青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第五十五話①

2022-03-28 | 第五十五話〜第五十七話

しばらく走ったところで、ミエが聞いた。

「ていうかマジで、アンタこんなところで何してんの?まさか・・・」

「私がいじめられてるんじゃないかって、心配になってついてきたの?!」

その鋭いミエの疑問に、思わずチョルはギクリとした。図星である。

けれど反射的に否定する。

「ちげーし!!!俺がそんなバカに見えるか?!」「はぁ〜?!」

何その言い方、とミエが言う。

しまった、とチョルは思わず口を押さえる。

「ちょっとおおおお〜〜〜?!」

結果、ミエ大爆発。

そしてそれは、家に帰ってからも続いた。

 

 

「ちょっと!ねぇ!」

「じゃあ何であんな格好してたの?どう考えてもおかしいじゃんか!」

ミエが主張を続けていると、やがてカーテンが開いてチョルが顔を出した。

”止めろ”と書いた紙をミエに見せる。

「ちょ・・あんたまた勉強してんの?!」

「ちょっと!てかあんたマジで何位だったの?めっちゃ気になるんだけど〜!」

カーテンを閉め切って、チョルは再び椅子に座った。

机の上には、例のメモ帳が置いてある。

先週、一学期の中間テストが終わり、次に控えているのは一学期期末テストだ。

チョルは息を吐きながら、背もたれに背中を預けて空を仰ぐ。

やがてチョルは再び、参考書を開いて勉強を始める・・。

 

 

次の朝。

教室では、とうとう配られた成績表を手にミエとユンヒが会話していた。

「塾通ってんのなんか意味あんのかな・・」「週末までは隠しとこ・・」

ドン

チョルは自分の机にカバンを置いた。

つまり、ミエの隣の席に。

「おはよ!」

反射的にミエは挨拶したが、突然至近距離に”大魔王”が現れてユンヒは顔が引き攣っている。

そんな状況に気がついたチョルは・・。

 

「おう。はよ」

直球に挨拶を返した。

おおっ?!と驚くミエ。

 

チョルは普通にしている。

クラスメイトは全員その動向に釘付けだ。

ミエは心の中で、おおおおーーーっ?!と一人叫ぶ・・。

 

 

<見慣れない姿>

 

ということで、この日1日のチョルの姿を追ってみよう。

休み時間

「あの・・昼休み一緒にサッカーしない?」

「あ、もちろんただのお遊びね!対決しようってわけじゃないよ!」

必死の誘いをかけるクラスメイト。

チョルはしばし黙っていたが、

「うん」 

やがて肯定的な返事をした。

男子たちは嬉しそうにはしゃいでいた。

 

続いて授業中。

「えーそれでは・・次の文章をチョルとミエに読んでもらおうかしら。

ケイトとジェームスをそれぞれの名前に置き換えて読んでみて」
 
いつも通りの先生からのイジリにめげることなく、チョルとミエは立って教科書を読み始めた。
 
「ハイ・・チョル・・キム・チョル・・」「ハイ・・ファン・・ミエ・・」
 
「苗字はいらないから!」
 
そのたどたどしいやり取りに、クラスメイト達は皆肩を小刻みに震わせて、
 
笑いを堪えていた。
 
チョルが”大魔王”の黒いオーラをチラつかせる。
 
ミエは必死に、睨んじゃだめ!とテレパシーを送った。

 

テレパシーが通じたのか、チョルはツノは出しながらも普通に読み始めた。

クスクス、と小さな笑い声が聞こえているのに。

ミエは意外に思いながら、隣のチョルを横目で見ていた・・・。

 


第五十五話①でした。

 

えええ〜〜挨拶交わすだけでクラス中が注目するのしんどい

逆手にとれば、すぐに人気者になれそうだけど・・

 

がんばれチョルー!!

 

第五十五話②に続きます