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チャールトン・ヘストン サイン ベンハー

映画俳優チャールトン・ヘストンのサイン。2008年4月に亡くなっており、生前に他のものにサインしたものを埋め込んだコレクティブル、いわゆるカット・サインである。これは小切手のサインがカットされている。何枚製造されたかは製造会社RAZOR社のHPをみても記載されておらず判らない。俳優としては「ベン・ハー」「十戒」「大いなる西部」「猿の惑星」等、観たことのある映画への出演も多い。晩年は「全米ライフル協会」の会長として「頑固な保守主義者」というイメージが強いが、若い頃は公民権運動に傾倒しキング牧師のワシントン大行進にも参加したバリバリのリベラルだったという。典型的なアメリカ人のイデオロギーの変遷を体現したような経歴が面白い。
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アイの物語 山本弘

本書を読んで思ったことは「これはすごい傑作だ」ということだ。しかし本書は2年近く前に刊行された本で、その間に何かの賞を取ったとか、話題になってベストセラーになったという話を聞かない。ということはいわば隠れた傑作ということになるだろう。この2年間で何度か「素晴らしい」という書評は目にしたが、どちらかというと「SF愛好者」の間での評判止まりだったのではないだろうか。もしかすると「SF愛好者」の数が減少しているのかもしれない。
 本書は「機械が人間を支配する未来世界」の話で、機械に捉えられた少年が機械から聞かされる7つの話で構成されている。7つの話のそれぞれが「機械と人間のつきあい方」に関する独立した話で、いずれも単独で読んでもものすごく面白い話だ。それを順番に読んでいるうちに、「機械が人間を支配する世界」の本当の意味が浮かび上がってくるという全体構成になっている。とにかくどのストーリーも面白いし、最後に判る全体の構成も素晴らしいの一言に尽きる。SFは全くだめという人でない限り、楽しめることは間違いないだろう。
 私はどちらかというと単行本が好きだ。単行本は大きくて重いので電車などでは読みにくいのだが、文庫になる前に読みたいという気持ちが強いからだ。しかし読もうと思って購入しても、読むのが追いつかない。そうこうしているうちに文庫化されてしまい、何のために単行本を買ったのか判らなくなる場合がある。最近そうしたケースが増えているような気がする。考えられる理由は2つ。第1は当方の読むペースが落ちていること、そしてもう1つは文庫化までの期間が短くなっていることである。本書もそうした本の一つで、読もう読もうと思っているうちに文庫化されてしまった。しかし文庫化で、多くの人の目に触れるようになり、この傑作が改めて高い評価を獲得すると良いなぁと思う。今年の「文庫大賞」の一押しのように思われる。(「アイの物語」山本弘、角川書店)
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田口壮 RC MLB

日本人大リーグ選手田口壮のRC。田口選手のサインは以前何枚か持っていたが、結局全部手放してしまったので、このブログでの彼の紹介は、今回のRCが初めてとなる。このRCは、選手がデビューした直後に販売される廉価版の中の1枚なので希少性は全くないが、デザイン的に回りの黒とカーディナルスのユニフォームの赤のコントラストが格好よい。選手の写真が大きく扱われているのも良い。
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グレース・朴 RC GOLF

韓国の女子ゴルファー、グレース・朴のRC。2008年6月3日にコレクティブルを紹介済みだが、彼女のサインやコレクティブルは種類が少ないように思われる。供給が少ない上におそらく韓国で根強い人気があるのだろう。なかなか入手するチャンスがないのが実情だ。米国や日本で韓国のゴルファーが大活躍しているが、その草分け的な存在であり、尊敬を集めているのだろう。ちょうど日本の野茂選手のサインやコレクティブルが非常に人気があるのと同じだと思われる。
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ベル・アベリー サイン 007リビングデイライツ

映画「007リビング・デイ・ライツ」にリンダ役で出演していたベル・アヴェリーのサイン。同作が最初の出演作でその後いくつかの映画などに出演したが、最近はほとんど女優ではなく映画のプロデューサーとして活動しているようだ。最新作は「グリズリー・パーク」という灰色熊が出てくるホラーで、そのプロデューサーとしてクレジットされている。
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イゴール・ラリオノフ RC NHL

NHLというよりも世界のホッケー界のスーパー・スター選手だったイゴール・ラリオノフのルーキーカード(RC)である。サインを紹介した時(2007年8月16日)にも書いたと思うが、彼の場合、NHLデビュー前のソ連ナショナル・チーム時代から、比類ない名プレーヤーとして有名であった。彼のプレーを1度だけ実際に見たことがあるが、スピードや力強さはさほどではないものの、スケーティング技術の素晴らしさはやはりどこか違うものがあったように思う。そうした感覚は彼以外ではグレツキーのプレーだけで感じたものだ。
 このRCカードは、製造されたときにすでに大スターであったということで製造前から注目されてもよかったはずだが、そうしたフィーバーがあった形跡はみられない。それはイチロー選手のように全盛期にアメリカデビューという感じではなく、既に全盛期を過ぎた伝説的な選手を見たいというやや「珍しいもの見たさ」という感覚があったからではないかと思う。RCとは、とにかく最初の1枚ということで、50年前に引退した選手のカードでもそれが最初であればRCなのである。これがRCの面白さでもある。なお写真は、もともと童顔ということもあるが、年齢を感じさせない若く見えるものが使われているようだ。
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恋文の技術 森見登美彦

