今夏「世界の恐怖映像」を見逃してしまった・・・と気付いたのは八月中旬だった。
夏と言えば恐怖映像だった私は心のどこかで侘しい夏を過ごしながら、何気なくテレビのチャンネルを変えているとこれまでと少し番組構成が変わっていたものの、非常によく似たような番組が放映されていた。残り放映時間はわずか30分だったが、息子に声を掛けて一緒に「評価」を始める。
観たことがある映像が流れる度に「これは秀作だ」とか「これはいかがなものか?」と感想を述べ合い、初めて観るもののでも二人で恐怖の「出現方法」が粗方予想出来てしまい、残念ながら内容としては取り立てて語るような「作品」は無かった。しかし番組の最後に小学生が選んだ怖いランキングなるコーナーがあり、そこで見事第一位に選ばれたのは・・・あの不朽の名作「ベティーの誕生日」だった。二人で「嘘ぉ~」と声を上げる。衝撃映像(風)としては良い作品なのかも知れないが、ベティーはそもそものカテゴリーが違う。
【あらすじ】ベティーの誕生パーティーが自宅で開催されたが、当日親友のエミリーが事故で参加出来なくなった。彼女の不参加のまま、パーティーは行われるが、途中でベティーがエミリーの声を聞き、2階の寝室まで駆け上がる。不自然に盛り上がったベッド。母親が布団をめくるとそこには血まみれのエミリーが・・・
【解説】ビデオはおめかししているベティーのシーンから始まり、エミリーの事故を告げる電話のやり取りまで入っている。そして2階に駆け上がるシーンまでしっかり撮影されている。まずここからして「作為性」を感じる。いつも言っているように私が「作品」だと思う選別ポイントは「このシーンを動画で撮る必要性があるか?」である。そして血まみれのエミリーがとても鮮明であることが私の中では決定打になっている。ちなみに「エミリーの誕生日」と検索するだけで非常に多くヒットし、エミリーの首がポロリと落ちる別バージョンもあった。その中で「誕生会なのに料理がしょぼい」とのツッコミもあったが、そう言ってしまえば、そもそも親友が交通事故に遭ってもパーティーを続行するモラルの問題にもなってしまうが・・・
もうそろそろベティーは殿堂入りしても良いのではないだろうか?
【明日9/18(火)~9/19(水)は連休となります】