中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

イット企業

2006年01月20日 | 日常
失言のプロ、森元首相が少し昔にITを「イット」と読んだ話は景気回復の兆しすら見えなかった当時の日本に苦い笑いをもたらしたものだけれど、今回のライブドア騒動をみていて少し気になったのは「IT企業」という括り方。

ライブドア、楽天、ソフトバンク。いずれも世間ではIT企業との認識なのだろうけれど、このIT企業の基準て一体どこにあるのだろう。IT技術を武器として事業を行う会社、ということであれば微妙なところ。彼らの利用するIT技術というのはどれも、非IT企業でも普通に利用するものばかりだし。

日本IBMやオラクルをIT企業と呼ぶのは疑いのないところだろうけれど、要はWEB上での商売を「メイン」としている新興企業も、まとめて「IT」と呼ぶようになってしまった、ということなのではないだろうか。

自分でそのように名乗ることは決してないけれど、たぶん私達の会社もIT企業。なんだかとても歯がゆい。

ある企業をITの範疇として認めるか否か、それは大した話ではないのだけれど、今回の一連の騒動でどうもIT=軽薄、虚業、拝金主義、というかなり悪いイメージばかりが出来上がってしまったような気がする。いうまでもなく、特定企業のイメージからの「連想」でしかなく、本来は全く業界範疇と結びつくべきものでなどないのだけれど。

揚げ足を取るようで悪いけれど「ライブドア社員が証拠隠しとしてPCからメールデータを大量削除していたが、サーバー側データは削除された様子がなかった」との報道を見ていると、やはりライブドアをIT企業と呼ぶのはどうなのかな、と正直思ってしまう。個人的にはとりあえず、同社を「イット企業」と呼ぶことで気を紛らすことにしている。ITではない企業、ということで…