ほんとは怖い家庭の医学が怖い。

子供の頃、ケガをするとおばあちゃんに
「汚いままでほっとくと破傷風になるよ」と脅された人は結構いるのだろうか。
うちのばあちゃんは戦前に産婆さんをやってて医療経験があるせいか、
やたらとこの手の知識があって、子供の頃その手の話をたんと聞かされた。
中でも、「頭に傷があるのに気づかずに土で頭を洗って破傷風になった人」の話はすごく覚えてる。
（昔の沖縄では女性は土を使って髪を洗っていたそうだ。コンディショニング効果があるらしい）
たぶん何度も聞かされたわけではないのによく覚えてるのは、
その描写があまりにリアルだったからだろう。
発病初日から最後の発作にいたるまでのプロセスをおどろおどろしく語られて、
私はいまでもケガをしたら10分以内に消毒しないと落ち着かない。

この手の話をするのはウチのばあちゃんだけかと思ってたら、
「赤毛のアン」の続編「炉辺荘のアン」で「釘を踏み抜いた子供に
あらゆる血毒の話をするおばさん」が出てきて、
この手のばあちゃんは各国共通なんだなあと思った。

で、そのばあちゃんの話を映像にしちゃったのがこの番組ではないかと思う。
いや～怖い。ちょっとしたホラー映画より断然怖い。
だってホラー映画はその対象（幽霊だったりお化けだったり）から逃げればいいんだけど、
自分の体の中で起こってることからは逃げようがない。

子供の頃は、こういうことを怖がってる自分はヘンなんじゃないかと思ってたけど、
誰でも結構怖かったんだということがわかってちょっと安心（？）

でもつい見ちゃうんだよねえ・・・・