帰宅したあかりの様子がおかしいことに高梨が気付き、同じく帰宅した翔太が朝開けた窓が閉まってることに気が付いたその夜、冴木との二人だけの打ち上げから帰った葵は公平に、「七海さんに恋しちゃったみたいなんです!」と打ち明けられた。「マジで?」「マジです!」「勘弁しろよ」お義兄さんと、敬語で公平に絡まれる葵だった。
翌日、あかりが病院で翔太を避けつつ、家庭教師をしている心音の病室に向かうと、心音の同級生の男子が来ていて二人はじゃれるように話していた。「じゃ、俺行くわ。今年大丈夫なの?」去り際、男子が聞くと「うん、たぶん」と答える心音。二人は去年、今年の花火大会に相手がいなければ行こうと約束していた。「へぇ、いいね」話を聞いたあかりは笑って言ったが堪えた様子だった。一方、気持ちを切り替えた葵は仕事の調子もよく、磯原に富永も出展する建築の新人コンクールに参加するよう勧められていた。心音の家庭教師の帰り、翔太に出会したあかりはお茶の誘いをバイトがあると断り、昨日マンションに来たことを窓が閉まっていたことをあげて聞かれたが、「ううん、行ってないよ」ととぼけ、そそくさとその場を逃れて行った。
あかりに断られ、翔太が一人で缶コーヒーを飲んでいると「お疲れ」と現れた同僚の沢田が、昨日翔太が駐車場で男に金を渡していたことを触れ、心配され、これに「関係無いだろ」と突っ張ね、翔太は立ち去った。沢田は関係無いでは済ませず、受け付け名簿であかりの父の名を確認していた。葵は仕事の後で、職場で皆で食事しながら軽く酒を呑み、帰りには磯原に食事の時も話題に出た冴木との復縁を「もう1度考えてあげてもいいんじゃないか?」と諭されていた。
同じ夜、あかりは察していた高梨に事態を打ち明け、手紙のことを翔太に聞き辛いなら
2に続く
翌日、あかりが病院で翔太を避けつつ、家庭教師をしている心音の病室に向かうと、心音の同級生の男子が来ていて二人はじゃれるように話していた。「じゃ、俺行くわ。今年大丈夫なの?」去り際、男子が聞くと「うん、たぶん」と答える心音。二人は去年、今年の花火大会に相手がいなければ行こうと約束していた。「へぇ、いいね」話を聞いたあかりは笑って言ったが堪えた様子だった。一方、気持ちを切り替えた葵は仕事の調子もよく、磯原に富永も出展する建築の新人コンクールに参加するよう勧められていた。心音の家庭教師の帰り、翔太に出会したあかりはお茶の誘いをバイトがあると断り、昨日マンションに来たことを窓が閉まっていたことをあげて聞かれたが、「ううん、行ってないよ」ととぼけ、そそくさとその場を逃れて行った。
あかりに断られ、翔太が一人で缶コーヒーを飲んでいると「お疲れ」と現れた同僚の沢田が、昨日翔太が駐車場で男に金を渡していたことを触れ、心配され、これに「関係無いだろ」と突っ張ね、翔太は立ち去った。沢田は関係無いでは済ませず、受け付け名簿であかりの父の名を確認していた。葵は仕事の後で、職場で皆で食事しながら軽く酒を呑み、帰りには磯原に食事の時も話題に出た冴木との復縁を「もう1度考えてあげてもいいんじゃないか?」と諭されていた。
同じ夜、あかりは察していた高梨に事態を打ち明け、手紙のことを翔太に聞き辛いなら
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