資料保管庫・管理人のひとりごと

個人的な趣味のレベルで、欧米の競争法、メディアに関する法を中心に資料を集めた『資料保管庫』管理人のひとりごとです。

「法解釈入門 -- 「法的」に考えるための第一歩」

2013-12-14 07:53:35 | 憲法/表現の自由
基本書の位置づけでありながら、きちんと法解釈の奥深さに触れることができる良書。基本、原点は何度立ち戻ってもいいものかと。
余談ですが、基本に忠実なはずであれば、蛸壺議論になるはずはないのに…と思う学説、判例も多いなか、結構、書かれる先生方の実力をはっきり示すシリーズになりそうですね。
ちなみにこの本は、実力がしっかり発揮されている内容でした。

各分野の法解釈の具体的実践のところまででも十分気持ちいいものでしたが(著者たちの言う「実際の法解釈ってこんな点に注意しながらやっているんですよ」の達成はここまででも十分)、複数の法分野にまたがる事案にそれぞれの先生が(おそらくは長い検討のすえ)、違いをよしとする理由・違いの乗り越え方の示唆を行う第3部「2つの視点から考える法解釈」は秀逸でした。これを見ても、島田先生を失ったことの大きさが分かります。

法解釈入門 -- 「法的」に考えるための第一歩
クリエーター情報なし
有斐閣
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