中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

オーラの泉

2005年06月08日 | テレビ
スピリチュアルトークショーと銘打ったこの番組、国分太一と美輪明弘、さらに「スピリチュアルカウンセラー」の江原という人、3名をホストとしてゲストの芸能人と精神世界について大いに語る番組。

ゲストとのトークを通して美輪と江原、両名が好き勝手「あなたの前世」「守護霊」や「オーラの強さ」を判定してくれる。どこで学んだのか知らないけれど、これらは「確定された事実」というスタンスで、ゲストはひたすら感心し、言葉を受け入れていく形で番組は進む。国分太一は一応ホストだが「その世界」には全く疎く、ゲスト同様にひたすら受け入れていく、という立場。

今週の放送では江原氏が得意満面「オーラというのは誰にでも必ずあるものなのです。オーラがなければそれは死人ですから」と語り、ゲスト(管野美穂)、国分太一共々、極上のトリビアを教わったかのように感銘浮けまくっていた。この時の江原氏の表情をみて「この人、心の底で今何を考えているのだろう」と思ったのは自分だけではないはずだ。

個人的には宗教、オカルトも、他に迷惑かけない限り好きにすればとは思う。ただ、この番組に見られるような、最近のテレビの姿勢はいかがなものだろう。

マスメディアは中立公正たれとの意見があるけれど、自分は必ずしもその必要はないと思っている。重要なのは中立でいること、よりもそのメディアの取るスタンスを明確にすること。右でも左でも、オカルト肯定でもよい。明確にさえしてくれれば、自分の考えに沿った情報のみ選択すればよいだけ。

番組を放映したテレビ局が「科学より精神世界」を謳うのであればそれはかまわない。そのつもりで見る、もしくは無視するだけの話。テレビ朝日のスタンスは何なのだろうか?ぜひとも確認させてもらいたいものだ。未だ後を引くサリン事件のニュースでは沈痛な面持ちでニュースを伝えながら、なぜ前世や守護霊ということばを常識として伝える番組を流すのか。理解に苦しむ。

ちなみに美輪明弘、近辺に住んでいるのか(どうかしらないが)これまで何度か新宿ですれ違った経験がある。なにしろ黄色い髪にあのメーク。とにかく目立つ。声をかけるのも憚れるような歩み。彼らの言葉を借りるなら「オーラ、でまくりの状態」。でも、この言葉きらいなので「際立っていたよ、さすがに」と知人には説明する。

たしかにオーラ、のほうが言葉としては面白い。目くじら立てるのも大人気ないのか。

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