「有頂天家族」のハチャメチャさも「夜は短し…」の超ご都合主義もないが、何ともいえない傑作小説だ。読んでいて吹き出すほど面白い上にほのぼのと温かい。描かれているのは「夜は短し…」と同じ世界、すなわち「阿呆な男子」と「賢い女子」の世界の住人達だ。日本においていつ定着したのか知らないが、男子が何となく「男らしさ」「日本男子」という言葉の持つ雰囲気に縛られてきた社会と対極にある世界。というか初めから全然負けてるという感じの世界。ちゃんと考えれば、大昔から今に至るまで世界はこうだったと確信させられる。これまでのそうでない世界の話など皆どこかで無駄な強がりをしていただけなだと思えてくる。先日読んだ「できそこないの男たち」を読むまでもなくそういうことだったのだ。どう考えたって女性のほうがしっかりしているし賢いし強いのは、周りをみれば火を見るよりも明らかだし、そういう心境に共感する私としては本書にも共感せざるを得ない。本書のこうした部分は本書の核心ではなく当たり前の大前提となっている。そこにも共感してしまう。桜庭一樹のファンに中年男性が多いというのも同じ流れではないか。なお、本書のカバーのデザインは素晴らしい。本の内容を知った上で改めて眺めてみると、その素晴らしさが心に響く。(「恋文の技術」森見登美彦、ポプラ社)
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カール・ヤストレムスキー ユニフォーム MLB

サインを紹介したついでにヤストレムスキーのコレクティブルを紹介しておく。彼が実際の試合で着用したレッドソックスのアウェーのユニフォームである。使われている写真をみると何とも古めかしい。白黒写真であることもその一因だが、彼の顔の表情なども、随分時代がかっているように見える。これをみていると、本当に長い間大リーグで三冠王が出ていないことを再認識させられる思いだ。このコレクティブルの制作者もあるいはそうしたことを意識して、写真を選んだのではないかと思われるほどだ。
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カール・ヤストレムスキー サイン MLB

大リーグ最後の三冠王カール・ヤストレムスキーのサイン。単独で紹介していなかったので紹介しておく。大リーグでの23年間を全てレッドソックスでプレーした。この23年間同一チームというのは、移籍の多い大リーグでは異例の記録だそうである。三冠王を獲得した時の成績は、打率.326、本塁打44本、打点121である。いずれの記録も現在の年間記録と比較するとかなり低いように感じるが、これは現在において本塁打バッターとアベレージ・バッターの分業が進んでいることの証と言えるようだ。そのために彼以降、三冠王がでていないのだろう。従って彼の真価は三冠王を取ったことのある選手ということではなく、通算安打3419本、本塁打452本、オールスター出場18回、ゴールドグラブ賞7回の成績で語られるべきなのだと思う。ちなみに彼は、ワールドシリーズでの優勝経験がない。こんなすごい選手がいてもワールドシリーズの優勝を果たせなかったのだから、「バンビーノの呪い」恐るべしである。
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ブレンダン・シャナハン RC NHL

NHLのブレンダン・シャナハンのRC。2008年5月1日にサインを紹介した際にも言及したが、彼の最大の特徴は、歴史の残る程の成績を誇る得点力とあふれるばかりの闘志である。NHLでは得点をあげる選手と試合を盛り上げる選手の分業がある程度進んでいて、得点をあげる選手は乱闘などを自ら積極的に仕掛けたりすることは少ない。NHLでは複数の選手の乱闘でも最初に手を出した選手がとりあえず責任を取って退場処分になることが多いので、退場してばかりでは得点をあげられないという事情もある。そうした中で特異な存在とも言えるのがこのシャナハンでありパット・バービークといった選手だ。ちなみにこのシャナハンのRCをみると若いときからいかにもラフプレーが好きそうな顔をしていて面白い。
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アメリカはなぜ変われるのか 杉田弘毅

オバマ大統領の人気にあやかった便乗本と思われそうなタイミングでの刊行が不運だが、本書は、長く読まれ続けて欲しい大変内容の濃い秀逸なアメリカ政治分析の本である。アメリカの政治にはかなり興味があって、大統領選挙を節目にした分析のレポートを読んだりして、自分なりの考えも持っていると自負しているが、それでもこの本に書かれている新鮮な内容には興味が尽きなかった。特に「それで全てが解明できるわけではない」と慎重な態度を維持しつつ語るアメリカの「世代論」は圧巻だった。また、本書で紹介されている選挙中のオバマ陣営が行なった「62262作戦」には、その発想の新しさと巧妙さに心底驚いた。(「アメリカはなぜ変われるのか」杉田弘毅、筑摩書房)
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ドミニク・モセアヌ サイン 体操

