非常に遅ればせながら、「博士の愛した数式」を読んでいる。
お正月に実家に帰ったとき、夜中にでやってるのを半分ぐらい見て、
ちょっと気になってたのだ。
先週ぐらいに買って、一気に読んで、
それから今のところ、の中で1日に1回のペースで読み返している。
それぐらいのペースで読めて、しかも繰り返してもなかなか飽きない。
好きだなぁ、こういうタイプの本。エッセイでも小説でも。
そういえば小川洋子さんの本は、「妊娠カレンダー」もそんな感じだった。
ワタシ的にこの手の本に分類される作家には、あと谷村志穂さんもいます。
なんとも、静かな小説。
大きな盛り上がりがあるわけでもなく、淡々と流れる日々。
かもめ食堂にも通じるような、やわらかい空気。
読んでいて、ふーっと息をつける。
雨の土曜日に、自分の部屋でぼんやりしてるときのようにゆるやかな感じ、
もしくは、昼間の図書館の、誰も来ない専門書コーナーみたいに、
聞こえるのはページをめくる音だけ、という静かな静かな時間。
そんな瞬間が、この本の中には描かれている。
主人公の家政婦が料理をしているときに、
博士がそばにきて
「君が料理をする姿が好きなんだ」というところが、
ちょっと切なくて好きな場面。
ちなみに、先に映像で見ちゃったので、博士のセリフは
ぜんぶ寺尾聰の声で聞こえてしょうがない
(実はワタクシ、ルビーの指環時代からの大ファンなのよ)
まぁ、小説を読んでも結構映画とイメージは重なってたので、
それはそれでジャマにはならないかと。
もういちどDVDで買っちゃおうかと画策中です。
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