めぐるの日記

めぐるの日記

ジェネシス その11 40年前 “ママ・ツアー” テレビ番組

2024年01月28日 | ジェネシス イギリス プログレ
1983年、アルバム“ジェネシス”が発売された。このアルバムからジェネシスも、CDをレコードとほぼ同時期にリリースするようになった。
11月から北米・英国ツアーをスタートし、84年2月末のバーミンガムNEC5daysで締めくくった(この公演は映像作品化されている)。
実はこのバーミンガムで、ツアー終了後に日本向けの取材が行われ、ジェネシス・スペシャル「THAT'S ALL」として関西テレビ系で放送された。番組のなかで、ジェネシスが開発に関わり最初にステージで使った「バリライト」について、“他のアーティストと比べ物にならないスケールで使用してる”と語っていた。ダラスにあるShowcoのスタジオでツアーリハーサル中に撮影した「ライブPV」5曲が番組で流され、バリライトのライティングの凄さに釘付けとなった。83年10月のデヴィッド・ボウイのステージで初めてバリライトを実際に体験したが、武道館2階席だったのでライティングに限っての印象は薄かった。その後、渋谷公会堂オーケストラピット開放で、3列目のほぼ中央席が取れた翌年2月のロバート・プラントの時は、自在に変色しながらくるくるキラキラ動き回るバリライトを浴びるように間近で観て、物凄く感動したのを覚えている(日本では、石坂浩二の劇団がバリライトをいち早く使っていたような記憶が)。それでもスケールはやはりジェネシスと比べるまでもなかった。
番組最後にフィルが“また日本に行きたい、だからどうかレコードを買って下さい。そうすれば日本に行けるから”と語っていた。その通り、次作“インビジブル・タッチ”は日本でも売れて、87年3月に来日が叶った。

(敬称略)



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ピーター・ガブリエル その14 アルバム i/o 全英1位

2023年12月13日 | ジェネシス イギリス プログレ
ピーター・ガブリエル10作目のアルバム「i/o」が37年ぶりに全英ナンバーワンになった。今年1月から、新曲を毎満月ごとに1曲配信リリースし続け、今月1日にアルバムとしてリリース。「So」以来のナンバーワン。グルミットと一緒に祝福だ。
グルミットと言えば、アードマン・スタジオ作品の「ウォレス&グルミット」の人気キャラクターだ。

もうお気づきの「スレッジハンマー」のPVにも関わったスタジオだ。(火災に見舞われ、グルミットの資料等の一部が焼失してしまったようだ。)



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スティーヴ・ハケット その9 Foxtrot 50周年

2023年09月30日 | ジェネシス イギリス プログレ
スティーヴ・ハケットのライブCDが届いた。ジェネシスのカタログを再訪するシリーズで、今回は昨年行われた“Foxtrot”再現ツアーのライブ盤だ。“Foxtrot”は72年10月にリリースされたアルバム。この年のジェネシスは、新年から年末まで本国を中心に約220本のライブを行っており(凄っ)、その最中の夏にレコーディングをして秋にリリースするといった考えられないほどのハードワークぶりだ。このアルバムのハイライトはやはり20分にも及ぶ大作“Supper's Ready”だろう。10年前の来日時に、日本で初めて元バンドメンバーの演奏で聴くことができた。でも今回のライブ盤で注目したいのは“Can-Utility and Coastliners”だ。アルバムがリリースされる前からステージで演奏されていた曲だ。ジャケットの海岸線を暗示する歌詞、展開あり変拍子ありのジェネシス・エッセンスてんこ盛りの小品名曲だからだ。他にステージの演出では鳥居が投影されている。昨年の来日時に訪れた神社での印象がヒントになったようだ。時間をみて、映像も楽しみたい。



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ピーター・ガブリエル その13 WOMAD

2023年08月16日 | ジェネシス イギリス プログレ
“WOMAD横浜”関係者の書籍が春に話題になっていた。90年、T・ブルーマン代表が来日して開催が発表され、翌年から日本でも暫く開催された。時代を先駆けた取り組だったと思う。今のように、多様性や共存といったことへの認知が少しでも浸透していれば、もしかしたら続いていたのかも。およそ40年前にピーター・ガブリエルらが提唱し、現在も世界各国で開催されている“WOMAD”。地域に根ざした文化イベントとして、今一度日本で復活してほしいなぁ。
“World of Music, Arts and Dance”
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ジェネシス その10 ロバート・エリス

2023年08月08日 | ジェネシス イギリス プログレ
10年前blog“スティーヴ・ハケット その3”で触れた、カメラマンのロバート・エリス(Robert Ellis)は、ここ数年でジェネシスの写真集を3冊出版した。

