情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

総務省姑息なり~NHKへの命令放送(要請放送)でテレビとラジオを区別

2009-08-07 06:12:23 | メディア(知るための手段のあり方)
 いやぁ、要請放送って言葉に変わっていたせいか、すっかり、チェックし忘れていた、例の菅大臣が始めたNHKへの命令放送の話。NHKの海外外国人向けラジオ放送で北朝鮮による拉致事件を重視するよう命令したため、報道の自由を侵害すると騒ぎになった。当時、拉致問題に頼っていた安倍政権の人気回復の手段とも思えた。

 その後も、毎年命令が出され、途中、要請放送という名前に変わったが、今年から、海外外国人向けテレビ放送が開始されたため、同放送にも要請がなされた。

 ところが、なんと、テレビ放送については、北朝鮮拉致問題を重視せよとの指示がないのだ…。

 これってなぜ?不思議…。

 総務省の両放送への要請と、NHKの受諾の言葉を紹介するので、その不思議さを味わってください。

■■総務省ウェブサイトより■■
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/090311_3.html

要請に当たっての指定事項について(概要)

I テレビ国際放送


放送法(昭和25年法律第132号)第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、テレビジョン放送による外国人向け委託協会国際放送業務の実施を要請する。

1 委託放送事項
委託放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
(1)邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
(2)国の重要な政策に係る事項
(3)国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
(4)その他国の重要事項

2 委託して放送をさせる区域
委託して放送をさせる区域は、北米、中南米、欧州、中東、アフリカ、アジア及び大洋州とする。

3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第5号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)委託して放送させる時間は、委託して放送をさせる各区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(3)用いる言語は、英語とすること。ただし、他の言語を併せ用いることを妨げない。
(4)委託して行わせる放送の内容等について十分な周知を行うとともに、簡便な受信が可能となるよう、受信環境を整えるなど、受信者の便宜を図り、受信者の増加に努めること。また、放送効果についての必要な調査を行うこと。
(5)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。

4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。


II ラジオ国際放送

放送法第33条第1項の規定に基づき、次の事項を指定して、ラジオ放送による邦人向け及び外国人向け国際放送の実施を要請する。

1 放送事項
(1)放送事項は、次の事項に係る報道及び解説とする。
ア 邦人の生命、身体及び財産の保護に係る事項
イ 国の重要な政策に係る事項
ウ 国の文化、伝統及び社会経済に係る重要事項
エ その他国の重要事項
(2)上記事項の放送に当たっては、北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること。

2 放送区域
放送区域は、中米、南米、中東・北アフリカ、アフリカ、極東ロシア、アジア大陸(北部)、アジア大陸(中部)、アジア大陸(南部)、東アジア、朝鮮、東南アジア、フィリピン・インドネシア、南西アジア及び豪州・ニュージーランドとする。

3 その他必要な事項
(1)放送効果の向上を図るため、放送法第9条第1項第4号の規定に基づき実施する業務と一体として行うこと。
(2)各放送区域への送信は、八俣送信所又は海外中継局から実施すること。
(3)送信空中線電力は、各放送区域における受信状況を考慮して決定すること。
(4)放送時間は、各放送区域における受信者数、受信者の要望等を考慮して決定すること。
(5)用いる言語は、日本語、中国語又は朝鮮語とすること。
(6)放送の内容等についての十分な周知を行い、受信者の便宜を図るとともに、受信者の増加に努めること。
(7)この要請に応じて行う業務について、別に示すところにより、放送法施行令(昭和25年政令第163号)第7条第1号ホに規定する資料を提出すること。

4 国の費用負担等
(1)この要請に応じて行う業務に要する費用の金額は、当該業務の実施期間に係る予算において示される金額を超えない範囲内とすること。当該金額は、費用の交付に関する手続と併せ、別に示すものとする。
(2)この要請に応じて行う業務の実施期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとする。

■■総務省以上■■



■■NHKウェブサイトより■■
http://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/giji/shiryou/1091_houkoku03.pdf

 ラジオ国際放送に関する要請の「放送事項(1)ア~エ」、およびテレビ国際放送に関する要請の「委託放送事項(1)~(4)」は、放送法に示されている一般的な放送事項であり、これら要請に応じることとしても、NHKの国際放送の信頼性・客観性が損なわれるおそれはなく、支障はないものと判断される。

 ラジオ国際放送への要請に、平成20年4月の要請同様、「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」が含まれているが、
– 拉致問題については、NHKは、報道機関として、自主的な編集判断を行ったうえで、一貫して必要な国際放送を適宜適切に実施してきたこと
– このNHKの基本方針は、今後も変わらないこと
から、今回の要請を受けた場合でも、NHKの番組編集の自由を確保できるものと判断される。
 
