青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第二十四話③

2021-07-13 | 第二十二話〜第二十四話

「あ〜スカッとする〜」

ミエは炭酸飲料を飲んでカラカラと笑った。

ここは塾の自販機前・・。

連れて来られた チャ・ヨンヒと共にミエは、

高句麗中のメンバーと並んで立っている。

気まず・・

場に流れる空気は気まずいものだったが、

ミエは男子三人をマジマジと見ながらこう思っていた。

この子達が高句麗中の面々・・!

すると、隣に居た男の子が話し掛けて来た。

「チョルと同じクラスなんだって?」

「あっ、うん!しかも隣の席なの!家も真向かいだし!」

「名前のせいでめっちゃからかわれるだろ」

「う・・まぁ・・」

唇を尖らせるミエの横で、チャ・ヨンヒがチョルに視線を送る。

「誰がキム・チョルをからかうっての?牙を失くしでもした?」

話題の中心にされるのが苦手なタイプ のチョルは、今の状況に息が詰まりそうだ。

気心知れたような彼らのやり取りに、ミエは改めて聞いてみる。

あ・・

「それじゃ、あなた達みんな高句麗中の友達なんだね?!」

「!」

ミエのそのセリフに一番反応したのは、真向かいのベ・ホンギュとチャ・ヨンヒだ。

「なっ、誰が友達っ・・!こんなヤツと・・」

「こんなガキくさいチビとぉ?」

そうなんだ、とミエが納得すると、ヨンヒが三人を指差して言った。

「ま、この三人がよくつるんでたかな」

ベ・ホンギュ キム・チョル パク・ジョンウク これが仲良し三人組というわけらしい。

ヨンヒは言葉を続ける。

「そんでキム・チョルが転校・・」

「・・してどんなに残念だったか・・見応えのないチビガキばっか残りやがって・・」

「あっクソッ!俺お前よりはデケーかんな?!クラスでもデカい方だし!」

「誰もアンタのことだなんて言ってないのに答えるとこを見ると、やっぱり自覚あるってことだな」

「何言ってんだよ!テメーなんてサザエより小さいだろが!」「はぁ?ムッカつく」

続く不毛な言い争いに、チョルが「もう止めろ・・!」と間に入る。

ミエはそんな彼らのやり取りを興味深そうに窺っていた。

そんなミエを見ていたのはパク・ジョンウクだ。

彼はもう一度ミエに話し掛ける。

「あの・・ファン・ミエ?」 「うん?」

「俺ら三人、土曜日の授業終わってから勉強してるんだけど、君も来る?」

「!!」

その突然のお誘いに、ミエはパアッと目を輝かせた。

「えっ?!ホント!?」

「ウエッ?!何だぁ?!俺嫌だかんな?!」

と同時に、ベ・ホンギュが異議を申し立てたのであった。

「いきなり何言い出すんだよジョンウク!俺らの集まりに知らねーヤツ呼ぶなんて!」

「え?知らない奴ではないだろ。チョルの友達じゃないか」
 
「チョルの友・・」
 

「・・・・」

ベ・ホンギュはパク・ジョンウクと、そしてファン・ミエとを訝しげな目つきで見ると、

尚もジョンウクに反論した。キム・チョルは隣でそれを黙って見ている。

「つーか気まずいし!知り合ってまだ何日も経たない奴と!何勝手に誘ってんだよ!」

「デカい声出すなって」

「俺の意見も聞けよな!」「あ、あの嫌だったら別に・・」

予想外の揉め事に、思わずアタフタするミエ。

ベ・ホンギュはうんざりしながら、今度はその矛先をチョルに向ける。

「キム・チョル!お前はどうしたいんだよ!?」

チョルは黙ったまま、ゆっくりと視線をミエに、

そしてホンギュへと移した。

そして、ゆっくりと口を開く。

「・・嫌がってる奴もいるから、一旦ちょっと考えようぜ」

 

「まだ時間あるから・・」

ミエは何も言わず、(突然のことだったからな)と心の中で思う。

けれど何故かしゅんとするような、変な気持ちだった。

[正しい意見だ・・。

自分よりも仲の良い子を優先させることも当然だ。

だけど・・]

[だけど、どうしてこんなに寂しいんだろう]

一体この気持ちが何なのか、よく分からないままミエは俯いた。

そして何故こんな気持ちにならないといけないのかを考えると、幾分ムカつきもした。

いやそもそも入れてくれなんて言ってないっつの ムキーッ

顔を顰めるミエを見て、誘ったジョンウクが「ごめん」と謝った。

それを見ていたチャ・ヨンヒが、見かねてミエを誘う。

「なぁ、こんなガキンチョ達と勉強したいか?私とやろーぜ私と!」

「ホント?!」「あぁ。今日行くぞ!」「わぁ〜!」
 

ホンギュはそれを聞いて悪態を吐き、ヨンヒがまたそれに言い返していた。

チャ・ヨンヒが土曜日に勉強?ウケるわw
 
オメーらだってどーせゲーセン行くんだろ

どうやらこの二人は犬猿の仲らしい。

そんなことを思いながら、ミエは塾が終わるのを楽しみに待つのだった。

 


第二十四話③でした。

なんとなく・・ジョンウクに青田淳味を感じてしまったのは私だけ・・?

↓本家・黒青田(怖っ)

ミエちゃんはショックでしょうが、

中学生男子としてはホンギュ君の反応が真っ当な気がします。

ヨンヒちゃんとホンギュ君の言い争いも面白いですねw

 

第二十四話④に続きます