生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

安全と安心/『心配するほどの放射線量ではない』という人を信じてはならない

2013年04月20日 17時51分26秒 | 生活哲学
2013年4月20日-3
安全と安心/『心配するほどの放射線量ではない』という人を信じてはならない

 (作家の口福)モブ・ノリオ 食の安全と安心の再考
  「『ワイル博士のナチュラル・メディスン』(A・ワイル著/上野圭一訳)には、「がんにならない方法」の章の中に、「有害な放射線を避けよう」という一節があり、なんと、驚くことに、「いかなる場合でも、『心配するほどの放射線量ではない』という人を信じてはならない」と、現在の我々に警鐘を鳴らすかのような一文が既に存在している。」(朝日新聞2013年4月20日e3面)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201304170217.html





事業仕分けを効果させよう

2013年04月14日 13時37分47秒 | 生活哲学
2013年4月14日-3
事業仕分けを効果させよう

 政府と自治体は、借金しないこと、税収の範囲内で支出すること、これが根本的に重要である。
 
 
 波聞風問 事業仕分け 民主党政権の大いなる遺産 原真人
  「「2位じゃ、だめなんでしょうか」。
〔略〕
 仕分けの生みの親、シンクタンク構想日本の加藤秀樹代表は「最大の成果は国民に対し、予算の『見える化』を実現したことだ」と言う。
 仕分けは今後、各省庁別の「行政事業レビュー」に引きつがれる。〔略〕予算額や事業の説明だけではない。発注先の企業名、資金の流れ、契約方式など内容はかなりくわしい。
 これは世界でも例のない予算公開制度である。私たちは政府予算をチェックする強力な武器を手に入れたのだ。
〔略〕
 民主党政権をことごとく否定する安倍政権も、行政事業レビューは引きつぐ。〔略〕復興予算も、「アベノミクス」でふくらませる公共事業予算も、タブー視せずに仕分けしてほしい。
 私たち国民もこの武器を手に、それが「未来に生きる予算」なのかどうか、しっかり見きわめようではないか。」(朝日新聞2013年4月14日5面)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201304130567.html


システム的機構 systemic mechanism

2013年04月14日 12時01分02秒 | 生物哲学
2013年4月14日-2
システム的機構 systemic mechanism

 わたしは、ISHPSSB off-year workshop in Kobe, 6 November 2008 で、次のように種を定義した。

  A species is an integrated system with hierarchically controlled, organism-producing mechanisms.
  一つの種は、生物体を産出する、階層的に統御された諸機構を持つ、一つの統合されたシステムである。

 【削除。ここでの《種》〔《種》は概念といった構築体を指し、「種」は種という表記を示す。〕は、人が心的に構築した存在者か、あるいは、どこかに実在する物体である。(実在するかどうかは探求して物質的に同定することになるが、検出手段が未成立の段階ではああでもないがこうでもないとかああでもあるがこうでもあるとかいったおしゃべりよりも検出手段の開発を考えるべきである。)】
 
 (仮構されたまたは実在する(法則はどこに実在するのか?))
 或る種システムは、同様の素材を使い同様の方法で製作するので、生物体同様の形や機能を備えた
 同様の素材を使うようにするために、同様の素材から構成され、同様の素材を外界からまたはおよび自身の身体から調達する生物体を使っている。或る細胞は、同様の細胞を産出する。子細胞は、その子細胞を産出する。
 素材を組み立てるのは、その種システムが備えている機構理念(または設計イデア)を実装されている生物体である。


 さて、システムが主体的または能動的に振る舞うのは(まるでシステムの《意志》を仮定しているみたいだが、人が自由意志を持つならば、そのことをこのようにして説明できるかもしれないことになる)、それが備える機構 mechanismによるものだと考えよう。
 すると、問題は機構とは何か、それはどう定義されるのか、である。
 Fagan (2012.4, 2012.10)は、下記の三つの定義を掲げて論じている。

  "Mechanisms are entities and activities organaized such that they are productive of regular changes from start or set-up to finish or termination conditions." (Machamer, Darden, & Craver 2000: 3).
  「機構とは、開始から終了まで状態の、または設立から消滅までの状態の規則的な〔一定の regular〕変化を生じるような、編制された〔組織された〕存在者と活動である。」(Machamer, Darden, & Craver 2000: 3;20130414試訳)。

  "A mechanism underlying a behavior is a complex system which produces that behavior by ... the interaction of a number of parts according to direct causal laws." (Glennan 1996: 52).
  「或る振る舞いの原となる underlying 一つの機構は、直接的な因果的諸法則にしたがう 数多くの部分の相互作用によって その振る舞いを産み出す 一つの複雑なシステムである。」(Glennan 1996: 52;20130414試訳)。

  "A mechanism is a structure performing a function in virtue of its component parts, component operations, and their organization. The orchestrated functioning of the mechanism is responsible for one or more phenomena." (Bechtel & Abrahamsen 2005: 423).
  「一つの機構は、それを構成している部分、構成している働き operations、そしてそれらの編制によって、一つの機能を遂行する一つの構造である。諸機構が調整された機能は、一つ以上の現象を担当している〔responsible for は、あるいは「動因または原因である (being the agent or cause)」(Weblio辞書による)。」(Bechtel & Abrahamsen 2005: 423;20130414試訳)。


 



文献

'The Systemic Concept of Species'の検索結果(3件):

2010年7月26日-3:The Systemic Concept of Species [20081106英文テキスト]


2012年6月22日-6:種システム species system について、ないしは(わたしにとってはとっくに解決済みの)種問題 species problem 周辺の記事【再録1】

2010年8月21日-2:生殖隔離的種概念からシステム的種概念へ

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Fagan, M.B. 2012.4. The joint account of mechanistic explanation: *** draft of April 25, 2012 ***. [受信:2013年4月12日]

*Fagan, M.B. 2012.10. The joint account of mechanistic explanation. Philosophy of Science 79: 448-472.

Glennan, S. 1996. Mechanisms and the nature of causation. Erkenntnis 44: 49-71.

Machamer, P., L. Darden, and C. Craver. 2000. Thinking about mechanisms. Philosophy of Science 67: 1-25.

Woodward, J. 2002. What is a mechanism?: a counterfactual account. Philosophy of Science, 69: S366-S377.