 なお、一般的に言えば、個別具体的な要請は、NHKの国際放送の信頼性・客観性に聴取者が疑念を抱く恐れもある。放送法においても、総務大臣は要請を行うにあたって、NHKの番組編集の自由に配慮しなければならないと定めている。このため、今後も、個別具体的要請については、原則に立ち返って判断していくこととする。

■■NHK以上■■


【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

オリコン、姑息なり~名誉棄損請求放棄のプレスリリースで放棄の順序を逆に…

2009-08-05 02:33:26 | メディア(知るための手段のあり方)
 負けたオリコン側がなんと次のようなプレスリリースを出した。(なんのこっちゃという方は、http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/7b23aad7f523638e9c7a403203712437 を先にどうぞ) 

 【和解による訴訟の解決に関するお知らせ
当社は、本日、東京高等裁判所において、烏賀陽弘道氏を相手方とする損害賠償請求訴訟事件について、利害関係人である株式会社サイゾーが、同社が発行する「サイゾー」2006 年4月号に掲載された記事に関して、烏賀陽氏及び当社の両者に対して謝罪したことを受け、同裁判所から提示された和解案に基づき、烏賀陽氏は当社の提訴に対する反訴請求を放棄し、当社も烏賀陽氏に対する損害賠償請求を放棄することで和解が成立しましたのでお知らせいたします。
なお、訴訟の経緯については、以下の開示資料をご参照下さい。
・2008 年4月22 日付「訴訟の判決に関するお知らせ」
( http://www.oricon.jp/news/data/20080422.pdf )】

 どこらへんが姑息かお分かりでしょうか?


 まず、放棄の順番が違う。烏賀陽さんが放棄したからオリコンが放棄したのではなく、オリコンが放棄したから烏賀陽さんが放棄したというのが、実際のところだ。そもそも、この訴えを起こしたのはオリコンであり、烏賀陽さんはあくまで反訴。反訴を放棄しても本訴を継続することは特に問題ないはず。

 次に、サイゾーが烏賀陽さんに500万円を支払うことが書かれていない。これを書くと、訴えたオリコンが金をもらわないで、訴えられた烏賀陽さんがお金をもらうことのおかしさに気付かれてしまうからだろう。

 オリコンがその調査の信用性を大事にするならば、今回のプレスリリースもおかしな修正を加えず、事実をそのままに記載するよう訂正してはいかがか?



【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

7日、韓国の最新人権・メディア状況を聴く会~パクチャンウン弁護士を招いて

2009-08-04 05:11:21 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 韓国では米軍装甲車による女子中学生2名の轢殺、牛肉輸入反対の大デモ ( 100万人)、盧武鉉大統領急逝後の民衆による葬列行進 (50万人) など力強い市民の立ち上がりが続いている。しかもそれは、現在もなおホットな状況にある。この状況は東アジアの平和の動向にも少なからず影響を与える出来事といえる
。また、日本の現状と比較するとき、この運動の高揚の要因は何なのか、日韓の違いを知りたくなる。

 他方、イミョンバク政権誕生後、このような市民の声を封殺する方向で権力が動いており、ジャーナリストの逮捕・起訴も相次いでいる。この点からも多くを学ぶことができるはずだ。

 そこで、NPJなど3団体が緊急で、日本語の堪能な韓国の弁護士パクチャンウンさんから韓国事情を学ぶ機会を設けた。 

  パクさんは、50回以上来日され、日本の状況にも詳しく、日本語も堪能だ。主たるテーマは人権状況だが、マスメディアのことなども聴けそうだ。

 韓国が民主化できた理由、そして押し戻されようとしている理由を知りたい方はぜひ、話を聞きに行こう!

<パクチャンウン(朴燦運) 弁護士のプロフィール>
  1962年大韓民国にて生まれる。1984年韓国司法試験合格。1985年漢陽大学法学部卒業。 1998年アメリカ・ノートルダム (Notre Dame) 大学ロースクール国際人権法修士号取得。同年ハーグ・旧ユーゴスラビア国際刑事法廷に研究員として勤務。 2003年高麗大学博士課程 (国際法) 修了。
  1990年以来、弁護士として活動。主に弁護士会と 「民主社会のための弁護士会 (民弁)」 で国際交流および国際連帯事業を担当し、現在は漢陽大学校法科大学院教授を務めている。
著書:『国際人権法と韓国の未来』 (現代人文社、2004年) ほか多数



