東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

歌舞伎:「吉例顔見世大歌舞伎」

2017年11月12日 10時01分50秒 | 歌舞伎の話

今年9月以来の歌舞伎座で「吉例顔見世大歌舞伎(夜の部)」を観た。

【あらすじ】

第一幕:仮名手本忠臣蔵

塩冶判官は高師直に刃傷に及び切腹、家名は断絶となります。主君の一大事に居合わせず、その責から猟師となった早野勘平は、同志の千崎弥五郎と主君の仇討ちの資金調達を約束します。一方、おかるの父与市兵衛は夜道で斧定九郎に襲われ命を落とし、勘平の仇討ち資金としておかるを身売りして用立てた金を奪われます。しかし、定九郎は猪を狙った勘平の銃弾を受け絶命。勘平はその金を抜き取り逃げ去ります。翌日、おかるを引き取りにきたお才の話から、昨晩撃ち殺したのが与市兵衛だと思い込んだ勘平は、不破数右衛門と千崎弥五郎、姑のおかやに詰問され、不忠を悔いて腹を切ります。しかし、定九郎が真犯人であったことが判明、勘平は仇討ちの血判に名を連ねることを許されると、安堵して息絶えるのでした。義太夫狂言三大名作の一つとされる舞台をご堪能いただきます。

第二幕:新口村

大坂淡路町飛脚問屋の忠兵衛は、遊女梅川を身請けするために商売の金に手を付け、追われる身となります。死を覚悟した忠兵衛は梅川とともに生まれ故郷の大和の新口村に落ち延びます。そこへ父孫右衛門が通りかかりますが、罪人ゆえ身を隠す忠兵衛。孫右衛門は、雪道で転んだ自分を助けた梅川が忠兵衛の連れだと気付くと、親の目の届かぬところで捕まってほしいと涙ながらに願います。そこへ追手が迫り、二人は孫右衛門との別れを惜しみながら雪の中を去っていくのでした。男女の悲恋と親子の情愛を描いた上方和事をご覧いただきます。

第三幕:大石最後の一日

赤穂浪士47名は吉良邸に討ち入り、主君の仇を討ち本懐を遂げます。御使役堀内伝右衛門は、細川家にお預けの身となっている大石内蔵助に一人の小姓を引き合わせます。内蔵助は小姓が女だと見抜くと、それは浪士の磯貝十郎左衛門の許婚のおみのでした。結納当日に討ち入りのため姿を消した磯貝の思いを知るために、男装し必死の思いで屋敷を訪れたのです。内蔵助の計らいにより磯貝との再会を果たしたおみのは、磯貝の自分への思いを知ります。その後、屋敷に現れた上使が浪士に切腹を命じます。吉良家の家名断絶を聞き満足した内蔵助は、威儀を正して切腹の場へ歩むのでした。初一念を貫く浪士を描く新歌舞伎の名作をお楽しみください。

前から八列目であったが、左斜め前にアフロヘアーの男性が座っており、肝心の舞台中央だけが見えず・・・季節柄、忠臣蔵関連の舞台が二幕もあり、スピンオフ的な感じで違う面の忠臣蔵をそれぞれ楽しむ。仁左衛門の凛々しさ、彌十郎の声量にはいつも惚れ惚れしてしまう。

二幕目は私の苦手な悪人人情ものでどうも私にとっては「盗人猛々しい」としか思えなかった。

三幕目では実に素敵な台詞があった。生涯の宝ともなるべき言葉を求められた大石内蔵助(幸四郎)は「人はただ初一念を忘れるなと・・申し上げとうございます。とっさに浮かぶ初一念には、決して善悪の誤りはなきものと考えまする。損得の欲に迷うは、多く思い多く考え、初発の一念を忘るるためかと存じまする」。


また今回幸四郎・染五郎・金太郎の三代が同じ舞台に立ったのだが、来年1月より松本幸四郎改め二代目松本白鸚、市川染五郎改め十代目松本幸四郎、松本金太郎改め八代目市川染五郎とそれぞれの襲名があるので、襲名前の三代そろい踏みはなかなか貴重であった。 

【総武線・新小岩駅 賃貸専門店】有限会社やな瀬不動産

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