3SQ(先方は100WでアンテナはIVとのこと)と交信出来ましたので、リグからの出力は効率よくエレメントから出て行ってくれているようです。先方の電波も綺麗に入って来ていました。

全ての方に同じ効果が出ることは無いと思いますが、我が家ではコモンモード電流も減少し、送受信とも特に悪影響無く運用出来ています。

 

【同軸ケーブルの全区間クランプコア装着のまとめ】 ※主観も含まれております。

良かった部分

 物理的な壁による電磁シールドのお陰で、同軸による受信ノイズが減った。

 その結果、SDR受信機やCWSkimmerによる微弱信号の復調能力が向上した。

 CWSkimmerでSNR 0dBとかで超微弱信号を受信できるようになった。

 上記のパターンの場合、国内のRBNスキマー局はまだ掴んでいない事が多く、パイル前にQSO出来る。

 JT65においても-30dBでの復調成功が増えた。

 コモンモード電流が激減した。

 ノイズ減少により静寂受信が出来るので、プリアンプに頼る頻度が減った。

 おそらく送信側の効率も向上しているため、ピックアップ率が増えた。

 

良くない部分

 費用がかなり掛かる。

 同軸ケーブルが異常に(本当に)重くなり、引廻しを工夫しなければ同軸への超々過大な負荷が掛かる。

 効果が出なかったときのショックは計り知れない?(笑)

 

先般のVP8STIやVP8SGIでは、超微弱ながら聞こえているにも関わらずQSO出来なかったという悔しさが残っています。この悔しさを忘れずに、如何にして弱い信号を早期察知するか、そしてトランシーバーから出た電力を一滴たりとも無駄にせずにエレメントに届けるということを目標に、アパマン環境を整えて行きたいと思います。

交信出来たときはコンディションと相手のお陰、交信できなかったときは自分の運用技量と設備を疑って行く姿勢だけは守って行こうと考えています。