東峰村にいると毎日がとても刺激的です。毎日、日本人の心を感じます。棚田が美しい宝珠山の竹地区に行くことが多いのですが昨夜は盆踊りがありました。
自称百姓の梶原清煕さんの集落です。もともと盆踊りは初盆を迎えたお宅に集落のみんなで押し掛けそこで踊ったもののようです。櫓を組んで周わりを踊るのはどうもイベント化されてからのようだということがわかってきました。庭先で踊り、狭い家では田んぼの畦や畑にまで人が連なり踊っていたのです。そういうことも昨夜清煕さんの話を聞いていてわかりました。
踊りの中身は強欲の人を戒めたり、男女のおおらかな性のことがほとんどですがまさに生活の心得を踊りや唄に込めて伝承していたのでしょう。実際清煕さんはもう83歳、今では唄えて踊れる最長老です。次の引き継ぎ手に伝えないといけませんがまだ完全に受け継げる人がいないようです。何しろ一年に一回ですからお互い忘れてしまいます。
昨夜は子どもも入れて30人ほどの人が踊りました。テレビがこのような集落の集まりや村民文化を奪っていったのは事実ですが何とか「そのテレビ」で今日本で起こっているこの現実を伝えて足元から地域、文化、日本を取り戻していきたいですね、東峰村だけではなく全国の中山間地や離島やちょっとした田舎ではまだ普通の生活なんですから。