中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

相棒

2005年10月06日 | テレビ
あまり見ない、といったばかりで気恥ずかしいところあるけれどここ最近、楽しみにしているテレビ番組が「相棒」。水谷豊と寺脇康文主演の刑事もの。

10月から新シリーズが始まる布石として東京では現在、昼に過去シリーズの再放送が流れている。ふとしたことで1話見てみたら、いつのまにか「毎日」見るようになってしまった。

タイトルが想像させるように、主演二人のパートナーシップが物語の売り。単純ながらも正義感に溢れた行動派、刑事の典型(あくまでもドラマの世界で)のような寺脇と、全く正反対に理知的でわが道を行く水谷。合いそうにもない二人が見事に「相棒」として、事件を解決していく、という話。

ドラマではなにより水谷豊の個性から作られる杉下右京という刑事、このキャラクターの魅力が際立っている。自分にはない何かを完璧に持ちうる姿。人が架空のヒーローに憧れる理由だと思うのだけれど、その意味ではこの杉下もヒーローの一形態といっても良いかもしれない。どのような状況においても周りに一切影響されず、常に自分の知性と論理をもって物事を切り抜けていく姿。

実は推理物としての仕掛けや謎自体はそれほど凝っているわけでもないのだけれど、それに対し杉下が如何に考えどう行動していくか。彼の活躍をただ見守ること、それだけでも充分にこのドラマは楽しい。もちろん、彼の同僚である寺脇や、その他各メンバーとの関係性、この辺もなかなかよく描かれているので、ドラマとしてはやはり「相棒」というタイトルが相応しいのだと思うけれど。

岸辺一徳が警察庁の上級官僚として出てくるけれど、この存在感と演技も見もの。うまく説明するのは難しいけれど、「踊る大捜査線」ではついついウェットに成りがちだった完了との関係性に適度な距離感あり、個人的にはこちらのほうが面白い。

決してDVDを購入してまで集めたい、という類のものではないけれど、週に1回の放映を待つ、という分には充分に楽しい作品。10月からの新シリーズも今から楽しみ。初回はスペシャル版とのこと。未見の人はこれで判断するのもよいかもしれないです。

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