ふらっと寄った本屋で手に取った本。いい出会いだった。
著者は無名の読書家。
取り急ぎのメモですが:
■ 白隠禅師
動中の工夫、静中にまさること百万倍
■ 何もしないで人格者づらしているなら博打でもやった方がまし
って言葉が論語にあります。
陽貨第十七、二三に、
「師曰わく、飽くまで食らいて日を終え、心用うる所無し、難いかな。 博奕なる者あらずや。これを為すは猶お已むに賢れり。」
■ 大日本帝国国臣民およびその末流である昭和日本人の生活感情は、
「自由に生きたら不幸になる。だから勇気より謙譲と従順が大事」
というもの。
■ 自己にうち克つことは、他の人々に勝つことよりすぐれている
…柳生宗矩みたいだ。誰の言だったっけ、、
■ アリストテレスを読むキーワードは「アレテ―」(徳、卓越性、そのものが本来あるべき姿で輝くこと )
■ 怒るべき事柄に怒らない人も、怒るべき仕方で、怒るべきタイミングで、怒るべき相手に対して怒らない人も、愚か者だ
■ 人は全力を挙げて不良性を避けなければならないし、高潔な人間であろうと努めなければならない。
■ 結果が出そうにないからやらない、行為しない・・・・・・というのは一見冷静だが、実は結果に執着している
臆病であり、バガヴァット・ギーターの「行為の結果を動機としてはいけない。また無為に執着してはならぬ」に反している
■ 世の中のあらゆる知恵はわれわれに死を少しも恐れないように教えるという一点に帰着する
■ 勇気とは、大きな不幸に立ち向かって背を見せないこと。
逆境に遭って死を軽んずることはやさしい。だが、不幸に堪えて生きていける人はもっと勇ましい
モンテーニュ『エセー』
…そう。勇気って、「逃げない」ことですよね。
■ 《もっとも正しい行為は、自発的になされて初めて正しいものとなる》。
行為は何か自由の輝きをもたないと、優美でもないし、名誉でもない
■ ラッセル「幸福論」を読んでいたときもスピノザへの言及があり、これにも驚いた。
スピノザが「人間の束縛と人間の自由について書いた」ことは「私が伝えたいと思っていることの真髄」とラッセルは書いている
■ 啓蒙 自己自らの悟性を使用する勇気を持て!
■ 臆病を示す勇気
臆病者の常として頑固であった
■ 高きをめざすことのない人を謙虚と呼べるとしての話だが
高きをめざすことのない人を謙虚と呼べるか
■ 人間が不幸なのは、自分が幸福だってことを知らないからです。
■ すくなくとも、パンがなくたって人類は存在できる、でも、美は、これなくしては、存在できない
■ 距離のパトス 『人間』という類型を高めようとする
『人間の自己超克』 自己超克を「人類の自己超克に同化させる高揚感」
■ 禁欲的理想がなかったら人間という動物にはいかなる意味もなかったろう
■ ピグマリオン・コンプレックス
■ カリスマとは、禁欲によって得られる超人間的な力(ウェーバー)である
…マックス・ウェーバーで調べたけど、こういうウェーバーの定義は見当たらず。
■ 権力に対してまるで無関心な人は、仲間の人間に対してもまるで無関心な人にほかならない。
だからある形の権力欲は、よい共同体の成員となるべき人びとの心的装備の一部として受け入れられなくてはならない
■ ラッセルは80歳で4度目の結婚をした。
■ 「めんどくさい」は臆病者の常套句である
■ 「バガヴァッド・ギーター」を愛読したヴェイユ
「バガヴァッド・ギーター」の表現:
自分を制御すれば、自分にとって自分は友であり、自分を制御できなければ、自分にとって自分は敵である
■ ペリクレス 幸福は自由により、自由は勇気による