先日聴いた落語で「先用後利(せんようこうり)」なる言葉を知った。
先用後利とは「江戸時代に取り入れられた一種のクレジット商法(長期信用取引制度)。先に商品を使用してもらい、後からその料金を いただくこと。富山の置き薬などはこのタイプ。お得意さんに先に薬を預けておいて、後に使用した分だけの代金を頂くこのシステムは、現金収入の少なかったこの時代に大変喜ばれ、富山売薬の発展、存続の大きな要因の一つとなりました。この方式であれば、薬の必要なときにお金のあるなしにかかわらずクスリを使用できるため、現金収入の少なかった江戸時代の農村・漁村で大変喜ばれた」とのこと。
そう言えば幼い頃、自宅に置き薬があったような記憶がある。
何となく知っていた富山の置き薬(売薬)であったが、その画期的なシステムを江戸時代に導入した先人は大したものである。2017年の世の中であったら、逆に思い付かない信用制度かも知れない。