数年前から、「心理的安全性」の危うさ・危険性・罠について、何度かこのブログで触れてきた(はず)。
心理的安全性というのは、「異論を遠慮なく言える」(A)ということではあっても、「ミスをしたときに厳しく叱られない・窘められない」(B)ということではない。
この両者は全く違うけど、本来のAがなんだかBを含むような風潮になっている。だから部下が上司を「舐めて」、組織の規律が緩んでしまっている。そういう企業が実は多い。
恥ずかしながら、中山国際法律事務所でも(今思えば)そういう時期があった。
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名和高司さんも、最新刊『エシックス経営』(まだ予約販売中)で、同じことを言っている。
「心理的な安全性」を強調する最近の風潮は、すこぶる疑わしい何でも許されると誤解すると、プリンシプルから逸脱した行動を助長しかねない「自律」のためには「規律」が求められる。(中略)この真理をよく理解せず、「心理的な安全性」や「自律性」を吹聴する最近の「ゆるい」風潮は、(中略)有害無益と言わざるをえない
ですって。ほんとそのとおり。