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全国一般東京東部労働組合の記録

自殺対策強化キャンペーンに東部労組が協力

2011年03月08日 09時41分04秒 | 過労死・過労・労災

(上の写真=雪が降る中、新宿駅前で自殺防止を訴える街宣活動)

自殺対策には労働問題の解決が欠かせない!
職場の悩み事があれば東部労組に相談してください

自殺対策支援センター・ライフリンクと反貧困ネットワークが昨日(3月7日)、自殺対策強化キャンペーンの街頭宣伝をJR新宿駅西口ロータリーで展開し、私たち全国一般東京東部労組も協力しました。

ライフリンクの清水康之代表、反貧困ネットの湯浅誠事務局長、首都圏青年ユニオンの河添誠書記長らとともに、東部労組の須田光照書記長が街宣車からアピールしました。ボランティアスタッフが雪が降る中を通行人に「困った時の相談先リスト一覧」(東部労組の連絡先も記載)を配りました。

東部労組の須田書記長の発言は以下のとおり。

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13年連続で自殺者が3万人を超えている。全国的に3月に自殺する人が最も多い。東部労組の協力団体であるNPO法人労働相談センターに寄せられる相談件数が一番多いのも3月。昨年の相談総数5943件のうち3月は607件を占めた。3月に自殺者と労働相談が増えるのは単なる偶然ではなく、深い相関関係がある。

多くの企業が決算期にあたる年度末の3月は、契約社員や派遣社員などの非正規労働者の多くが契約満了などで雇い止めになる。正社員でも解雇を迫られる人が増える。賃金カットなど労働条件が不利益に変更されるのも3月に集中している。

仕事がなくなる、雇用がなくなる、生活の糧である賃金が減らされるということは、労働者とその家族の生活基盤の根底が崩されるということ。警察がまとめている自殺の動機・原因である「経済・生活問題」や「勤務問題」であることはもちろんだが、同時にこれらの労働問題は家庭不和という「家族問題」にもつながるし、うつ病などの「健康問題」にもつながっている。自殺者を減らすためには労働問題の解決が欠かせない。労働者が人間らしく働ける雇用環境をつくることが欠かせない。

現在、東部労組が取り組んでいる自殺問題に、昨年10月、埼玉県でホテル管理の仕事をしていた29歳の男性が自殺した件がある。この男性は来る日も来る日も長時間労働で、過労死の認定基準を上回る月100時間以上の残業を強いられていた。社長からも仕事の問題にからんでホテルの看板の損害賠償を求められるなど職場のいじめ・パワハラ行為に悩んでいた。現在、遺族である妻が東部労組に入って、労災申請や会社との交渉にあたっている。

~男性の遺書を読み上げ~

これは氷山の一角。現在、労働相談の現場でとくに目立つのが、この自殺した男性のような20代・30代の働く若者からの相談である。

厳しい就職状況が続いている。思うように採用内定が取れない「超氷河期」。就職失敗が原因とみられる自殺も増えている。他方で、運良く就職できた人も職場でひどい目にあっている。むしろせっかくつかんだ正社員のイスを失わないためにどんな理不尽で不当な扱いにも我慢を強いられている。職場でのいじめ・嫌がらせが右肩上がりに増え続けている。サービス残業を含めて長時間過密労働が横行している。賃金が低くて働いても満足に生活できないワーキングプアが増えている。「新卒切り」など働く若者への解雇・クビ切りの嵐も吹き荒れている。

自殺対策に連合・全労連・全労協というナショナルセンターの違いは関係ない。私たち労働運動に関わっているすべての人間に待ったなしの課題。東部労組が協力して2006年に発足した「過労死をなくそう!龍基金」では、過労死や過労自殺にあった遺族の支援にあたっている。他の社会運動団体と連携して自殺者を減らす取り組みを強めていきたい。

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2 コメント

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命の大切さ (ひばり)
2011-03-08 21:54:03
こういった問題ある企業は「ブラック企業」であり、従業員を人間として考えてない。

自己欲望の為に、大切な従業員達の生命と財産を奪ってはならない!!

こちらに相談しましょう!
そして、一緒に戦いましょう!!
返信する
孤独・孤立からの解放 (たっちゃん)
2011-03-09 23:07:49
東部労組の皆様ご苦労様です。千葉県では中核地域生活支援センターというワンストップの相談窓口が、堂本知事時代に設立されています。
その中核のひとつのセンター長との会話に、共通する内容があります。人それぞれ問題の内容は違えど、「孤独・孤立」という事が、その問題を更にエスカレートさせる・・ということでした。多くの方達からの勇気を振り絞った相談に耳を傾け、個人の問題だけでなく社会問題として取り上げられていく内容に勇気付けられます。
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