ファンの間ではArmando Galloの“I Know What I Like”がよく知られているが、写真集としては、ロバートのこの3冊には及ばない。70年代初めNMEのカメラマンだった彼は、72年“ナーサリー・クライム”ツアーに始まり“月影の騎士”ツアー頃には、かなりバンドとの親交が深まったようだ。ハードバックの写真集はいずれも300頁ほどで収録された写真は膨大だ。日本でも音楽雑誌等何らかの機会で何枚か目にすることが出来た写真もあるが、初めて目にするものばかりだ。特に“ブロードウェイ”は1冊を使って紹介されてる。ステージ写真を眺めているだけで、このツアーへの妄想は無限にひろがる。Live Album“Seconds Out”のGatefold Innerの写真は彼が撮ったものだ。ラザフォードがあの“Shergold”のダブル・ネックを組み立てている写真なんて凄すぎた。
ガブリエル期だと、72年、73年のレディング・フェス。これまたblog“ジェネシス その5”で触れた、WOMAD・ベネフィット・コンサート“Six of the Best”は、ハマースミスでのリハーサルを含めて50頁近くを割いてる。
彼と立ち話をした87年来日コンサートも30頁ほどで紹介している(上のフィルが表紙のケラングも彼の写真)。昨年“Last Domino ?”ツアーで区切りをつけた。ジェネシスのコンサートはもう見られないだろう。彼の3冊の写真集は、二度の来日コンサートしか知らない日本のファンにとっては、バイブルになること間違いなしだと思う。

参考まで
https://www.therocklibrary.com/index.php6
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スティーヴ·ハケット その9 初来日以前とオプタゴン

2023年07月04日 | ジェネシス イギリス プログレ

77年、ジェネシスを脱退した時は“日本では二度と観ることが出来ない”ギタリストになってしまったと、かなり落ち込んだ。でも今では、フロントマン2人(3人か)よりはるかに沢山来日してくれる元メンバーになった。ジェネシスの頃は、激しいフレーズがあっても控えめな存在の印象だったのに、ソロになってからはかなり精力的に、演奏もいまだ現役バリバリで活動している。脱退後コンスタントにアルバムをリリースしていたが、何せその頃は情報が少なかった。接することの出来たライブ音源は、NHK FMでオンエアされた79年/81年のレディング・フェスと、FM東京での80年ボトムラインくらい。オープンでエアチェクして、カセットにダビングして聴いていた。レディングの方は、79年がライブの後半、81年がライブの前半のそれぞれ正味25分くらいのオンエアだった。ご存知の通りこのNHKの音源は「BBC Transcription Services」作成のレコード盤だ。だから両公演とも片面しか放送してくれなかったてこと。この音源で注目だったのは79年の方。1曲目の“Optigan”だ。もしかしたら、メロトロンよりチープな玩具メーカーが作った楽器(おもちゃ)オプタゴンを野外のフェスでハケットが演奏していることだ。曲名にもなってるこの“Optigan”は、光学ソノシート・サンプラー!?キーボードと言ったところか、なんとも頼りない構造のキーボードだ。そう言えば、新津由衣『傑作』のプロデューサー石崎光(なんとChamberlinを所有されてる!)さんとお話しする機会があった“傑作会”で、“Optigan”のことも伺えばよかったなぁ。2年くらい前だったか、ハケットが、配信の対談で、ライヴ等で使っていた“オプタゴン、今は動かなくなってしまったんだ”って話してた。因みに、アルバム『Defector』の“Sentimental Institution”で、ハケットがオプタゴンを演奏している(ノスタルジックなビックバンド風の音)。

オプタゴンを分かりやすく解説している動画です。




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ピーター・ガブリエル その12 i/oツアー

2023年06月20日 | ジェネシス イギリス プログレ
ポーランドを皮切りに5月から、アルバム『i/o』のツアーを始めている。このアルバムは年末にリリース予定だ(既に完成してるみたい)。月の満ち欠けに合わせ、今年の1月から毎満月時に1曲づつ新曲(Bright-Side Mix)を配信している。しかも毎新月時には、その別テイク(Dark-Side Mix)を配信するといった懲りようだ(ブライアン・イーノが参加している曲もある)。あれっ、これって新津由衣のNeat's期、毎月22日の“ニーツの日”に1曲づつ配信したアルバム『Bedroom Orchestra』のやり方とめっちゃ似てるんだけど。日英の推しふたりが同じようなことをしてくれて、なんだかとっても嬉しい気持ちになってる。i/oツアーの模様をSNSで見ると、かなりピーターならではのステージの掛けがあるようだ。
94年の来日コンサートでも、圧倒的な映像・視覚効果で魅せてくれた。今では当たり前にバラエティー番組等で見ることの出来る、ヘルメットにウェラブルカメラくっ付けて自身の顔を映す手法は、この時のステージから影響を受けたもので、疑う余地がないと思う。先月末、ミュンヘンのステージでは、オープニングにトニー・レビンとふたりで登場し、ドイツ語弾き語りで“Here Comes the Flood”(洪水)を演ったようだ。羨ましい~。