講演タイトル「韓国の人権状況と東北アジアの平和」

日  時:8月7日(金) 午後6時より

講  師:パクチャンウン 弁護士
    (漢陽大学校法科大学院教授-国際人権法)
会  場:第二東京弁護士会会議室
     (弁護士会館10階 1003AB号室)
入場料:無料

主催: 日本国際法律家協会
    市民メディアNPJ
    日韓法律家交流協会

連絡先:日本国際法律家協会 03-3225-1020







【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

オリコンが烏賀陽さんへの請求放棄~チャートへのコメントに対する名誉棄損訴訟で

2009-08-03 22:12:27 | メディア(知るための手段のあり方)
 あなたのコメントが勝手にゆがめて雑誌に掲載され、コメントした相手から多額の請求をされたら、どうしますか。元朝日新聞記者でフリージャーナリストの烏賀陽さんの事件を担当し、個人に対する巨額の損害賠償請求がいかに重大な圧力となりうるかを改めて感じた。この事件は、【音楽市場調査会社「オリコン」が同社の音楽ヒットチャートの信用を損なうコメントを月刊誌「サイゾー」に寄せたとして、ジャーナリストの烏賀陽(うがや)弘道さんに5000万円の損害賠償を求めた訴訟】で、一審は烏賀陽さんが敗訴したが、【控訴審は3日、東京高裁で和解が成立した。烏賀陽さん側によると、オリコン側が請求を放棄した】(iza)。

 整理すると、

●サイゾーがオリコンのチャートについて烏賀陽さんからコメントをとった
      ↓
●烏賀陽さんがゲラを確認したところ、コメントの内容と記事の趣旨が違っていたため、担当者に掲載を断った
      ↓
●しかし、サイゾーの担当者はコメントを含む記事をそのまま掲載
      ↓
●オリコンが烏賀陽さんのみに対し、5000万円の損害賠償を求め提訴(サイゾーには提訴せず)
      ↓
●烏賀陽さんが、オリコンに対し、不当提訴だとして逆に損害賠償を求め反訴提起
      ↓
●一審は、烏賀陽さんに100万円を支払うよう判決を言い渡す
      ↓
●烏賀陽さん、控訴
      ↓
●高裁が、オリコンが請求放棄、烏賀陽さんも請求放棄、サイゾーが烏賀陽さんに500万円支払うという和解を勧告し、3者はこれを受諾

 という流れだ。

 オリコンは、烏賀陽さんのコメントとして掲載されたサイゾーの記事について、提訴当時、次のように指摘していた。

【本日、一部報道にありました「ライター烏賀陽弘道氏への提訴」について弊社の見解を述べさせていただきます。直接的な原因は、烏賀陽氏の(株)インフォバーン発行の「サイゾー」4月号における明らかな事実誤認に基づく以下の2つの発言にあります。また、烏賀陽氏は、長年に亘り、明らかな事実誤認に基づき、弊社のランキングの信用性が低いかのごとき発言を続けたことが背景にあります。

①「オリコンは調査方法をほとんど明らかにしていない」(烏賀陽氏発言)

 弊社は、調査方法について昭和43年のランキング開始時以来明示しています。またその調査店についても平成15年7月以降、弊社のWEBサイト、雑誌等のメディアにおいて開示しています(3,020店)。さらに、調査方法については、他社メディアの取材にも応じています。

②「オリコンは予約枚数をもカウントに入れている」(烏賀陽氏発言)

 昭和43年のランキングの開始時から今まで予約枚数をカウントしたことはありません。

 以上2つの発言につきまして、明らかな事実誤認に基づき弊社の名誉を毀損していることに対して提訴しています。】

結局、オリコンがこの請求を放棄する形で決着した。

しかし、私たち弁護団は控訴審になってから受任したが、烏賀陽さんは、かなり憔悴していた。オリコンの意図は不明だが、個人攻撃のために、サイゾーを訴えないで烏賀陽さんのみを訴えたのだとしたら、それはそれで功を奏したといえるだろう。

 ペンで食べる覚悟を決めた烏賀陽さんをしても、これだけのプレッシャーを感じざるを得ないのだから、いわゆる内部告発的なコメントを狙い撃ちされて訴えられた方などはいかに怖い思いをしているだろうか。

 そういう意味で、社会に有意義な情報を提供する者に対する恫喝的な訴訟について、市民、ジャーナリストが真剣に考えざるを得ないときが来ているように思う。

 烏賀陽さんが、恫喝訴訟に対する米国の制度を紹介しているので、関心のある方はどうぞ→http://ugaya.com/column/090308SLAPP.html




【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

警察はビラまきは逮捕しても在特会の業務妨害は見過ごすのか?いっそ、告訴したらどうだろうか?

