千の風になって

心は自由に羽ばたいて~

伊藤若冲の絵

2007-05-15 | 美術館
愛知県美術館で開かれている 「プライスコレクション 若冲と江戸絵画 」を見てきました。

カリフォルニア在住のジョー・プライスさんという方が半世紀も前に江戸時代の個性的な絵に心奪われ、集め始めたそうです。
江戸絵画はあまり興味がなかったのですが、初めて見る伊藤若冲の絵は、大変面白く、楽しくさえありました。
今回は江戸絵画を、正統派絵画・京の画家・エキセントリック・江戸の画家・江戸琳派に分けて展示してありましたが、伊藤若冲はもちろんエキセントリックの部屋に属します。

まず、大きな屏風が目に飛び込んできます。
近くに行ってよく見ると、それは無数のマス目の上に描かれていました。
これが「鳥獣花木図屏風」で、ひとマスが12ミリで屏風の左右合わせて86,000個のマス目だそうです。
江戸時代にこの奇想天外な絵を描いた事に驚かされます。
その当時は実際に見たこともない動物たちでしょうから、すごい想像力ですね。
これって、パソコンの画像のピクセルみたい? いったい何万画素になるのかしら・・・
なんて考えながら、豊富な色使いや可愛い動物達に見入ってしまいました。
幅が3・5メートルもある屏風です。

プライスさんは、この絵を自宅のバスルームのタイルの模様にするほどお気に入りだそうです。

絵葉書から


マス目はこんな風です(クリアブックから)
   



鶏の画もたくさんあり、それはそれは緻密に描いてあり、今にも鶏が歩き出してきそうな感じがするほどリアルで、力強い画でした。




繊細なレースのような羽根・・・でも嘴などとってもリアル






名古屋市にある愛知県美術館は愛知芸術文化センターの10Fにあり、テレビ塔のすぐそばです。
今回は美術館での滞在時間がたくさんあったので、美術館めぐりでは初めて、美術館内のレストランでランチをいただけました。(いつもは到着前にバスの中でおにぎりのお昼ですから、今回は優雅な?お昼でした)
帰りは、知立の無量寿寺にある八橋かきつばた園へ行く予定にもなっていて、満開のかきつばたを見てきました。

   

昔、平安時代の歌人在原業平が都から東(アズマ)へ下る途中、三河の国八橋で、美しいかきつばたを見て妻を偲びながら「かきつばた」の五文字を句の頭において詠んだという「かきつばた」の名勝地です。
     
     からころも(唐衣 )
       きつつなれにし 
         つま(妻)しあれば 
           はるばる来ぬる 
             たび(旅)をしぞおもう          伊勢物語

この日は名古屋の気温29度と言う暑さ・・・・あまりの暑さにかきつばた鑑賞もそこそこにバスに乗り込み帰路につきました。