青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第八十一話④

2023-03-19 | 第七十九話〜第八十一話

時は数十分前に遡る。

コトッ

「チョルの家、誰も電話に出ないや。みんな出かけてるみたい」

パク・ジョンウクは受話器を置いて、ゲーム中のベ・ホンギュに声を掛けた。

ここはホンギュの部屋である。

「別にいーって。新しい友達とやらと遊ぶのに忙しくて、俺の誕生日なんて興味ねーんだろ」

「全く・・子供かって」「はっ!だーれが」

拗ねるホンギュと、ため息をつくジョンウク。

すると、電話が鳴り出した。

 

「おい、電話だぞ」「お前が出ろよ」

「なんで俺が。ここはお前んちだろ」「そんじゃお前がゲームしといて」

 

 

「もしも・・」

「ベ・ホンギュ、このクソ野郎」

聞き覚えのある声だった。

ホンギュは反射的に声の主の名を言い返そうとする。

「あんだぁ?イ・・・」

が、すんでのところで止めた。

ジョンウクに聞かれるとややこしいことになる。

ホンギュは子機を持ったまま、隣室へと移動した。

「おい、イ・インウク。クソゲロ野郎」

「なんでうちの電話番号知ってんだよこのカスが」
 
「クソ野郎にいいこと教えてやろうと思ってよ」

「は?何言って・・」

「教えたらもう俺に近寄んじゃねーぞ?キモすぎて吐くからよ」

キャンキャンと吠えるインウクを、ホンギュは小馬鹿にするように言葉を返した。

「は?何言っちゃってんの?先生から俺ら仲良くしろって言われたん忘れたか?

クソゲロバカ君?」
 

「ガク・テウクがいなきゃなんもできねーくせにな。

悔しかったらかかってこいよ。金魚のフンのオトモダチがたくさんいるんだろ?」
 
「テウクに会わせてやろうか?」

その一言で、ホンギュは冷水を浴びたかのようにハッとした。

「お?なにいきなり黙り込んでんだよ、乗る気になったか?」

「それとも実際に会えると思ったらビビったかよ?」

インウクが、意地の悪い笑い方で肩を揺らしている。

ホンギュはジョンウクの方をチラリと窺った。

ジョンウクはホンギュの言いつけ通り、代わりにゲームをやっているようだ。

ホンギュは覚悟を決めた。

「だれがビビるかよ。あの野郎どこにいる?」

じわりじわり、と良くない方向に歯車が回り出していた。

それが勢いづいて回るのは、もう少し先の話・・・。

 


第八十一話④でした。

こちらは八十一話の最後、+)の後に書かれたエピソードです。

何やら不穏な空気ですね・・

ガクテウクは地方に行ったんじゃなかったのかー?!喧嘩はやめてー!!

受験生なのに・・ヒヤヒヤしますね・・

 

第八十二話①に続きます