中野系

この銀河系の中心、中野で考えること

モルツスーパープレミアム

2005年07月22日 | 飲む食べる
日本ビール初のモンドセレクション金賞受賞した、サントリースーパープレミアム。受賞後に受注が急増、生産が間に合わないため8月初旬まで出荷を見合わせる、との記事。

菓子類の世界では「モンドセレクション受賞」ってよく聞くので、そこまでありがたい賞なのか、と少々意外な感じ。実際、Googleで検索すると柿の種から蜂蜜まで、結構いろいろなもので受賞しているみたいだ。まぁ自分の好きな飲み物にハクがつくのは悪くない。
実をいうと、このスーパープレミアム、地ビール等を除けば、個人的に最も好きなビール。少しだけ値段が高いので、週末等に「少し」小市民的な贅沢をしたい時にはこれを買う。

良くも悪くも日本のビールはあまり個性がないし、サッポロ、キリン、普通のモルツを飲みくれべても、少し差があるかな、と言う程度の味覚しかもっていない(スーパードライだけは分かる)。二杯目に至っては、自分の舌にとってはどれでも一緒、というのが正直なところ。この程度の味覚をもってしても、スーパープレミアムだけは一発で見分けることができる。ホップを他の二倍使ったというだけあって、グラスを傾けた時のあの芳香…
週末の夜、香り濃厚なこのビールでグラスを傾ける瞬間こそ、自分にとってなによりの「小確幸」(小さいけれど確かな幸せ:村上春樹の造語)に他ならない。

思うにこのビールの欠点は値段よりむしろ、その入手のしにくさ。家の近くのコンビニは常備してあるのでいいけれど、小さいところだと酒屋ですら置いていない場合が多い。

ひと月ほど前、知人のサントリー社員にこのことを話したら、「味はよいと思うけれど、高いから売れない」と、どの店でも「評判はよいのに置いてもらえない商品No.1」なのだ、と嘆いていた。その意味では、今回の受賞騒ぎ、ファンとしてはありがたい限り。半月程度入手できなくても全然かまわないのだ。日本人のブランド好きにも今回は感謝するばかり。

ひとつだけ良く分からないのは(このビールに限った話でないけれど)今回のような「売れすぎて出荷を一時停止」する、というニュース。有名なところでは数年前のムースポッキーとかもあるけれど、あれって素人考えだと、とりあえずある分だけどんどん出荷しちゃえばいい、と考えてしまう。「話題作り」と穿ってしまうのは流通に無知な素人考えなのだろうか。