羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

アルスラーン戦記

2015-08-05 22:01:52 | 日記
冒頭のラジェンドラからの依頼のやり取りが、前回から補完されていたね。末尾描写と次回の冒頭辺りが前後するのはなんか久し振りな感じがする。円盤で続けて見ると繋がりが、お? お? ってなるんでないのって思わんではない。出立前のナルサスとダリューンのやり取りは明らかに甘く見ていて、無双系以外の今のラノベや漫画ならこの後、もっと本格的に痛い目に会うものだが、昔の作品だからその辺は鷹揚なんだよな。まぁ、『無双』のゲームが出るからこれでいいのだ! って見方もあるのかもしれん?
ガーデーヴィはラジェンドラが外国人雇わなきゃ自国のモンスター使うつもりはなかったりと、小者だが、ちょっと坊っちゃんな思考もあったりする。キャラデザが嫌われる人物としてガッツり描かれてるから一切同情されないだろうがね。荒川版に出る頃には少しデザイン変わってるんじゃないかな、例えば、鼻とか、鼻とか、鼻とか。
アニメのアルスラーンのボーイズラブ感はトップギアだったりもしたが、未熟なだけでなく、根本的な思考は王族のそれであったりもした。庶民なのか王族なのか、王族なのか庶民なのか? その辺の折り合いは原作は文字ってことや、ちょっと記号的な主人公だったから、作中で王太子本人が悩んでもさほど目につかなかった記憶がある。
バハードゥル戦も今のラノベや漫画のような複雑なことはしないが、割りに硬派な文体で進行すると結構格好いい。堅い文で複雑なことをすると文字数が凄いことになるからさ、今のラノベのバトルが複雑なのは文が軽くなった文、描写に余裕ができたというのもあるんだと思う。もう複雑過ぎて地の文だけじゃ意味不明だから、解説キャラに台詞で説明させたりするもんね。
ジャスワントの出番が補強されつつの締めだった。次回は『ラジェンドラ、調子に乗る』の巻。

恋仲 1

2015-08-05 22:01:44 | 日記
「何かいいことあった?」葵と映画を見た翌日、あかりが機嫌良くボロボロのラックの修理をしていると、同居人の高梨が察してきた。「この前話した幼馴染みと昔みたいに戻っただけ」「まさか初恋相手だったりして?」ガバッと勢いよく振り返るあかり。「わかりやすい!」想定以上の反応に少し驚く高梨。「どんな人」「子供の頃はイジメられっ子で、いっつもあたしの後ろに隠れてた」「えぇ? なんで好きになったの?」「気付いたら好きになってた、みたいな」「で、どうなったの?」「フラれました」「あ~、そっかぁ」なんかムシャムシャ食べてる太めの高梨。「富山離れる前の日にね、気持ち伝えられなくて、だから、一年後に会おうって手紙残したんだけど、来てくんなかったんだよね。ま! 昔のことだけどねっ」無理矢理ガムテープで直したラックにあれこれしまうあかり。「ヤバくない? またさらに燃え上がっちゃうパターンじゃない? 翔太君という人がありながら、まぁ、ズルい!」「そんなことっ」反論しようとすると直したラックが倒壊した。「ああ~?!」買い替える予算が厳しく、安く自作するスキルの無いあかり。「知り合いでさぁ、詳しい人いないの?」一人、いた。
同日、建築現場で疲れきった様子のあかりの父らしき人を見掛けた葵だったが、仕事から手が離せず、確認できなかった。夜になり葵がそのことを七海に話し掛けて話せずにいると、あかりからスマホに着信が入り、出るとラック作りの手伝いの話しだった。父のことには触れず、ほいほい引き受ける葵。「気を付けないと、また好きになっちゃうよ?」七海に忠告され、動揺する葵だった。
約束した次の日曜日、葵はあかりとなぜか付いてきた高梨と共にラックの材料の買い出しに出掛けた。「どうするぅ、どうするぅ?」楽しそうなあかり。「絶対白!」「いや赤!」ペンキで揉める
     2に続く

恋仲 2

2015-08-05 22:01:35 | 日記
白派の葵と赤派のあかり。一人でイケメンを追い掛け、かと思えば葵のソフトクリームを強奪する高梨!「ありがとう~」「さっきいらないって言ったじゃないッスか?」などとじゃれつつ、材料を買った3人は胡麻垂ダレ冷やし中華を食べてからアパートに帰った。「全然わかってない! 斜めにした方が絶対可愛いって!!」「だから、それじゃ物が置けなくなるって!」また揉め出す葵とあかり。「仲がいいんだか悪いんだか」呆れる高梨だった。
一方翔太は手強い中学生の患者、心音が看護師を泣かしたようなので様子を見に行っていた。心音は勉強を上手く見れなかった看護師を突っ張めたらしい。笑ってしまう翔太。「何? 言いたいことがあるならハッキリ言えば?」「俺だって中学生レベルの問題ができない人に、命預けたくないよ」意外と話しが通って戸惑う心音。入院費が嵩んでいることを気にした心音は勉強して来年学費免除の特待生になることを目指しているといた。翔太が見ていると、「何?」睨んでくる心音。「いや、頑張り屋なんだと思って」心音は視線を逸らして病室で勉強を続けた。
あかりのラックは完成した。所々仕切りが斜めになっており、塗装は赤い部分と白い部分と黄色い部分まである折衷仕様になった。機嫌良いあかり。「殆ど何もしてないくせに」「なんか言ったぁ?」「別に」やれやれと腰を下ろす葵。ふと見ると、ラックに物を詰めていたあかりが、幼い日の父との写真を眺めていた。建築現場であかりの父らしき人を見たことはまだ言えてなかった。「お茶入ったよぉ~」高梨の出したお茶に呼ばれる葵とあかり。ここで翔太から電話が入り、あかりが席を外した。「7年経っても全然変わってないからびっくりしましたよ」と葵が言うと、高梨は東京に出てきた頃のあかりは暗く、翔太と付き合って明るさを取り戻したと語った。
     3に続く

