年賀はがきの当選発表も終わったというのにいまさらですが
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、今年最初は何を書こうか。
お正月はいつものように
沖縄→小田原→群馬と慌ただしく移動しておりましたが
群馬から帰ってくるときに、電車の中で読んだ本。
樹木希林さんの最後の作品として話題になった映画の原作。
小説ではなく、作者がずっと習ってきた茶道を通して感じたことをつづったエッセイです。
茶道の「形」を繰り返し練習することで、
頭ではなく体が動きを身に着けていく。
時間をかけて茶道と向き合う中で、
作者の感覚が研ぎ澄まされていくさまが描かれています。
同じ水でも、お湯と水で音が変わる。
梅雨のときと秋のときでは、雨の音に変化がある。
お茶室に入った時に、炭の匂いに気づく。
雨は「天気が悪い」わけではない。
どの天気にも、どの季節にも小さな煌めきの粒々が散らばっている。
それを感じることができるなら
確かにそれは「日日是好日」。
茶道をやっているわけではないけど、
毎日の暮らしの中で、煌めきを見つけていきたいと
改めて思わせる本でした。
日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫) | |
森下 典子 | |
新潮社 |