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直江兼続はワーク・シェアリングの元祖!

2009年01月20日 | Weblog
■リストラよりワーク・シェアリングを選んだ男!
 NHKの大河ドラマ「天地人」がスタートし、書店には関連書籍が溢れています。主人公直江兼続は上杉家の家老で、「愛」の武将、「義」のサムライとされています。たしかにその通りでしょうが、一方でワーク・シェアリング(仕事の分かち合い)の元祖でもあります。
 関ヶ原の戦で西軍が敗れ、上杉家も家康の仕置きで会津120万石から米沢30万石に厳封されました。今風に言えば大企業の売り上げが四分の一に減少し、中堅企業に転落したようなものです。
 このような場合、社員をリストラするのが普通。事実、上杉家でも米沢へ移るとき家臣の整理が提案されたようですが、このときリストラに反対し、ワーク・シェアリングを採用したのが直江兼続です。
 ワーク・シェアリングとは仕事の分かち合いのことで、「労働者一人ひとりの労働時間を短縮することによって、全体としての雇用者数の維持・増大を図ろうとする考え方で、労働時間・賃金・雇用機会のバランスを全体で図ろうというもの」です。
 多くの余剰労働力を抱えた上杉家の家臣は、その後、生活のために苦労したようです。生け垣に食べられる植物である「ウコギ」を使用したり、様々な副業に取り組んだりして生活を維持したようです。
 今日から見れば売り上げ激減企業がリストラもせず、存続を図ることは合理性のない判断とされるかもしれません。しかし、解雇者も出さず、貧しきを分かち合って社員と家族全員が生き残っていく方法も、一つの選択肢です。
 一時的に天の時、地の利を得ることができなくても、人の和(輪)を大切にしていけば、企業も生き残ることができると思います。
                                    以上