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リーマン恐慌 岩崎日出俊

このブログはあくまで趣味ということで、本業に関する専門書は紹介していないが、この本は専門書ではなく教養本として読んだので紹介しておく。本書は元リーマンのマネージング・ダイレクターだった著者の経験をベースにした今回の金融危機の解説本だ。勤めていたのはかなり昔のことだと謙遜しているが、投資銀行という職場の雰囲気やしきたりを良く知っていなければ書けない内容が随所に見られ、他の解説本とは一線を画す内容となっている。但し、最後のほうの「サブプライム問題の本質」あたりの記述はそうしたプロの文章としては少しおざなりすぎるのではないか。もっと生々しく書いて欲しかったというのが正直な感想である。その辺に「かなり昔」のハンディがあるのかもしれない。それこそ破綻後にリーマンをやめた幹部の本がでてくるのを期待したい。(「リーマン恐慌」岩崎日出俊、廣済堂出版)
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