やさしい家で やさしい暮らし

めざすは一生暮らせる木のおうち。建て主と建築業者を結び、安心を与えるのが私の仕事なのです。

うんちく建築士

2004-11-06 10:51:38 | 建築裏話
「先生」と呼ばれる建築士って、どうして「うんちく」が好きなんだろう?

昨日、ある住宅メーカーに私を含む4人の設計事務所さんが呼ばれた。
新しいモデルハウスを作るので提案してほしいということだった。
相手の要望のひとつ、「オール電化住宅」
すると、一人の「先生」が、
「オール電化住宅(暖房を含む)なら、高断熱高気密にしなければ云々・・・・」
「内断熱ではできない、外断熱がいい云々・・・・」
「次世代省エネですと・・・云々・・・」
***はぁ、疲れるぅ。。。そんなん、後で考えられるじゃん!?***←心の声より
しびれを切らした依頼主が「断熱方法もあわせて提案ください」
ふぅ、よかった。

そして、次の要望「外観は洋風で、天然素材をできるだけ表現したい」
するとまた「先生」が発言!
「洋風で素材感を出すということは、ミスマッチだから云々・・・」
「和室を真壁にするには、やはり外断熱でないと云々・・・」
***この人、自然素材=和風住宅 なのかしらん?***←心の声
またまた依頼主が
「今回のモデルハウスには、これといった決まりは何もありません
自由に提案して下さい」

私は住宅をプランニングするとき
「風の通る家」ってことを常に考える。
東北という地域は、「冬」に重点をおいてしまい「夏」を忘れてしまう。
窓をあけても風の抜けない家が多い。
その結果「エアコン」にたよってしまう。
住宅密集地はしかたないけれど、郊外の70坪程度の土地があるなら
「風の通る家」をつくっていきたい。
「先生」方のおっしゃる「断熱方法」も大事なのだろうが
プランにはもっともっと大事にしなければならないものがあるのではないか?
「姿は見えないが声の聞こえる家」ができたら「子供の様子がわかるのでは?」
「お風呂の場所」をどこにするかで「お風呂で倒れる老人が減るのでは?」
などと、考えることはたぁ~~~~くさんある。
そのあとで、天然素材をどこに使うか?
アジアンなら竹もいいかな?なんて楽しみながら絵にしていく。
「技術」が先になると設計はつまらないよ。
うんちく言うより「自由に発想」しましょう♪

***技術は誰かが考える***←心の声 これってダメ???