今日、もう一冊届いた本。
宮沢賢治の2歳下の妹、トシ。結核で24歳で亡くなった。
賢治がトシを悼んで詠った「永訣の朝」には
わたくしもまつすぐにすすんでいくから
とある。
賢治の「無声慟哭」では、トシのことを
信仰を一つにするたつたひとりのみちづれ
と詠んでいる。
これは、妹トシが、18歳で日本女子大の本科に進むときの宣誓式で
「真実ノ為ノ勇進」
と書いたことを受けている。しかしすごいですね、18歳の女性が
真実のための勇進
って大書するってのが。
それくらい、ふたりとも、敬虔な信仰を持っていた。いきなり法華経ではなかったのかな、最初は日本女子大学の創立者・成瀬仁蔵(もともとはクリスチャン)の『帰一思想』だったようだ。
しかしこの帰一思想って、渋沢栄一と一緒に成瀬が創った「帰一協会」のことですね。宗教をみんな統一しちゃおう、っていう大胆なプロジェクト。
宮沢賢治もこの帰一協会とか帰一思想に帰依していたのかな。
ググると、やっぱり影響はあったようですね。 こちら
帰一協会には、新渡戸稲造も入っていた。
かなり本格的な、本気度の高いプロジェクトだったんですね。
創立者成瀬仁蔵が同じく創立した日本女子大学のウェブサイトでも、帰一協会のことはちゃんと述べられています。 こちら
大学のサークルとかに本女(ポンジョ、日本女子大)の女子とかたくさんいたと思うのですが、日本女子大と、新渡戸と、宮沢賢治と、渋沢栄一とか、そんなつながりがあるとは知りませんでした。
いろいろ勉強になってます!