去年の7月に来た時は、三つ揃えの若い男性にロビーに通され、何か飲み物を出してもらいながらチェックインをした覚えがあった。
あれからほぼ一年、同じ季節になってしまったが、それは偶然。
今回はすぐにフロントに案内され、ちゃっちゃっと部屋まで通された。仲居さんと「お越しは初めてですか?」「いえ、2回目です」というよーなやり取りをしながら周囲を眺めていたら、従業員の雰囲気も変わったようで10代後半か20代前半の若い人ばかりが目立つ。でも応対は皆さん明るくて、きちんとしてました。
館内ツアーの放送が流れたけれど、それはパスすることにして、さっそく目当ての元禄の湯に降りた。誰も入っていなかった。いくつかある湯船ごとに源泉を注ぐ蛇口があり、その開け具合で流れ込む源泉の量をそれぞれ加減しているらしく、微妙に温度が違う。そして脇にある蒸し風呂の木戸を開けて中にも籠もってみたら、それほど間を置かず一気に汗だくになってしまった。人工的に管理されたサウナとは違う熱さだ。
最後に一番熱そうな湯船に首まで浸かってみた。体感で37度弱かな。
肌が痛くなってきたので這い出てみたら、眼前暗黒感。
知ってます?立ちくらみの正式名称らしいです(ソースは2ch)。
ちょうど宿主さんが館内ツアーで元禄の湯の前で説明してるのを、フラフラ横目で見ながら部屋に戻った時には浴衣が汗でびっしょり。途中エレベーターの中で従業員の人に「のぼせてます?大丈夫ですか」と声を掛けられた気がする。
従業員の雰囲気も変わりましたが、他にも料理は特筆ものですね。基本的にこの宿は温泉だけが目当てなので他は気にしないようにしていたのですが、前回の料理は、ほとんどの料理を一度に出された事と、冷めた天麩羅と普通な刺身の印象しかなかったのですが、今回は会席風なのか一品出しで美味しかった。料理人さん、代わっているかもですね。
そして寝巻き用に替えの浴衣も持ってきてくれた。前回は記憶がない。普段は浴衣を二枚用意される宿でも一枚しか使わないのですが、今回は汗だくになってしまったのでありがたく着替えさせてもらいました。
前回の記事で一番下の層にある、元禄の湯があり、赤い橋が架かっているところ、その脇にある木造の建物を湯治客用と書きましたが、どうも違うようで、いまは使用してないとのことです。ただその奥は日帰り入浴客の休憩所にはなっているようです。
この赤い橋と建物の中にあるトンネルは「千と千尋・・」のモデルになっているといないとか。
今回のもう一つの目当ては川の側にある共同浴場。
しかし残念ながら9:00~15:00が利用時間でした。がっかりです。
でもまあ、また来ればいいし、途中に「富岡製糸場」にも寄れたし。
なんで富岡製糸場にこだわるのかと言うと、以前書いた「諏訪湖ホテル」の関係なのです。
この創業者片倉財閥は富岡製糸場を払い下げられているんですよ。
ああ野麦峠とか、女工さんとか、そこら辺の話ですが、現在の日本経済の起点のような所でもありますし、当時の雰囲気をわずかでも偲んでみたいなぁと。
ね。