女性は自己防衛本能が強い。
黒川伊保子『妻語を学ぶ』にそう書いてある。
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なにかトラブルが起こったとき、女性がとっさに被害者意識を高めるのは、哺乳類のメスとしての自己防衛本能だ。
(中略)
女性脳には”何かことが起こったら、とっさに被害者意識が働き、「自分の状況」を真っ先に考える”ようにプログラミングされている。
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だから女性は
アンフェアで我が強い
と。「非常に残念なお知らせだが、女性脳は、生来フェアになんかできていないのである」とまでおっしゃる…
どこまで女性に厳しいんだ、って思っちゃうけど、腑に落ちるところもある。
なお、黒川センセイは、いちおう「哺乳類のメスたちは、アンフェアじゃないと生き残れない」とフォローもしている。フォローになっているのか知らんけど。
以上を、批判を覚悟でちょっと私なりに敷衍すると、さすがに黒川センセイは「女性は自己中心的だ」とまではおっしゃってはいないが、私が受け取った解釈では、「女性は自己チューだ、そして自己チューでいい」と指摘されているに等しい。
私は、この10年くらい「男らしさ」「女らしさ」を死語にすべきだというジェンダーフリー論者でしたが、黒川さんの本を読んで、その認識をやや改めつつある。
古来、女性は自己チューであった。メスとしての自己防衛本能から。
だからそれを見た男性が、「責任転嫁」という「か」の文字に、「嫁」を当てた。なお、「女は責任転嫁するよね」ってのは、私の長男11歳まで言っている…
いいんです。
女性は責任転嫁していいんです。それがメスとしての自己防衛本能だから。
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「男気がある」という言葉も、この黒川センセイの分析から解釈できる。
「男気がある」という言葉は、自分の損得を顧みず、というニュアンスを持つ。自分を犠牲にする。
それって、やっぱりメスの自己防衛本能からは導かれない。古来、自己防衛本能の薄い男性の方が「男気がある」振る舞いをしてきた。
だから「男気がある」という言葉が生まれた。
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世の男性諸氏は、女性が自己チューであっても、アンフェアであっても、責任転嫁しても、それでカッカとしてはいけない。
メスだからジコチューで当然なんです。アンフェアで当然なんです。責任転嫁していいんです。
男性がこう開き直れば、世の男女関係は、もう少し明るくなるような気がする。