<法事の日の夜、姉が見た夢>
もう、30年くらい前
姉が、母に借金を申し込んだ。
30㎞ほど離れた姉の家に、母がお金を持って来てくれて
玄関の敷居をまたごうとするのだけれど
どうしても、家の中に入れない。
そこで、目が覚めた、と。
それで皆が
「あんた、そのお金を返してないから
母上が、三途の川を渡れなくて困ってんのよ
早く、返しなさい!」
と、言って笑った。
「そうかも知れんね…」と姉が神妙にうなずく
(から、おかしい)
母は、明治最後の生まれで
戦中戦後の厳しい時代を生きてきた。
姉たちも、戦前生まれが多く
だから、親に楽をさせてあげたいとの思いが強いのだが
中には、いくつになっても親に頼る、という人もいる訳で
それが、親不孝になっているかというと
必ずしも、そうとは限らないものでして
人の心というものは
なんとも、不可思議なものでごいす。
もう、30年くらい前
姉が、母に借金を申し込んだ。
30㎞ほど離れた姉の家に、母がお金を持って来てくれて
玄関の敷居をまたごうとするのだけれど
どうしても、家の中に入れない。
そこで、目が覚めた、と。
それで皆が
「あんた、そのお金を返してないから
母上が、三途の川を渡れなくて困ってんのよ
早く、返しなさい!」
と、言って笑った。
「そうかも知れんね…」と姉が神妙にうなずく
(から、おかしい)
母は、明治最後の生まれで
戦中戦後の厳しい時代を生きてきた。
姉たちも、戦前生まれが多く
だから、親に楽をさせてあげたいとの思いが強いのだが
中には、いくつになっても親に頼る、という人もいる訳で
それが、親不孝になっているかというと
必ずしも、そうとは限らないものでして
人の心というものは
なんとも、不可思議なものでごいす。