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ピーター・ガブリエル その 11 横浜ランドマークタワー 開業30周年

2023年05月31日 | ジェネシス イギリス プログレ
横浜ランドマークタワーが7月で開業30周年を迎える。開業時のイベントでピーター・ガブリエルの“Art From Us”がプラザ・ホールで開催された。(あぁ~ネガ黄変しちゃった)



これは、前年に発売されたアルバム“Us”収録10曲を、10人の現代芸術作家達がアート作品に創りあげて展示したものだ。この時、あの草間彌生がアルバム・タイトル“Us”を四つの箱(ユニット)を使って作品にし出展していた(御本人は300ユニット位使って表現したかったみたい)。今でもガブリエルのオフィシャルサイトでこれらの作品を観ることが出来る。
Art From US - PeterGabriel.com

Art From US - PeterGabriel.com

Eleven artists were invited to create an image in a box, in response to the eleven tracks which I have written for the ‘US’ album. The criteria for the choices m...

PeterGabriel.com

(草間彌生がトップで紹介されてる)
GW期間中の平日、気持ちいい陽気のなかMM21周辺をゆっくり散策した。
(敬称略)
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ジェネシス その9 BBC Broadcasts

2023年03月03日 | ジェネシス イギリス プログレ
ジェネシスのライブが5枚組CDで発売された。1970年から98年の間、BBCで収録されたライブ集だ。BBC以外にも、アメリカのKBFH(放送時間60分に収めるために、変な編集をしがちな)やWWO他、数多くあることが知られているが、ここではBBC放送音源に拘って作られていて嬉しい。これまで何らかのかたちで聴くことが出来たものもあり、驚くようなトラックが入っているわけではないが、そこはトニー・バンクスが選曲に関わっていて、3人のフロントマンを網羅した良いライブ作品になっている。ガブリエル期ではCD1の4~10が良い。今さらだが、フィルの手数の多さとキレッキレの演奏がカッコいい。“セコンズ・アウト”があるから仕方ないけど、ブルッフォードがサポートした76年、ハケット最後の77年のツアー音源をもう少し出して欲しかったなぁ。78年のネブワースは、ブートで聴けたような音で残っていることが分かった。このBOXセットのハイライトはやはり、1980年5月の“デューク”ツアー音源だろう。重複曲を除いた、MC付きのほぼフルサイズで出してくれた。特に、アンコールの“ザ・ナイフ”を入れてくれたトニーに拍手だ。会場の興奮が伝わってくる。彼らの演奏のピークは、この頃から84年じゃないかなと思っている。アナログシンセが成熟した頃と重なる。何より、色々な曲の組み合わせでメドレーを演る余裕があった時期だからだ。“サパースレディ”をフルサイズで演った82年“アバカブ・アンコール・ツアー”や、数パターンのメドレーを演った83~84年“ママ・ツアー”、KBFHで、特番を含めて3週に渡ってON AIRされた86年LA.フォーラムでの“インビジブル・タッチ”ファース・トレッグ・ツアーの音源も正規盤でリリースしてほしいなぁ。そうそう、98年バーミンガムNECから2曲を収録してくれたことにも感謝だ。日本ではあまり受け入れられていないように感じるR・ウィルソン。私はアルバムも歌声も好きなので、あともう少し入れてほしかった。ともかく、ボリューム満点の作品をリリースしてくれて、ありがとう!
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ジェネシス その 8 コンパクト・ディスク

2022年12月11日 | ジェネシス イギリス プログレ

音楽コンパクト・ディスクが出現して、今年で40年だ。当時、こだわりを持ってレコードを聴いていた訳ではなかったので、純粋にCDの手軽さに感動した。レコード盤をひっくり返して聴くこと、プチプチと埃の音を気にするようなストレスから解放されたのだから。はっきり憶えていないが、ジェネシスで言えば、旧譜がCD化されたのは83年だったような。日本盤の発売を待たず、輸入盤を探し回った。タワレコでは英国盤を見つけられず、多くは六本木WAVEで購入したのだが、バーコードが印刷されていない物もあったりで、Manifactured in the UKを探すのちょっと苦労した思い出が。シュリンク包装されているので、外観だけでは分からなくて、店員さんによく尋ねて確認したっけ。それでも、買って帰り開けてみると、UKメイドなのにオランダ印刷のスリーブだったりと、つまらない拘りのせいで結構散財したなぁ。ガブリエル期のものは比較的簡単に見つけられたが、探すのに一番苦労したのは“Three Sides Live”だった。新宿、下北沢など探し回り、地元に戻ってきて立ち寄った、駿河台下のエジソンでやっと見つけた。このライブ盤、何故か曲のインデックスがいい加減なものばかりだった。ジェネシスのCDはこれまでリマスター盤とリミックス盤が出ているが、長くレコードで聞き慣れていたせいか、今でも“AAD”のコンパクト・ディスクを取り出して聴いてしまう。

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