中野系

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皇帝ペンギン

2005年08月28日 | 映画
夏休みも終わりかけ、暑さのなかにも次の季節を感じさせる恵比寿にて「皇帝ペンギン」鑑賞。

子供の頃、日曜日にテレビ放映された「すばらしき世界旅行」を楽しんでいた世代として、このような映画は主題を選択した時点で「普通にやっていれば失敗はないだろう」と予想していったけれど、まったくその予想通り。

だいたいにおいて「ペンギン」を選んだ時点である意味反則。本人達に何の意図、作為のないあの愛らしい姿が下手な脚本と演技に圧巻してしまうのはあたりまえのこと。特に子供ペンギンの姿ときた日には…

もちろん、いくら題材、被写体が良くても、それをうまく映像に収め、まとめるというスキルは映画製作スタッフの功績。そういう意味では「誰にでもできる」もの、というわけではない。実際、よくこういうシーンを収めたな、と感心する部分は多々存在する。

前述の「すばらしき世界旅行」に引きずられるわけではないけれど、個人的には「親子3人」をペンギンの中に想定し、それぞれにせりふを喋らせるというやり方はあまり好みではなかった。坦々と、ナレーションだけで映像を進めたほうがよかったのでは、とは思う。この辺は好みの問題なのかもしれないけれど。

同じように音楽。これも今ひとつさえないポップスを挿入するくらいなら、いっそう何も使わないほうがよかったのでは、とも思う。映像の邪魔、とまでは言わないまでも、なんだかしっくりこなかった感があった。

細かい点では気になることあるにしても、こうい映画を頭を空にして眺めることはとても楽しい。そこには下手に嗜好を凝らしたドラマよりも充分に、楽しめる何かがある。作為を超えた映像を撮る、というのも実は決して楽なものではないのだろうが、そういう企画を立て、実行に移したスタッフへはあらためて敬意を表したい。

それにしても、ペンギンの生活というのも思っていた以上に大変だな…

★★★☆

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1 コメント

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Unknown (電の牛)
2005-08-30 17:13:41
TBありがとうございました。いまひとつさえないポップスというところ、共感です。

しかしペンギンの生活も大変ですね。。
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