2009-08-02 09:46:05 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 三鷹市で8月1日から3日まで開催されている「慰安婦展」(フィリピン元「慰安婦」支援ネット・三多摩(ロラネット)主催)に、右翼・在特会が大挙して押しかけ、巨大なバナーや日の丸を掲げ、かつ大音響で差別的言辞をがなりたてて同展の開催を妨害しているらしい。

 警官が会場の三鷹市民協働センターを人垣を作って封鎖してはいるようではあるが、排除まではしていないらしい。

 8月1日には講演会があったようだが、会場からでるのにも、ひとまとめになって警備されながら出ざるをえないような状況だったという。 

現在の状況は、在特会が流している動画で分かるが、聞くにたえない罵詈雑言だ。

http://www.stickam.jp/profile/x01ht


 彼らにも表現の自由はあるが、単なる市民団体の展示会を妨害する意図で、暴力的な表現をすることは、違法と評価されても仕方ないだろう。特にそれが民族差別的な発言の場合、国際的には違法とされるのがスタンダードだ。

 そもそも、権力を握っている側がその権力を行使する際に、どうしても止めなくてはならないと考えてやむなく、市民が抵抗するような場合と異なり、市民の行う展示や講演会に問題があると考えるならば、それに対抗するものを実行すれば良いだけの話だ。実力でそれらを阻止する合理的な理由は何もない。

 残念ながら、私は、今日も午前中、横浜方面で聞き取りをしてきたところで、これから事務所で打ち合わせをしたうえ、午後は一番でほかの事務所で打ち合わせ、その後、茨城方面での打ち合わせがあり、到底、三鷹には行けそうにない。

 明日も目いっぱい日程が入っており、動けない。

 しかし、もし、主催者が在特会に対する告訴や損害賠償請求訴訟を行おうとするならば、できる範囲で協力しようかと考えている(お声がかかれば、だが…)。
 
 関係者は、【ロラネット主催のイベントは3日まで続きます。在特会の暴力、妨害を阻止するもっとも有効な手段は、それが結果的に即席右翼行動見学会のようなものになったとしても、私たちが三鷹へ、三鷹へと駆けつけることだと思います。「パネル展と各イベントが成功するよう、時間のある方は駆けつけてください」(主宰者サイドのお願い)。】と呼び掛けている。

 行かれた方は、ぜひ、証拠となるように写真やビデオで在特会の業務妨害ぶりを残してほしい。

 在特会は下記の通り、2日も3日も騒ぐつもりらしい。証拠にするチャンスはいくらでもあるということだ。

****************************************************

心ある国民は三鷹へ集合せよ(主権回復を目指す会事務局)090728

<粉砕するぞ!三鷹市の中学生のための売春展示会を>
 「慰安婦強制連行」は日本民族に対するテロ攻撃
  次代を担う子供を売国・極左の精神テロから守れ

三鷹市で8月1日から強行される「中学生のための売春展示会」は、次代を担う子供らに歴史捏造という猛毒を注入するテロ攻撃である。日本国民として、子供らの保護者としてこの事態に沈黙することは日本人としての誇りを投げ捨てることだ。
平成12年に行われた「女性国際戦犯法廷」を保守や右陣営は指をくわえて眺めただけであった。その結果、「慰安婦強制連行」は世界に発信され、「日本軍による性奴隷制度」が真実として世界に定着させた。
今、三鷹を発信基地として今度は、この「女性国際戦犯法廷」を中学生らに定着させる。これが三鷹市民協働センターで開かれる「中学生のための慰安婦展」である。こころある国民は沈黙するな!お喋りを止めて抗議行動へ立ち上がろう!!

日時:平成21年8月1~3日まで
場所:三鷹市民協働センター
東京都三鷹市下連雀4丁目17ー23 0422-46-0048

全三日間にわたって抗議活動を展開します。各自、都合の付く時間帯に馳せ参じてください。

8月1日:集合時間 12時から21時半
8月2日:集合時間  9時半から21時半
8月3日:集合時間  9時半から17時
※雨天決行 プラカードの持参歓迎

呼び掛け:主権回復を目指す会、在日特権を許さない市民の会、せと弘幸Blog
『日本よ何処へ』、NPO外国人犯罪追放運動、外国人参政権に反対する会・東京

****************************************************
ちなみに、在特会も集会をするらしい。
http://www.zaitokukai.com/modules/piCal/index.php?smode=Daily&action=View&event_id=0000000105&caldate=2009-7-18
ほら、やっぱり、そういう平和的な手段があるんじゃない。実力で妨害する合理性はまったくないよね~。


