東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

芝居:「さらば八月の大地」

2013年11月11日 09時42分33秒 | 落語と芝居の話

新橋演舞場で「さらば八月の大地」を観た。

 

【みどころ】戦時下の満州映画撮影所。そこには国境を超えた絆で映画に夢をかけた人々がいた―。

◆山田洋次 演出
 鄭義信君は、脚本家としても演出家としても、僕が今もっとも着目している人で、今回の脚本には全幅の信頼を置いています。彼が今回選んだ素材は、なんと満映(満州映画協会)でした。僕は旧満州で育ったし、父親は満鉄(南満州鉄道株式会社)の社員だったので、日本の企業で中国人が働くという状況を多少は知っているし、日本の植民地だった旧満州に暮す中国の民衆の悲しみを少しは想像できると思っています。民族の問題は、僕と鄭さんの作品作りにおける共通のテーマで、しかも舞台は映画撮影所だから、さらに映画作りの問題が重なって、僕にとっては大変興味のある作品だし、意欲が湧いています。少年時代の僕の体験や、満映にいた映画人たちからその昔聞いた話を活かしながら、すべてのキャスト、スタッフとともに魅力的な舞台を作り上げていきたいと思います。

◆鄭 義信 脚本
 北京の中心街からタクシーで一時間ほど走ると、そびえ立つ中国電影(映画)博物館の建物が遠くに見えた。そこに満映(満州映画協会)の資料があるはずだと、僕は訪ねていったのだ。中に入ると、広い展示室がいくつもあり、膨大な中国映画の歴史が所狭しと飾られている。香港、台湾映画の展示もあり、かつて夢中で観た映画や、ブルース・リーの若かりし頃の写真に、僕は狂喜乱舞した。しかし、どこをどう探しても、満映のコーナーが見あたらない……。ようやっと片隅に「内田吐夢」の小さな文字を発見したけれど、満映の歴史は抹殺されてしまったようだ。  「満州」は「偽満」と呼ばれ、中国人にとっては屈辱の歴史であっただろう。それでも、あの時代を必死で生きていた映画人のためにも、僕は満映について書きたいと、その時、強く思ったのだ……

◆あらすじ
 一九四四年、満州映画協会撮影所。助監督の張凌風(中村勘九郎)と撮影助手の池田五郎(今井翼)は厚い友情を築き、いつか二人で映画を撮ることを夢見ている。だが、初の主演映画に意気込む中国人女優陳美雨(檀れい)、満州の人に喜ばれる映画作りを標榜する理事長高村國雄(木場勝己)など、映画への志を持つ満映の仲間たちも次第に戦争の混乱に巻き込まれていく…。

出演 中村勘九郎・今井翼・壇れい

八月の直美ちゃん以来の演舞場である。今回二階席だったものの、最前列のど真ん中でよく舞台が眺められた。緞帳も舞台のひとつとして素敵に描かれていて、勘九郎襲名後、初の現代劇と共に期待が高まる。奥行きのある舞台美術の素晴らしさと照明がとても幻想的な陰影を作り出し、切り取ったら芸術作品になるようなシーンがいくつもあった。壇れいはCMで見せる陽気な姿とは異なり、歌声美貌で魅了させ、アイドルからすっかり役者さんとしての翼君の熱演に感動した。別れはいつの時代でも辛いものだ。

なかなか面白かった三時間の舞台だった。この時期にこの作品を敢えて取り上げた意図を勝手に深読みしつつ・・・

H君、なかなか飲みに行けませんね。年内までには飲みましょう

【明日11/12(火)~11/13(水)は当社連休となります】

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