恋仲 3

2015-08-05 22:01:26 | 日記
「あかりはさぁ、翔太君に救われたんだよねぇ」考え込む葵。あかりが翔太がもうすぐ来ると言うと葵は仕事が、と慌てて帰り、高梨も今夜は合コンらしかった。
葵がマンションに帰ると、また冴木が来ていて公平と七海の3人で楽しく呑んでいた。「何してんの?」「いいでしょう? 友達なんだし」翔太に敵わず、気がささくれ立っていた葵は上手く対応できず一人で屋上に上がってしまった。「どうかした?」しばらくして屋上に冴木が来た。「こういうのもう止めてくんないかな? 俺、1度好きになった人のこと、そんな簡単に友達とか思えないから」「そうだよね! ごめんごめん。もう、来ないね」冴木は無理に笑顔で答え、屋上から立ち去った。
「あかり、家庭教師やってみない」アパートに来た翔太は心音のことをあかりに頼んだ。「やる! やってみたい」教員志望のあかりは乗り気だった。早速、中学生の勉強について調べると自室に向かうあかり。安心した翔太だったが、台所にグラスが『3つ』あることに気付いた。「誰か来たの?」「葵」PCで調べてるあかり。「買い出しだけじゃなかったんだ」「うん、組み立ててくれたんだけどさぁ」葵の頑固さを楽しそうに語るあかりに、翔太は強引に後ろから覆い被さりキスをした。「翔太?」翔太は無言でベッドに押し倒し、戸惑うあかりを激しく抱いた。
後日、冴木が仲介した新築希望の夫婦が設計に関し夫婦で揉め出した。厄介な気配が漂う中、翔太から電話が入り、葵は昼休みに喫茶店で待ち合わせた。「どうした?」葵に問われると、翔太はあかりの教員試験が来月であることを改めて持ち出し「合格したら、俺、あかりにプロポーズしようと思ってる。葵、俺達のこと祝福してくれるか?」組んだ両手越しに葵を伺う翔太。「もちろん! 当たり前だろ?」
     4に続く

恋仲 4

2015-08-05 22:01:16 | 日記
「昔、あかりのこと好きだったろ?」どうにか笑う葵。「何年前の話だよ、今はなんとも思ってないし、二人が幸せなら俺は嬉しいし」「その言葉が聞けて良かったよ」組んだ手を解く翔太。「こんなに早く決めちゃっていいの?」「早く、安心させてやりたくて。あかりがもう一人にならないように、家族になってやりたいって思ったんだ」葵はすぐには言葉が出て来なかった。
その午後? 葵は以前と同じ建築現場で磯原にどやされながら測量の手伝いをしていると、確かにあかりの父と分かる男を見付けた!「おじさんッ!」駆け寄って話し掛けると、あかりの父は振り返った。休憩中、葵はあかりの父を問い詰めた。「どおしてあかりを置いて、出て行ったりしたんですか?」答えないあかりの父。「あかりも今、東京にいます。おじさんのこと、探してます。会ってやって下さい」「今さら、勘弁してくれよ」あかりの父は去ろうとした。「あかり結婚するかもしれません!」あかりの父は振り返った。
「はじめまして」家庭教師として心音の病室に来たあかり。翔太があかりに任せて病室を去ると、「あんた研修医の彼女?」「え?」「全然大したことないじゃん。つーか何なのこの病院? 担当は研修医だし、教師は無免許の学生だし、マジ無理」不満を連発する心音! あかりは戦々恐々とした。
葵が帰宅すると、公平が七輪で鮭を焼いていた。煙が凄い。「鮭とイクラの親子丼作るんだって、ゲホッ、ゲホ」煙にむせつつ出来上がり待ちの七海。公平の実家から送られてきたらしい。アラスカ産らしい。大葉も散らしてそれなりに仕上がった。「お兄ちゃんどうかした?」箸が進まない葵。「アラスカ産だからって、鮭とイクラに罪ねーぞ?」「今日さぁ、俺、あかりのお父さんに会った」あかりの父に上手く意見できなかったと打ち明ける葵。
     5に続く