青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第四十三話③

2021-12-18 | 第四十三話〜第四十五話

「おはよう、ファン・ミエ」

モ・ジンソプから挨拶をされたミエは、終始下を向いて顔が見えないようにしていた。

明かに不自然である。

「ん・・ん〜?んんん・・・」

ミエの異変を目にしたチョルは、改めてモ・ジンソプの方を見た。

モ・ジンソプは変わらぬ態度で、チョルに挨拶をする。

「あぁ、おはよキム・チョル。二人して引っかかったの?

ちゃんと揃えてなきゃ〜。あ、ていうか髪切ったんだけどどう?似合ってるかな?」

「なぁ、ファン・ミエ」

急に話を振られたミエは、ビクッと身を竦ませた。

やはり目も合わせない。

「んん?んー・・んん・・」

たまらず、キム・チョルが口を開く。

「お前何・・」「おいっ!!」

するとそこを、教師に見られた。

大声で呼び止められ、こっちに来る。

「そこ何してる!離れろ!」「おっと、それじゃまたね!」

そしてモ・ジンソプは、教師と連れ立って校舎の方へと向かった。

何かと目立つ彼は、教師から常に目をつけられているらしい。

「なーにがまたね、だ!お前キム・チョルに絡んだのか?」

「いいえ〜?僕が喧嘩しないのはご存知でしょ?」「問題起こすなよ」「はいはい」
 

 

チョルがモ・ジンソプの背中を睨んでいると、教師が振り返った。

何かトラブルが起こるのではないかと警戒している。チョルはすぐに視線を外した。

「行った?あの人もう行った?」

そう言って首を伸ばすミエを見て、チョルは亀みたいだと思った。

ミエは依然として挙動不審だ。

「あーびっくりした!髪どんだけ切ったのよ!」

そんなミエに、チョルは単刀直入に聞く。

「おい、もしかしてあいつにいじめられてんのか?」

「へ?!ううん?」
 

「じゃあなんで隠れるんだ?」

「え?いや・・隠れてるわけじゃなくて・・ちょっと目を逸らしただけで・・
 
深い意味はないよ!」
 
 
「私のせいじゃないにしても、結構ショックだったと言うか・・。
 
とにかく会いたくないんだよ・・」

ミエの頭の中に、バリカンで刈られるモ・ジンソプの姿が、いまだにトラウマのように残っていた。

とにかくチョルは、これだけは伝える。

「もしいじめられてんなら、すぐ俺に言えよ。分かったな?」

「え?」

「何それ〜?誰がいじめられてるって〜?」

そう冗談めかして言ったミエだが、チョルの態度は真剣だった。

「分かったな?」

その心情を受け取って、ミエは返事をする。

「うん!分かったよん」

どこか嬉しい気持ちで、ミエはその後も立ち続けた。

教師から、その拘束が解かれるまで。

 

 

 

<んなこたない>

 

そう言えばその後、ミエはチョルにこう言って笑ったのだった。

「てか、あんた私とタメなのに〜。誰が私をいじめるっての?」

 

しかしその後・・。

「今から身体検査を行います。あと中間テストの範囲は・・」

「ファン・ミエが全校一位だろうな。チビチャンピオン!」

いつも絡んでくる男子にそう言われ、堪忍袋の緒が切れた。

バシッ!

「きゃっ!鼻血が!」

上履きは見事男子の鼻に命中。あわや流血事件であった。

そしてまた職員室・・。

家に帰ってから大目玉だった。

「中三にもなって職員室に呼び出しなんて!」「先にあっちがからかってきたの〜!」

しかも、反省文のおまけ付き・・。

げんなりしたミエは、ムンクを連れて縄跳びに出かけた。

怒りの限りジャンプし、体を伸ばし、夜空に吠えた。

「うわーっ!」

 

ミエのイラつきはおさまらずに、その矛先をハサミにむける・・。

 


第四十三話③でした。

今のチョルにとって、ミエは妹みたいな存在なのかな

頼もしいお兄ちゃんみたいな空気がありますね〜

これがどう変化していくのか、楽しみですねー!!

 

ミエちゃん、上履き投げるのはダメー!

内申とか大丈夫でしょうか・・ハラハラするわ・・

 

第四十三話④に続きます