情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

グリーンピースメンバーによる「横領」鯨肉「窃取」が許されなければならない理由

2009-04-02 03:36:38 | メディア(知るための手段のあり方)
 いやぁ、すぐに毎日連載を復活するつもりだったのですが、腹下しと頭痛が腰痛にかぶってきて、3重苦…。腰痛は順調に治っているのですが、下痢と頭痛は日曜日から続いており、どうも、風邪のよう。月、火と固形物を食べないようにしていて、やっと、下痢が治ったかなって思って水曜日の午後うどんなどを食べたところ、今頃(木曜日午前3時過ぎ)になって、再度、下り超特急…。やはり、もうしばらく固形物はやめておいた方がよさそう…。ちゃんとした食事ができないのは、肉体的にも辛いけど、精神的にもものすごいストレス…。せっかく、貯まっていた仕事を少し済ませたあと、ラーメン半チャーハンセットとビールをかっ食らって、一眠りしようって楽しみにしていたのに…。下痢のバカやろ~、俺のラーメンを返せ~。

 気を取り直して、何度か書いたグリーンピースの話。少し、段階的に考えてみたい。

 捕鯨船員が横領した鯨肉を船員が持ち出して新聞社に駆け込んだとする。その場合、その鯨肉について記事にすることが処罰されなければならない行為だと考える人はほとんどいないだろう。

 では、捕鯨船員が鯨肉が横領されている事実を新聞社に内部告発したうえ、「自分は横領鯨肉を持ち出せる」と言われたときに、記者はどうするか。それは犯罪行為だからやめろというのか、それとも、取材源は守るから持ち出してきてくださいと頼むか。

 次に、捕鯨船員が内部告発をしたうえ、「証拠の横領鯨肉は●●にある。自分が持ち出すとばれるから、あんたが持ち出して証拠にしてくれないか」と言われた場合はどうか。持ち出すか、持ち出さないか。

 グリーンピースのメンバーが行ったのは、最後の段階の行為だ。

 なかなか暴けない政府側の不正行為を暴こうとするのだから、一定程度無理をしなければならないのは間違いない。

 しかし、許される範囲はどこまでなのか?
 
 それは、政府側の不正行為を暴くシステムが備わっているかどうかと反比例するはずだ。

 情報公開や警察オンブズマンなどが整っており、政府の不正が監視できるような状況であれば、まずは、それらの制度を利用した方法で不正を暴くことが要求されるだろう。

 本件でも、税金を投入して捕鯨している鯨肉の処分に関する明細がすべて情報公開されるのであれば、鯨肉が土産なのかそうではないのかがはっきりするため、わざわざ、鯨肉の現物を確保する必要まではなかったのかもしれない。

 しかし、日本の情報公開制度は極めて不十分であり、必要な情報が公開されない。

 現にグリーンピースの行った情報公開は、冒頭の写真に掲げられた書面のように、重要な部分がすべて墨塗りされた(詳しくは http://www.greenpeace.or.jp/News/news20090319 )。

 ゆえに、日本では制度の不十分さを補うために、ジャーナリストや専門的な活動をしているNPOのメンバーが不正を暴くために法を逸脱する幅が広く認められなければならない。

 そうでなければ、日本はいつまで経っても政府天国、市民地獄のままになってしまうからだ。

 日本が先進国並みに政府を監視できる体制が整って、ジャーナリストたちが逸脱することが少なくて済むような社会に早くなってほしいもんだ。

 …さっき飲んだ下痢止めが効いてきたみたい…。う~ん、ラーメン食いて~。でも、明日朝は、牛久まで長電車だし…、やっぱり我慢しとこ…。


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