情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

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グリーンピース「横領」鯨肉「窃取」事件、仙台高裁での最終弁護側意見のご紹介

2011-05-29 09:40:30 | メディア(知るための手段のあり方)
 グリーンピースのメンバーが調査捕鯨船員の組織的継続的大量な鯨肉横領の疑いを明らかにするために、船員が自宅へ配送中の鯨肉を、運送会社のターミナルで確保した事件の控訴審での審理が24日、仙台高裁で行われました。証人等の採用はなく、一日で終わりましたが、このときの弁護側の最終意見陳述(弁論要旨)を担当しました。それをご紹介したいと思います。


           弁論要旨

当初、3月11日の大震災に伴う東京電力福島第一発電所の事故について、想定外という形容がなされることがありました。しかし、事故から2カ月を経たいま、実は、事故前から多くの警鐘が社内外でなされていたことが明らかとなりつつあります。これらの警鐘が事故前に採用されるところとならなかった背景には、これまでの重大事故隠しの際にも問題とされてきた監督官庁である原子力安全・保安院と電力会社の癒着があると指摘する方もいます。もし、警鐘が採用されていたら、今日という日が多くの方にとってこれほどまでに辛いものではなかったはずです。
利権をチェックするはずの監督官庁が利権を生み出すベクトルと一致する政策を採用している場合、利権がチェックされることは難しくなり、それを放置することが、国民にとって、重大な問題を引き起こしかねないことは今回の原発事故で身を持って体験しました。

被告人らが行った行為は、国際的なルールのもとで例外的に認められている捕鯨である調査捕鯨、それも南氷洋という世界が共有する場所における調査捕鯨において、調査対象の鯨肉を船員が不明朗な形で組織的かつ大量に持ちかえっている実態を明らかにすることを目的とするものでした。商業捕鯨のめどが立たず、先の見えない調査捕鯨において、人材を確保するためには、そのようなお土産が必要だったのでしょう。被告人らが不明朗な鯨肉持ち帰りを指摘し、その不明朗な持ち帰りが困難となった後、しばらくして、調査捕鯨が中断されることになったのは、偶然ではないはずです。
また、被告人らは、当初から、捕鯨船の船員だけではなく、漁業監督官として捕鯨船に乗船している水産庁の職員や、日本鯨類研究所の研究者らが高級鯨肉を無断で持ち出していたり、譲渡されたりしている可能性を指摘していましたが、原判決後、水産庁職員5人が土産鯨肉を持ちかえっていたことを理由に処分され、調査捕鯨における鯨肉の処分についてチェックするべき監督官庁関係者が所属官庁に無断で高級鯨肉を持ちかえっていた事実も判明し、不明朗な鯨肉の持ち帰りが監督官庁に任せていただけでは明らかにされることがなかったであろうこともはっきりしました。先ほど述べた保安院と東電との関係を彷彿させる事実です。

このような被告人らの行為を法的にどのように評価するべきであるかは、すでに原審から繰り返し述べてきたとおりです。特に、国際的な評価、すなわち、政府あるいは政府に類似する組織が関与することによって、隠ぺいされている情報を社会に伝えることの意義が国際的にどのように評価されているか、ベルギー、ヘント大学のデレク・フォルホーフ教授が原審の公判廷で丁寧に証言しました。彼が来日してまで証言台に立ったのは、なぜか、いまわれわれ日本の国民はそれを真摯に受け止めることができるはずです。

被告人らは、調査捕鯨における不正を明らかにするために、今回公判廷で問われることとなった行為を行い、その結果、不正は正されました。調査捕鯨では、鯨肉を販売しても赤字となるため、税金が投入されていました。したがって、船員らの不明朗な鯨肉持ち帰りが阻止されたことによってその代金相当の税金が無駄に支出されるのを阻止したことになります。
それだけにとどまりません。その不正によって維持されてきた調査捕鯨という少し冷静に考えれば明らかに矛盾に満ちた捕鯨が中断されました。鯨肉捕鯨を維持するために国際捕鯨委員会での賛同票を獲得するために、水産庁が諸外国にばらまいていた援助金についても、不要となったのであり、それは極めて多額の税金の無駄な支出の阻止につながったと評価することもできます。

いま、被告人らが所属し、所属していたグリーンピースは、東京電力福島第一原発の事故による放射性物質の漏出について、多面的な調査を行っています。被告人両名はその調査にそれぞれの方法によって貢献しています。当初政府は、グリーンピースが計画した魚介類の調査について、非協力的でしたが、その後、グリーンピースが行った調査結果を参考にしたいと公式的に説明するようになっています。

原発事故では、放射線という見えないものが生命、健康を脅かします。これまでの原発事故の経験から、内部に利害関係を有する者を抱える電力会社や政府が、必ずしも、正確な情報を出すとは言えないことも明らかになっています。被告人らが関わっている放射性物質調査は、二重の意味で見えない脅威、すなわち、物理的に、そして、業界の構造としても、見えない脅威を明らかにしようとするものです。
この法廷で問われている被告人両名の行為もそれと同じ意義を有するものです。
今朝のニュースで、畜産農家の方が、原発事故は一瞬で生きる糧を失わせる、二度とこういうことに遭う人が出ないようにしてもらいたい、と話していました。
同じことを繰り返さないためには、どのような行為が必要なのでしょうか。この法廷でもそのことが問われています。
                    以 上








●日本、特に東北・関東の保護者必読の書●

「ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版」(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html)

「緊急時被ばく状況における人々に対する防護のための委員会勧告の適用(仮題)=109」
(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html)

アメリカ科学アカデミーの文献「BEIR-VII」(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、電離放射線の生物学的影響に関する第7報告)
http://archives.shiminkagaku.org/archives/radi-beir%20public%20new.pdf



◆東電本社の記者会見は、午前11時~正午から始まる単独会見、午後5時ごろからの統合本部会見の2回となっている。インターネットで生中継と録画配信されている◆

 → ニコ生 http://live.nicovideo.jp/ 

   岩上さんのサイト http://ow.ly/4wCEr





◆以下参考◆


原子炉建屋とタービン建屋の図。クリックで拡大できます。

   ↓

 


【日弁連会長声明】
「東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故に関する会長声明」 http://ow.ly/4n21n

●今後想定されるあらゆる事態、並びに、各地の放射能汚染の実情と被曝による長期的なリスクに関する情報、被曝防護に関する情報を正確かつ迅速に国民に提供し、適切な範囲の住民を速やかに避難させるよう求めるとともに、原発の新増設停止、既存原発についても電力需給を勘案しつつ危険性の高いものからの段階的停止を提言



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【ツイッターアカウント】@BarackObama

【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから


【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.

Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8



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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
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