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羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

アルスラーン戦記 1

2015-08-12 20:54:33 | 日記
神前決闘後、急激に衰えたカリカーラはラジェンドラにガーデーヴィを殺さないように願い、ラジェンドラも兄を僧院に送るなどとして受け入れた。「やはりお前に王位を譲ったのは間違いではなかった」カリカーラは静かに息を引き取っていった。花と共に棺に葬られたカリカーラを弔問する無数のシンドゥラ国民は長蛇の列をなしていた。式典中のラジェンドラは儀礼の文句の読み上げもそこそこに号泣し、カリカーラの遺体にすがり付いた。これに「あの男は生まれついての演技者なのさ。自分自身をも騙し切ることができる」とナルサスは評し、アルスラーンもその姿を見詰めていた。
地下牢に入れられていたジャスワントはアルスラーンによって出された。「感謝、するべきなんでしょうね」「これからどうするつもりなんだ?」「もはやこの国に私の居場所はありません」「実は私もお主と同じなのだ」アルスラーンは唐突に自分がおそらく王家の血を引いていないことを打ち明けた。驚くジャスワント。「だがダリューンやナルサスはそれでもついてきてくれる、お主も一緒に来てはくれないだろうか? そこがお主の居場所になればいいと、そう思っている」ジャスワントがアルスラーンを見ていると、「おお、アルスラーンどの!」ラジェンドラが通り掛かった。ジャスワントは一礼して去った。ラジェンドラはアルスラーンを『宴』に誘った。
シンドゥラには王族を処刑する際、宴でもてなす習慣がある。ラジェンドラはガーデーヴィを呼び出していた。ラジェンドラはカリカーラとの約束を反故とするつもりであった。震えて酒を呑むガーデーヴィ。「私はお前の配下となろう!」ガーデーヴィは跪き、命乞いした。ラジェンドラは無言だが、決して許さぬ顔でガーデーヴィを見下ろした。絶望したガーデーヴィは割った壺の破片を手に、
     2に続く

アルスラーン戦記 2

2015-08-12 20:54:22 | 日記
ちょうど会場に現れたアルスラーンに襲い掛かった。「疫病神めっ、思い知れッ!!」傍のエラムの対応も遅れたところを飛来したアズライールがガーデーヴィの片目を嘴で突き刺し阻止した!「うっ?! あああああッ!!!」苦しみ、転げ回るガーデーヴィ!「あの世で父上に性根を鍛え直していただけ」ラジェンドラのあいずでガーデーヴィはアルスラーンの目の前で斧を持って首を落とされ、処刑された。
城門前に晒されたガーデーヴィの首をアルスラーンが浮かない顔で王宮の窓から見ていると、ラジェンドラが現れた。「いっそ他人同士ならもっと仲良くなれたかもしれん」「本当に、残念です」明日にはパルスに戻るアルスラーンに、領土は譲れないが、協力するというラジェンドラ。アルスラーンは兵を500貸して欲しいと頼んだ。「水くさいことを! 3000騎貸してやろうではないか! 俺達は、心の兄弟だからなぁ」ラジェンドラは気前よく言い、アルスラーンもこれを受け入れた。しかし、ラジェンドラは貸した兵を使って内部からパルス軍を動揺させ、奇襲するつもりだった!「俺はなぁ、あの甘ちゃん王子が好きなのだ。あの坊やに国王として大きく成長してもらいたいからさ」そうラジェンドラが側近にもらすのをジャスワントが密かに聞いているのだった。
パルス軍は帰路についていた。その中にジャスワントの姿は見えなかった。ラジェンドラから借りた兵達は大人しくパルス軍の指揮に従っていた。「殿下、そろそろ日が暮れます」ナルサスに促され、パルス軍は夜営に仕度を始めた。深夜、パルス軍の夜営地から火の手が上がった!「行くぞ! 俺に続け!! アルスラーンは殺すなよ!」離れた高台に潜んでいたラジェンドラ軍は内部からの撹乱が上手くいったと踏んで夜営地へ突貫していった! だが近付いてみると燃えていたのは篝火!
     3に続く

アルスラーン戦記 3

2015-08-12 20:54:12 | 日記
仕込んだ3000騎は既に敗れ、天幕や茂みに潜んでいたパルス軍に逆に奇襲を掛けられラジェンドラ軍は総崩れになった!!「ラジェンドラぁ!」ダリューンに追われるが初撃を捌き、逃れようとするラジェンドラ! ギーヴも器用にいなし、馬を走らせるがファランギースに行く手を阻まれ、背後も固められ、馬を止めた。「美しい女性を傷付けるのは本意では無い」剣を捨てたところでアルスラーンが来た。「ラジェンドラ殿」「そんな顔をするな、戦とはこういうものよ。だが、どうやって俺の策を見破ったのか、なッ!」ラジェンドラは頭巾に仕込んだ短刀を無防備なアルスラーンに投げ付けた! キィンッ! 短刀はジャスワントの剣に弾かれた。「やはりお前か」「これ以上の醜態を晒されるな!」「返す言葉も無い」ラジェンドラはむしろ無邪気な笑顔を見せた。
ラジェンドラは辺境戦以来再び捕虜となり、ナルサスに隣国に捕虜としたことを報せると脅され、3年間の不可侵条約を結ばされた。残存兵を率いて馬で駆け去るラジェンドラを見送りながら、アルスラーンは「ダリューン、やはり私はどうしてもラジェンドラ殿を憎むことができないのだ」と呟くのだった。
・・・ラジェンドラは原作ほどコミカルじゃないから、ちょっとシャレにならん感じもあるが、原作のままコミカルで出すと、言うほどコミカルでもないからそれはそれで微妙と、調整の難しいキャラではあるかもね。ナルサス無双はヒルメス戦、魔術師戦、ギスカール戦以外は殆ど勝負にならない仕様だからなぁ。