青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第五十三話④

2022-03-18 | 第五十二話〜第五十四話

ミエはモ・ジンソプの方をじっとりと睨みながら、彼がチョルと”友達”になったという事実に納得できないでいた。

何度考えてみてもムカつくんだけど。

私は友達になろう、一緒に勉強しよう、遊ぼうって必死に追いかけ回して、
 
ようやく返事もらったのに。なんでモ・ジンソプにはチョルの方からなの?!
 
友達になろうって?勉強しようって??
 

なんでこの人に???

英語の宿題の件といい、ピアスのことといい、ミエが抱くモ・ジンソプの印象は良くはない。

チョルがどうして自分からこの人に近づいたのかが、ミエには全然納得できないでいるのだ。

 

するとミエの視線に気づいたのか、モ・ジンソプが口を開く。

「ん?どした?」

「ん?ううん、何度見てもやっぱりイケメンだな〜って」
 
「なーに言ってんだよ」
 

そして二人は、再びピアス探しを始めた。

「あ、これは?」「違うー」「じゃあその横のこれは?」「違うね〜」

「みんな似てて・・こんなに似てるのにどうして種類がいっぱいあるんだろ?」
 

疑問を呈するミエに、モ・ジンソプは内心「めんどくせーな」と思いながらも付き合った。

するとピアスを掴んだミエの手が、するりとそれを落っことしそうになる。

「それじゃこれ・・あっ・・!」

が、セーフだった。

「あーびっくりした」「これ?見せてよ」

「気をつけてね」

モ・ジンソプはそう言いながら、ミエの手に添えた自分の手に、若干力を込める。

「あっ、うん・・!」

ドギマギとすぐに手を離すミエと、その反応を見て笑顔になるモ・ジンソプ。

形勢はモ・ジンソプの方が優勢だ。

「ね〜あんたも探してよ!」「んー」

はっ!

が、少しまずいことになった。

二人が探しているもの、つまりミエが失くしたピアスと同じものを、モ・ジンソプが見つけてしまったからだ。

「あれ?店の中にももっとあるよ!」

ヤバイ、と思うやいなや、モ・ジンソプはミエの足元に自分のそれを伸ばした。

「あっ」

ガシッ

「ほら、気をつけないと」

ミエの背中を片手で支えるモ・ジンソプ。

まるでダンスのようなその姿勢のまま、ジンソプはふっと微笑む。

「ミエは大雑把だねぇ」

すると背後から、ドンッという音がした。

背中を支えられたその姿勢のまま、ミエはその音の方を向く。

フードを被ったその男の顔は、ガラスに反射して見えそうで見えない。

サッ

しかしすぐにその男はいなくなってしまった。

「じゃ、ここはもうないみたいだから、他のところにも行ってみようか」

「え?え?」「たくさんお店あるからさ」「今何か・・ええ?」
 
ミエは先ほどの男の人が気になって動転していたのだが、モ・ジンソプは今の接触でミエの魂が抜けたのだと思っていた。
 
ピアスが見つかることも回避出来たし、モ・ジンソプは上機嫌のまま歩いて行く。
 
「行こう〜!」
 
 
 
 

先ほどの男は、路地裏に逃げ込んでいた。

肩で息をしながらしゃがんでいる。

その男は、変装したその人、キム・チョルであった——・・!

 

 


第五十三話④でした。

いやチョル、バレバレだと思うよw

娘のデートについて行くお父さんのようで健気や・・ほろり

 

第五十四話①に続きます