そうそう、駆けつけていただき、在特会の業務妨害の証拠を集めていただきたいというロラネット主催の「慰安婦展」2、3日の日程は下記のとおりです。
………………………………………………………………………………
◎中学生から大人まで誰にもわかりやすい「慰安婦」パネル展(wam-女たちの戦争と平和資料館提供)
2日(日) AM10:00~PM9:30
3日(月) AM10:00~PM5:00

関連企画
◎8月2日(日) 親子で平和を考えるシリーズ(2)
おはなしサロン「戦争体験と私」-私が女学生だったとき、私が中学生だったとき-
時間: 開会 2:00 ~
会場:三鷹市市民協働センター  
資料代 500円
お話し: 関 千枝子さん、谷島 光治さん
主催:ピナット 
TEL:0422-34-5498 
FAX:0422-32-9372

◎8月3日(月) 親子で平和を考えるシリーズ(3)
各地の「慰安婦」の声-ビデオ上映  午前10:00~午後3:00
主催:アンポをつぶせちょうちんデモの会 
TEL:0422-44-0364

三鷹市市民協働センターへのアクセス
(TEL:0422-46-0048)
◆中央線三鷹駅より:
徒歩約15分ほか
地図 http://www.collabo-mitaka.jp/access.html



★画像は、http://18787.main.jp/fuushi.html#ianfu-s より





【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

グリーンピース「横領」鯨肉「窃取」事件で裁判所が提示命令!

2009-08-01 08:58:11 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 週明けには東京地裁で裁判員第一号事件が始まる予定で、マスメディア各社はきっと大きく取り上げるだろう。しかし、これまでの報道で、裁判員裁判の準備として公判前整理手続が行われることはだいぶ知れ渡ってきたが、そこでの争点整理と証拠整理が決定的な意味を持つことはどの程度報道されているだろうか?裁判に提出される証拠が決まれば、自ずから結果も決まってくるわけだ。

 ちょうど、担当しているグリーンピースのメンバーによる横領鯨肉窃取事件(捕鯨船員による横領が疑われる鯨肉入りの段ボールを運送中に確保した事件)が青森地裁で公判前整理手続中だが、今週、重大な動きがあった。

 裁判所が弁護側が検察側に開示を求めた証拠について、提示命令を出したのだ。この提示命令とは、弁護側が検察官が持っている証拠を開示するよう求めた際に、裁判所がその必要があるかどうかを判断するために、検察官に証拠を裁判所だけにまず見せるように命じるものだ。

 えぇ、弁護側は、検察官が持っている証拠のすべてにアクセスできるのではないのか?と、驚かれた方は、非常に常識的な感覚を持たれている。

 しかし、日本では、なぜか、検察官の判断で出す証拠、出さない証拠を決めることができる。したがって、調べた結果、無罪を裏付ける証拠があっても、それを弁護側は知ることができない。なんて野蛮な国なんだろう。これで、先進国面しているんだから、たちが悪い。

 少し脱線したが、そういう制度のもと、弁護側は、少しでも有利な証拠を開示させるために、現在の制度の中で認められた方法を追求することになる。

 現行法でも、検察官が出そうとしている証拠の信用性にかかわる証拠や弁護側の主張にかかわる証拠については、裁判所が提出するよう検察に命じることができるのだ。

 グリーンピースの事件でいえば、弁護側は、メンバーが確保した鯨肉が本当に横領されたものかどうかが、争点だと主張している。そこで、弁護側は、メンバーが確保した鯨肉を自宅に送っていた船員の調書やこの船員に鯨肉を譲ってあげたと述べている船員らの調書など横領があったか否かを明らかにするために必要な証拠を明らかにするよう求めたのだ。

 ところが、検察側は、メンバーが横領された鯨肉だと思って接取したことは認めるから、本当に横領されたかどうかを争点にする必要はない、と主張し、証拠を開示することに抵抗している。

 という状況のもとで、今週、裁判所が提示命令を出したわけだ。

 これは大きな意味を持っている。

 なぜなら、裁判所が横領が争点にならないと考えたら、提示命令すら出す必要はない。単純に、争点ではないから、開示の必要がないという判断をすればいいだけのことだ。
 
 裁判所も横領の事実が争点となると考えているからこそ、提示命令を出したのだ。

 来週、ネブタの真っただ中の青森で公判前整理手続のための期日が開かれる。

 不正を暴くためには、形式的には法に触れることも許容されることがある…このことがテーマとなる裁判となりつつある。    

  


【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。