体操の元アメリカ代表ドミニク・モセアヌのサイン。14歳の時に1996年のアトランタオリンピックに出場して団体で金メダルを獲得し、一躍全米のアイドル選手になった選手である。生まれがルーマニアで、コーチがコマネチ選手を育てたベラ・カロリーということで「アメリカ版コマネチ」と騒がれた。アトランタの次のオリンピックには故障ででられず、その後どうなったのかはほとんど判らない。典型的な「あの人は今?」という感じではないかと思っていたが、こうしてサインが製造されているところをみると、スポーツ解説とかにもいろいろ出ているのかもしれない。
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サーマン・マンソン ユニフォーム MLB

元大リーガー、NYヤンキースのキャプテンだったサーマン・マンソンのコレクティブルである。彼については、既に別のコレクティブルで紹介しているので、このブログでは2度目に登場となる。とにかくNYでの彼への尊敬は数十年経った今でも絶大である。現役のヤンキースのキャプテンの突然の事故死という衝撃がいかに大きかったかが忍ばれる。つい先日(4月9日)エンゼルスのエイデンハートという選手が交通事故死し、その日のエンゼルスの試合が中止になったというニュースがあった。ちょっと意外だった。大リーグの選手というと、周囲のことに我感せずという一匹狼的な感じを持ってしまうのだが、仲間の死というものにはさすがに平静でいられないだろうということかもしれない。あるいは、アメリカのナショナル・パスタイムという特殊な位置にある野球という「チーム・ゲーム」としての性格がそこに投影されているのかもしれない。そう考えると、マンソン選手の突然の死がいかに大きな出来事だったのかを改めて思わされるのだ。
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光車よ、まわれ 天沢退二郎

この本は、読者から「復刻」のリクエストが多かった本でそれがようやく実現したのだという。決して営業的に大成功だったわけではない35年前の本書は永らく絶版となっており、これまで入手が非常に困難だったらしい。入手するには定価の何十倍ものプレミアムを払う必要があったとも言う。そうした経緯を知らずに普通に定価で入手した訳だが、そういう事情を知ると、こちらの興味はおのずと「そのように熱狂的に読まれるようになった本が何故発売当時はさほど話題にならなかったのか」という点になる。35年前といえばこちらも中高生くらいで、バドミントンの部活動に明け暮れていた。今のように熱心には読書していなかったので、この本については何も記憶がない。
さて本書の読後の感想だが、正直言って名作というにはあまりにも欠点が多すぎる。とにかく世界が狭すぎて話にならない。主人公の小学生が動き回わって解決できる範囲でしか事件が起きない。解決の鍵となる3つの鍵も全て同じ町内で見つかる。超自然的な力を持つ敵もなぜか大変間抜けである。昔、「そんな力があるならもっと大きな目標を持てよ」と突っ込みたくなるような「生徒会を乗っ取ることに血道をあげるものすごい超能力の持ち主の転校生」という設定の学園ミステリーがあったのを思い出す。しかもその世界がどういうものなのか、読んでいて全然理解できない。わずかに挿入された挿絵も何だかよく判らないし、理解の助けにならない。巻末の解説でも「世界が描き切れていない」と言われる始末だ。さらにストーリーも脇役が些細なことで殺されてしまったりで何とも陳腐である。これが正直な感想なのだが、そうした感想と裏腹に、この作品にはいろいろな傑作の萌芽とも言える様々な要素が織り込まれているようにも思える。理由のない不安、大人や社会への嫌悪、独りよがりの勧善懲悪、こうした少年時代に通過した記憶のあるものがこの作品からほの見える。これがいろいろな方面でこの作品が評価されている理由なのだと思う。(「光車よ、まわれ」天沢退二郎、ブッキング)
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デイル・ハワチェック RC NHL

元NHLのスター選手、デイル・ハワチェックのルーキー・カード(彼については2008年5月3日にサインを紹介済み)。彼のNHLデビューは1981年で、翌年の1982年に製造されたものである。以前にも書いたことがあるが、こうしたコレクティブルについてビンテージものかどうかの境目にはいくつかの考え方があるように思われる。1つ目は、私が考えた基準なのだが、グレツキーのルーキーカードの前後で区分する方法だ。これはグレツキーの出現でNHLの人気・注目度が格段に広がり、コレクタ-の数も大幅に増加したことを考慮し、あまりコレクティブルと意識されなかった頃に製作されたものをビンテージとする考え方である。もう1つはカード製造における印刷技術の変化をもって分類する方法である。1990年頃UPPER・DECK社が各種のカード産業に参入した際、同社は光沢のある印刷を両面に施すことで注目を集めた。これによりカードの見た目が格段によくなり、各社がこぞってまねをした。骨董の世界では100年経過しているかどうかが骨董の基準と聞いたことがあるが、カードの世界では30年前か20年弱前かということになる。このハワチェックのRCは前者の基準ならば現代物、後者の基準ならばビンテージものということになる。
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